エッセイふんわり (18) 01Feb:コスプレ-54-オールレッド | 容子のふんわり行きましょ

容子のふんわり行きましょ

もとトークばらの山下容子です。2000年から2015年まで『ふんわり行きましょ』というホームページを持っていました。

ふんわり行きましょ第18回(ひまわり49号、2001年2月)

なにかのきっかけがあると人は変わります。私はけっこう引っ込み思案というか、自分からどんどん出かけて行って変わろうとしないたちで、メークも服装もこの20年ちっとも進歩しません。

人づきあいもそうで、大阪にはトランスジェンダーのお店がたくさんあるのに、人に誘っていただいてやっと腰を上げる始末。和服だって舞妓さんだってSさんのおかげ。

池田先生のおすすめがなければ、ひまわりにこのお話を書くこともなかったでしょうし、東京で女性モードになることも、喫茶茶論やチェンジやびびあんに遊びに行くこともなかったでしょうね。

チェンジの結城友希さん(*1)といろいろお話するようになって、私ってホントに世の中狭い!ことを実感。・・・というわけで、12月にちょっと冒険してみました。このトシになって今さら、とも思うけど、女は灰までって言うから・・・(笑)

写真のメークとコスチューム、なかなかすごいでしょ。友希さんに「思いきって変身してみたいから」と言っておまかせした結果がこれ。エジプトとチャイナをアレンジしたイメージ(カタカナ言葉ばっかりだけど、コスプレやファッションショーはそうでなくちゃ)ということだけど・・・、わっ、面白ーい。まずは彼女に大感謝。

メークって顔をキャンバスにしたお絵描きなんですよね。睫毛を付けてアイラインを目尻のずっと先まで伸ばし、眉はルージュで描いて、あちこちにハイライトを入れて、あれこれあれこれ・・・

私だって何回か付け睫毛やアイラインやハイライトにトライしたこともあるんですけど、全体を大胆にしないせいかどうしてもアンバランスになって、気乗りしなくてあきらめちゃうという繰り返し。

「チェンジの中だけだと面白くないでしょ」という友希さんの言葉に後押しされて、この姿でびびあん(*2)に遊びに行きました。まあ、場所が場所だし、たまに目を丸くする人がいるくらいで、別になんてことはありません(笑)

ただ、このかっこうで女っぽくしてたら、ヘタすると酔っぱらいさんにからまれるかもしれないので、胸をはって大股ですたすたと歩くことにしました。歩き方を変えると気分まで変わっちゃうのが面白いなって思います。

びびあんでも、こういうお遊びも大事だね、っていうお話から盛り上がってついつい長居しちゃいました。

友希さんに教えてもらったのはテクニックだけでなく、全体のイメージが大事だってこと。これから時々トークのお店でもいろいろ試してみて、みんなをびっくり(辟易?)させてやろうっと(笑)

 

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00年12月@チェンジ


00年12月@びびあん

 

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あと、年末のお話をふたつ。ひとつは失敗のお話。


これまでにも何度か書きましたけど、女性モードで新幹線とかフライトする時は、電車の乗り越し精算機みたいなマシンでチェックアウトできる新宿ワシントンホテルを使ってます。見かけの性別がチェックインとチェックアウトで違うのをいちいち説明するのもめんどくさいでしょ(笑)

慣れというのは怖いもので、チェックアウトの時間を確認しなかったのが失敗のモトです。11時と思いこんでいたんですよね(ホントは10時です)

前の晩に遅くまで遊んでたから、9時過ぎに起きてゆっくりお風呂に入って、メークがだいたいできたかな、って思った10時半過ぎに電話のベルが・・・

チェックアウトの時間が過ぎてるので超過料金をいただきます、というフロントからの電話です。精算機でなく、直接フロントへ来てください、とのこと。えーっ! 目の前が一瞬真っ白。泣く泣くメークを落として、山下容子の航空券をキャンセルして、荷物をまとめて・・・、新幹線で大阪に帰りました。

よく考えたら、そのままチェックアウトしてみるいい機会だったのかもしれないけど、パニックのすぐあとで立ち直れない時はちょっと無理ですよね。でも、そのうち『チェックインとチェックアウトは別人(笑)』を試してみようかな(*3)と悪戯っぽく考えるメゲない容子でした。

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あとひとつは日本脱毛学院の年末恒例パーティーのお話。このエッセイにも何度か書いてますけど、学院長の中西正興先生は私が長くお世話になっている神戸元町のビューティーセンター・ナナのオーナーでもあります。

中西先生の教え子さんは京阪神にも東京にもたくさんいて、エステを経営していたり、別の仕事についていたり、今はちょっとお休みで主婦していたり・・・。年末のパーティーは年に一度の彼女たちの同窓会ってわけ。

中西先生の方針で、学校では脱毛やエステの技術だけでなく、カラーコーディネートや美術や歴史も講義にとりいれることがあって、その先生たちも何人か来られます(男性もおられます)

私は脱毛の成果の生き証人(笑)ってことでお誘いがあって、おととしの暮れから参加させていただいています。モチ女性モードです。このあいだの私は黒地に赤の鮮やかな模様の入ったプリーツのブラウスと黒のスカートで、ちょっとシックに決めてみたつもり・・・

会場は環状線で大阪駅の次の福島ってところのしゃれたレストランで、参加者は女性20人くらいと小さな子供たち5人くらいと、男性3人半(爆)

エステを経営してる人たちのお話だと結構男性のお客さまも多いみたいです。仕事柄も、そして関西という土地柄もあるんでしょうけど、偏見が全然ないんですよね。

すごく自然な気持ちでいられて、いろんな人たちとあれこれお話ししてるとすぐに時間が立っちゃって、また来年ね、って・・・。素敵なひとときをくださる中西先生とみなさんに感謝しています。

(2001年1月25日)

 

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(*1)結城友希(ゆうき・ゆうき/ゆき)さんは新宿で女装サロン『チェンジ』を主宰しておられました。

 

(*2)びびあん(美美杏)は2014年まで新宿3丁目にあったお店です(おなべバー⇒女装バー)

 

(*3)『チェックインとアウトは別人』の初体験は2002年4月。『ふんわり行きましょ第22回(ひまわり57号、2002年6月)』に書きました。11月にアップする予定です。

 

***** 結城友希さん(22年2月の記事) *****

 

 

***** びびあん(21年4月 & 22年4月の記事) *****

 

 

 

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***** 日本の小旅 & 大阪の小旅(INDEX) *****

 

 

 

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