昨日は立春、一昨日は節分でした。どの季節にもある”節分”ですが、それは季節の変わり目になる、その一節季前から始まる”土用明け”でもあります。
 
今年の梅
 
立春~雨水 先月1月25日が太陰暦の春節:正月節でした。 
 
卦象は「泰」
 
私の行う「四季養生」は日本の立春と中国の春節とを連動させて考え、毎年毎年の初春の「養生:養仁」を行うようにしています。
 
 
 
 
日本の二十四節季は国立天文台が毎年に太陽暦と太陰暦の時差を計算し、カレンダーでの月日を定めています。
 
その立春の日を迎え、伝統中国の暦では先月25日の土曜日が、この1年間で十二個の月が現れては消えてを繰り返し、月が消えて真っ暗になる大晦日で、次の日の新月からが、月を正す:リセットして、それが春節で正月元日、今週の土曜日が最初の満月の「元宵節」です。
 
本当の新春がこれからスタートします。
 
今年2020年令和二年の春は、3年に一度ある「閏月」の年になり、今年は13か月ある一年間になります。
 
関東地方も広くありますが、比較的温暖な横浜市では、もう あちらこちらで、目映い梅の開花が始まりました。
 
中国安徽省亳州市の伝統気功 華侘五禽戯の第58代掌門人「周金鐘老師」からメッセージが届きました。
 
 
「意訳:五禽戯を修練して、病独に抵抗し得る、防御能力を身に着けよう。立ち上がれ!」
 
 
この時期からは、冬至から数えて1ヵ月半が経ち、太陽の陽射しが力を取り戻し、
 
天:太陽の働きに地が応じて動き出し通じ始め、天地:陰陽の気脈が通じ、
 
地上の万物が活動を開始し始めます。
 
つまりは「天」と「地」の「気」が動く時候です。
 
この半月前の大寒の時候での気温は、曇り空だと0~6℃、晴れても3~10℃ぐらいで気温は下がることはあっても上がることがなかった時期でしたが、これからは、ようやく最高気温、最低気温とも上がる時期へ入ります。
 
(※この冬~春の土用(大寒~節分)の時期は、ちょうど先々週2週間前の水曜日が「寒さの底」を感じ、先週の火曜日28日から29日が季節の変わり目を感じました、この道も長いので、五感:直感本能の感覚で大体は判ります)

今年は初春の春節前から、新型肺炎騒ぎで世間は、相変わらずに慌ただしくしていますが(ちなみにアメリカのインフルエンザの蔓延も凄いことになっています)、やはり、こういう年もあるからこそ「四季養生学」の考えを基に、身体機能の向上を図るための実践方法で「太極拳、健身気功、華侘五禽戯、武術拳種」を共に修めている”強み:心強さ”を心身の安心感や信頼を実感しています。
 
(※ここ数日は、進化した最新「医科学」や多くの運動や健康法があるはずなのに、マスクぐらいで多くが心配で騒ぐの姿にも滑稽に思えました)

「立春は、平均 最低気温ー1度または 0度 最高気温12度」 1か月半前が 「冬至 平均 最低気温2度 最高気温9度」真冬のピークを迎える「大寒 平均 最低気温ー0度 最高気温6度」 
 
この時期にまで意識した呼吸器の強化、体温上昇が行えるように、練功効果で快適な心身で過ごし、そこから陽射しも力強くなり、真冬型の寒気と春の暖かい気が、交互に入れ替わる一進一退を繰り返し、
 
寒気が徐々に抜けて来て、だんだんと暖かな気が力強くなっていくようになり、1か月後の「啓蟄 平均 最低気温5度 最高気温15度ほど」になり、ここから安泰の意味での「泰:たい」という時候が訪れ、1か月半後の「春分 最低気温は7度 最高気温18度」になります。
 
(明日は寒の戻りがあり、最高気温7度の予報が出ています)
 
その特徴としては「小往き 大来たる」といい、小人たちには力がなく、大きな力を持ち蓄えた者たちこそが、活躍できる可能性を感じていく時候です。
 
昨年に令和元年を迎えた日本は、今世界中で大きな社会システムの変化にあり、
 
多くのメディアにある報道にも関係している実感を、私は歴史的に数百年に1度ぐらいにしか起らない、初めて見る現象をリアルタイムで感じています。
 
(この1ヶ月半先の春分までは、歴史的な世の中のドタバタ劇が見られると思います)
 
この万物を浄化する、清らかな厳寒の自然の気:エネルギーに天地人のすべてが晒され、
 
邪気を持つ小人:愚か者たちは去り、大自然のはたらきと共に正しき王道を歩める「大人:賢者」たちが、その後に動き出す地気上昇と共に「気運:運気」を動かせるようになります。
 
「五行帰一」ここで半年前の「立秋」の真夏日のピーク時期に、体温の上昇、水分代謝の活性化を行い、「脳と心臓は安定し」秋3か月で呼吸の働きは向上し「肺は強化され」
 
3か月前の冬の気配の立つ「立冬 最低気温 11度最高気温20」から、「意識運動」「呼吸運動」「全身運動」の実践を繰り返し、真冬型体質づくりの準備を施して来て、昨年の「立春」から始まった「五行:五臓の強化」を経て、1周して「五行」のはたらきは1周して、”一”に帰る”すなわち「五行帰一」が完成して、また新しい希望ある”一年間”を展望出来ます。
 
「気:天気の気、空気の気、気分という意味での心の働き」での、「気」の「運:運び、運ばれる」を開き、幸運にも繋がっていく「エッセンス:精」を引き寄せる、それが「内神:精神」
 
その「精・気・神」の「三華」の充実を、この冬、立冬から立春までに準備し得た方々へのメッセージとエールを込めて、互いに「開運招福」と呼ばれる文言を共に「気の合う」者同士でやりとりをし合い、これから始まる「春」そして「夏、秋、冬」への自然の道理を想う気持ちから、こうした文化が長い歴史を経て構築されました。
 
気血といわれるエネルギー貯蔵庫にあたる肝臓の気を高め、活力をどんどんと強く引き出していく功法が生きてきます。
 
そして、3700年の歴史ある安徽省亳州市で教授を受けた”道家功法”での考え方にあるのは、
 
立春:明鏡高懸 守定黄庭
 
「明鏡高懸」は精神面のことで、明るい日差しを受けて、鏡に映る自身を映し見て、この春から始まる1年のスタートでの世の中、人々の多くの発展や繁栄を願い、それを高く掲げる。
 
そういった意味を持ちます。 
 
「守定黄庭」は肉体内面の感覚のことで、「黄は中央の色,土用、庭とは四方の中心である.つまり外には「天中,人中,地中」、内には「上丹田:脳中、中丹田:心中、下丹田:脾中」を守り定めて、確固たる精神と肉体を安定させることをいいます。
 
そして「脾は黄庭の宮」といい、精・気・神の収まる神室,そこが「下丹田」場所としては、第2の脳と呼ばれる小腸の中心付近に意識が守られる聖域にあたる「意守」の感覚を大事にして、その意識感覚が、これから始まる「春」そして「夏・秋・冬」の標準となる、自分自身の快活な「意識基準」を完成させることができます。
 
今年もまた、皆さんの素晴らしい1年の始まりと、その「祈念」からの達成を「ご幸運」を願っております。