Q.嚥下おでこ体操はどの筋肉にアプローチしているの? | 横浜嚥下研究会

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私たちは横浜、湘南、横須賀の医師、歯科医師、コメディカルの有志で作られた会です。嚥下障害の臨床を追求し、より質の高い臨床を患者さんに提供出来ることを目指しています。

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H.26.4.26に行われたプレイバックセミナーで会場参加者のSTさんから頂いた質問に回答致します。質問されたSTさん、遅くなってごめんなさい。その他の質問も随時元気があれば答えますので、お待ち下さいね。

Q.嚥下おでこ体操はどこの筋肉にアプローチしているのですか?

A.前頸筋群(特に舌骨上筋群)にアプローチしています。
前頸筋群は舌骨上筋群と舌骨下筋群にわかれます。
舌骨上筋群は、オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋、顎二腹筋、茎突舌骨筋を指します。
舌骨下筋群は、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋、胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋を指します。

前頸筋群を鍛えるもので最も有名なものは、シャキア訓練があります。嚥下おでこ体操や頚部等尺性収縮訓練も機序はシャキア訓練と同じだと考えます。頭部挙上訓練とも呼ばれています。

H26.7.23追補:浜松市リハビリテーション病院の耳鼻咽喉科医師金沢英哲先生の講演にて、えんげおでこ体操の即時効果を報告していました。頸部等尺性収縮訓練も即時性を報告していますね。VF中に喉頭閉鎖が悪くて嚥下中の微小誤嚥をした時や喉頭挙上由来の咽頭残留がある場合は、その場で試してみると良いかもしれません。講演の映像上は明らかに即時性がありました。私自身もVF中に試してはいたのですが、なかなかハマったことがないので最近諦めていましたが、あの映像をみてもう一度再トライしようと思います。

詳しくは日本摂食嚥下リハビリテーション学会HPをご覧ください。

日摂嚥下リハ学会嚥下訓練法まとめ

イラスト付きの一般向け
浜松市リハビリテーション病院HP

文責:新戸塚病院 リハ科ST 粉川将治


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