
麺王 「今日は、ナポリ飯だ!」
ユリア 「何よそれ?」
「あたし、イタリア料理をイタ飯とか言うヤツ、大嫌いなんだけど」
麺王 「ああ、それはあるな」
「サーフィンの事をわざわざ、波乗りとか言ったりな」
ユリア 「あと、演劇やってるヤツが、お芝居とか言うのもイラっとするわね」
麺王 「下北のバーで、ムロツヨシみたいなのが言ってそうだな」
ユリア 「お芝居なんて言葉が似合うのは、黒木瞳クラスだと思うわ」
麺王 「寿司屋で、お茶をアガリとか言うのも、通ぶってて、なんか嫌だな」
ユリア 「ガリぐらいは良いけど、ムラサキとかギョクとかは普通言わないよね」
麺王 「ギョクって言ったら、チャカの弾丸だろ、普通」
ユリア 「どこの世界の普通よ、それ!」

麺王 「というわけで、完成!」
「ナポリめしぃ~!」
ユリア 「ナポリタン+崩れたオムライスってこと?」
麺王 「崩れてないし」
「ソバ飯ってあるだろ?」
「あれのナポリタンバージョンだ!」
ユリア 「でも、ソバ飯って、細かく切った焼きそばが、
焼き飯に混ざってるやつでしょ?」
焼き飯に混ざってるやつでしょ?」
麺王 「せっかく長い麺を、わざわざ切ることないだろ」
「あと、混ぜると見た目が悪いから、あえて、別々にした」
ユリア 「うん、それは分かるけど・・・」
「スプーンとフォーク、どっちで食べたらいいのかしら?」

麺王 「そういう時は、これだ!」
ユリア 「もしかして、これが使いたかっただけとか・・・」
「それにしても、見事に全部ケチャップ味なのね」

麺王 「たわけ者! これが同じ味だと?」
「ストレートなケチャップはオムレツにかけてる奴だけだ」
「ライスは、鶏がらスープ、パスタはミルクと砂糖など、
全然違う味にしてあるのが分からんのか?」
全然違う味にしてあるのが分からんのか?」
ユリア 「そ、そう言えば、ソーセージも違うのが入ってるわ」
「それに、なんか、このケチャップライス、意外に美味しいわね」
麺王 「うむ、適当に作ってると、たまにこういう事があるから面白いな」
ユリア 「いつも、ベストにしようとは思わないの?」

麺王 「例えベストでも、いつも同じじゃあ、つまらないだろ」
「何事もメリハリが大事だぞ」
「三浅一深というやつだ!」

ユリア 「なるほど、それは分かりやすいわ!」

麺王 「え?」