
ユリア 「今日は、昨夜の鍋の残りがあるわよ」
麺王 「うむ、味噌煮込みうどんにでもするか」
ユリア 「それにしても、とり野菜みその鍋は飽きないわね」
麺王 「ああ、毎日でもイケそうだ」
ユリア 「それは、相撲部屋みたいで嫌だわ」

麺王 「しかし、豆腐ばっかりだな、これ」
「餅巾着があるのが救いだ」
ユリア 「いつも、締めにラーメン入れてるけど、うどんも美味しいわね」
麺王 「ああ、今度は雑炊もしたいな」

ユリア 「ねえ、初夢に見たら、縁起がいいってやつあるじゃん」
麺王 「一富士二鷹三茄子ってやつ?」
ユリア 「そう、それ!」
「富士山は良いとして、ナスなんて、何が良いのよ?」
「メロンの方がよっぽど良くない?」
麺王 「いや、メロンはなぁ・・・」
「ヌボーっとしたオッサンが
法外な額の請求書と一緒に持って来そうで嫌だな」
法外な額の請求書と一緒に持って来そうで嫌だな」
ユリア 「じゃあ、なんでナス?」
麺王 「たぶん、富士は不死、鷹は高、茄子は成すっていう故事付けだろ」
ユリア 「なんだ、ダジャレなの」
「しょうもな」

麺王 「それと、茄子の続きがあるのを知ってるか?」
「四扇五煙草六座頭っていうらしいぞ」
ユリア 「へえ、扇にタバコに、座頭?」
「座頭って何?」
麺王 「盲目の人のことらしいな」
「琵琶法師とか按摩さんとか」
ユリア 「意味わからないんだけど」
麺王 「要するにハゲなんだよ」
「それで、毛が無い→怪我ないってことだ」
ユリア 「扇は分かるけど、タバコは?」
麺王 「煙が上へ登るってことだな」
ユリア 「なんか、笑点レベルね」

麺王 「座頭市が腰にナスをぶら下げて、タバコを吸いながら
富士山に登ってるとこを鷹に襲われて、扇で撃退したら完璧だ」
ユリア 「あんまり見たくない絵ヅラだな、それ」
「もっと、癒し系の縁起物ってないの?」

麺王 「ピンクの豚なんか、世界的に縁起が良いとされておるぞ」
ユリア 「豚ねぇ・・・」
麺王 「古来より富の象徴だからな」
「貯金箱になったりして」
ユリア 「ふ~ん」
「ところで、あんたは見たの?初夢」
麺王 「ああ、それが、どこかで見たような、知らない人が出てきたんだが・・・」

ユリア 「ほう、予知夢ってやつか?」
「もしくは、前世の宿縁とか」
麺王 「漫画やアニメだったらな」
「後で、ふと思い出したんだが、昔に見たAVの女優だった」
ユリア 「・・・・・」
麺王 「ソロの人気女優じゃなくて、10人ぐらい出てくる素人モノの
地味な娘だったから、なかなか思い出せなかったんだな、これが」
地味な娘だったから、なかなか思い出せなかったんだな、これが」
ユリア 「はいはい」
「おめでたい事で」
麺王 「え? AV女優の夢はめでたいのか?」

ユリア 「頭の中がピンクな豚野郎は、脳みそが、おめでたいって言ってんのよ!」

麺王 「また、このオチか・・・・」