滅多に涙を見せない長男が、ダイニングのテーブルに突っ伏して泣いていた…
あまり不平不満や愚痴を口にせず、人と争うこともなく、いつも淡々と生きている彼。
これは、かなり珍しい光景
うなだれる頭の下には、チームの監督に毎回提出するルールの赤い表紙のサッカーノート
“また、ダメ出しされたな…”
とピンときました。
文章の読み書きが得意でない長男。
その証拠に、国語の長文問題はかなりヤバい
“◯◯さんはどんな気持ちになりましたか?文中から4文字で抜き出しなさい”
という問題。
答えは“うれしい”でした。
ところが長男の答案は…
“松井さん”
… 確かに4文字だけどさ…
そんな彼ですが、サッカーノートに関しては他の人のアドバイスを聞きながら、段々とコツをつかみ、自分なりに工夫して書き続けていました。
ところが、最近何を書いても、書き方についてのキツいダメ出しコメントが書いてあり
そして、どう改善すればよいか…は書かれていない。
八方塞がりになった上、“書いたらまた怒られる…”と、書くことが怖くなってしまったよう。
中村俊輔さんの本を買って、研究⁈
今回、苦しくなってしまったのは…
“自分の感情が全く表現されていない。自分が感じた嬉しさや悔しさを素直にぶつけて書かれていないので、何を考えているのかわからない”
という所見。
普段から、ほとんど自分の感情を口にしない長男。
「気持ちを書いてみればいいじゃん?」とイライラしながらすすめると、こう返ってきました。
「感情はある。悔しいとも思っている。その気持ちを書いてもいる。でも別のノートに書いている。でもそのノートは誰にも見せたくない」
そして泣きながら、突然提出用赤いノートにこう綴り出しました。
“自分の気持ちは人に言うものではないと思っているので、僕が書きたいと思った時にだけ書きます!!”
…驚きました…
「行き詰っているなら、どんな風に書いたらいいかアドバイスもらえば?」と何度か提案しても、「絶対にできないっ!そんなこと言えないっ!」と頑なに首を横に振っていた長男。
そんな彼が、自発的に自分の思いをノートにぶつけている…
指導者にこのような言葉を書くことには、賛否両論あると思います。
私も「ちょっと、これはマズイよね消してよ~…」
と思ってしまいましたが、グッとその言葉を飲み込むことにしました。
非礼を叱るより、今回は事なかれ主義のノンビリ屋の彼が、勇気を出して一歩前に踏み出したことに成長を感じたからです。
これが吉と出るか凶と出るか…そんなことより、自分の本音を初めて伝えようとしたことが、ちょっぴり嬉しかったんです。
しばらくすると…
冷静になったのか、封筒と便箋を持ってきて、改めて監督に手紙を書きだしました。
「ノートでは乱暴な言い方をしてすみません。僕は自分の気持ちを表現するのが得意ではありません。監督の期待するようなノートを書けないかもしれないけど、僕なりに努力していきます。いつも僕を見ていてくれてありがとうございます。これからもよろしくお願い致します」
まあ、彼なりに上達してきたとは言え、言語能力が高かったり、自分の感情を上手に表現できる子に比べれば、まだまだの出来…。
私はどちらかというと文章を書くのが得意。
その数少ない長所を受け継がなかったことを、今更嘆いてもしょうがない
その後もしばらく、しゃくりあげていましたが。
明るく楽しいチームメイトが夜練前に夕飯を食べに来てくれ、そのお陰ですっかり笑顔が戻りました。
持つべきものは“友”だよなっ
100人いれば100通りのノートの書き方があり、上達進度もそれぞれ。
上手に書けるようになってほしくて、つい口出ししてしまいたくなるけど
自ら苦しんで創り上げたものでなければ、本人にとって何の価値もない。
何より、“上手なノートを書くこと”がサッカーの目的になってもいけない。
「こんなことで泣いたよね~」と二人でビールを飲みながら、話す日もくるよね
今は見るのも悔しいこの赤いノート。
10年後には、きっと大事な大事な宝物
見守って下さる全ての人に感謝を忘れるな。
俊輔さんの素直な気持ち
こんな風に整然と心を整理できたらな…
昨夜のアスリートご飯
魚も大切な栄養源
さばの塩焼き 大根おろし
(必須脂肪酸を含むサバ ビタミンとミネラルも)
カブ 小松菜 油揚げ味噌汁
(葉にもしっかり栄養があるカブ)
トマト 水菜 赤カブ 玉ねぎのサラダ
(彩がキレイだと食が進む!)
雑穀米
今日も「おしゃべり」にお付き合いいただき、ありがとうございました。
”今日の八兵衛”