大好きな浅田次郎先生の『憑神』

ちょっと前に妻夫木聡くん主演で映画になってましたね。

妻夫木くん演じるところの貧乏御家人、別所彦四郎。ある夜、うっかり拝んでしまった神様は貧乏神。

だけじゃないんです。三巡稲荷。その名の通り三柱の神様がめぐってくるっていう霊験あらたかな祠にお参りしちゃったんですね。そしたらやってきたのは・・・・・・

笑えます。泣けます。ラストシーンはジーンときます。

浅田先生の作品はどれもラストシーンが決まってます。と、わたしは思うの。

だってだって・・・この作品でもあの性格はいいけど情けない彦四郎くんがラストむちゃくちゃかっこよくなっちゃうんです。かるーく読んでると、そのうちガツンときます。

お薦めの一冊です。


浅田 次郎
憑神
浅田 次郎
憑神
東映ビデオ
憑神
東映ビデオ
憑神 特別限定版(仮)

ドキュメンタリーっていうより自伝かなー?


植村直己著 『青春を山に賭けて』


数年前、冬山に行ってから山関連の本に興味を持って、この本も買いました。

冒険家、植村直己さんの青春の記録です。


昭和16年生まれ。

終戦の年ですね。


大学生のときに山岳部に入って山の魅力に取り付かれ、ヨーロッパアルプスを夢見て日本を脱出したのが昭和64年の5月。バイトで貯めた4万円と仲間の使い古しの山道具を入れたザックがひとつ。それだけの持ち物で移民船「アルゼンチナ丸」に乗り込みアメリカ合衆国をめざしたそうです。

最終的な目的地はヨーロッパですが、その時点で買えた切符はアメリカまでの片道切符だけでした。


海外旅行が自由化されたとはいえ、当時円ドルのレートは360円、アメリカまでの船賃は片道10万円だったといいます。今なら1ヶ月まじめにバイトをすれば飛行機で行けますね。


その後、南米を経てヨーロッパにわたり、五大陸最高峰を踏破することになります。


日本からの旅立ちそのものが冒険の始まりであった植村さん。

未知の世界を求めて彼の好奇心は生涯とどまることがありませんでした。


目標を達成するためにいかに努力し、自制したかということも書いてあります。

求めて努力する人間に道は開かれる。

そういったことを自らの人生で証明してみせた、すばらしい冒険家の記録です。


植村 直己
青春を山に賭けて



MEN WANTED for Hazardous Journey. Small wages, bitter cold, long months of complete darkness, constant danger, safe return doubtful. Honor and recognition in case of success - Ernest Shackleton.

「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証なし。成功の暁には名誉と賞賛を得る。」(『もっと面白い廣告』天野祐吉著 ちくま文庫 1989年 より)


『エンデュアランス号漂流』 アルフレッド・ランシング


上記の広告は探検家アーネスト・シャクルトンが南極大陸横断計画を立てた際の乗組員募集の広告である。

瞬く間に5000人を超える応募があったという。(うち3人は女性)

1914年、シャクルトンは28名の乗組員を選び、南極へと出発する。

が、船は氷に閉ざされ身動きができなくなりやがて沈没。様々な苦難が乗組員を苦しめる。

が、17ヶ月におよぶ漂流の後、彼らは一人も欠けることなく生還を果たすのである。


いやー、かっこいいですよー。

サー・シャクルトン

閉ざされた状況で、乗組員同士の不和もあったり、犬ぞりのためにつれてきた犬や料理長の飼っていた猫の運命。それに食料のために狩られるたくさんのアザラシ。

こんなことが本当にあったなんて・・・すごすぎです。

南極の寒さを体感できる一冊という感じでしょうか。


乗組員の一人である写真家のジェイムズ・フランシス・ハーレーの撮った写真もいくつか掲載されています。


ちなみにエンデュアランスとは不屈の精神という意味だそうです。


アルフレッド ランシング, Alfred Lansing, 山本 光伸
エンデュアランス号漂流