浴室 -18ページ目

わたしは

こんなことがしたいんじゃない

いや、馬鹿みたい

寧ろ馬鹿よね

お元気ですか

わたしはあれから、あなたの嫌いなわたしにもっともっとなりました

あれだけ嫌だった刹那的な快楽を、悦んで受け入れるような淫売になりました

あれだけ嫌がったその行為を悦んで何度も強請るような、そんな女になりました

可愛がってもらった体を、自ら汚すようなことはしないと

そう自分を愛していたはずのわたしは、肉体を見せつけては触れさせないそんな仕事をするようにもなりました

君の純粋さに心打たれたわたしが、今一度それに触れた時は何を思うのでしょうか

わたしの人生において重要な通過点であったあなたたちに、もう見せる顔は無い様な気がします


楽しく過ごしていますか

夢は叶えられましたか

子供でも生まれましたか


あれから十年近く過ぎたあなた、五年近く過ぎたあなた、それから‥


わたしは今、とても。

目まぐるしく

回る世界

世界の中にわたし

時間は誰にでも平等に流れているはずだから

わたしもあなたと同じ時間を過ごしている

ねぇ、そうだよね