MEN WANTED for Hazardous Journey. Small wages, bitter cold, long months of complete darkness, constant danger, safe return doubtful. Honor and recognition in case of success - Ernest Shackleton.

「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証なし。成功の暁には名誉と賞賛を得る。」(『もっと面白い廣告』天野祐吉著 ちくま文庫 1989年 より)


『エンデュアランス号漂流』 アルフレッド・ランシング


上記の広告は探検家アーネスト・シャクルトンが南極大陸横断計画を立てた際の乗組員募集の広告である。

瞬く間に5000人を超える応募があったという。(うち3人は女性)

1914年、シャクルトンは28名の乗組員を選び、南極へと出発する。

が、船は氷に閉ざされ身動きができなくなりやがて沈没。様々な苦難が乗組員を苦しめる。

が、17ヶ月におよぶ漂流の後、彼らは一人も欠けることなく生還を果たすのである。


いやー、かっこいいですよー。

サー・シャクルトン

閉ざされた状況で、乗組員同士の不和もあったり、犬ぞりのためにつれてきた犬や料理長の飼っていた猫の運命。それに食料のために狩られるたくさんのアザラシ。

こんなことが本当にあったなんて・・・すごすぎです。

南極の寒さを体感できる一冊という感じでしょうか。


乗組員の一人である写真家のジェイムズ・フランシス・ハーレーの撮った写真もいくつか掲載されています。


ちなみにエンデュアランスとは不屈の精神という意味だそうです。


アルフレッド ランシング, Alfred Lansing, 山本 光伸
エンデュアランス号漂流