今年2016年は、2001年から横浜を拠点に地域密着型で、横浜との友好都市である中国上海との武術交流活動と、本格的な太極拳の研究と普及活動のひとつの集大成の年になったことに感慨深く実感しています。
私達の太極拳の練功では基本功に始まって、套路(単練)(対練)、推手、散手(析招)と進み、各々それぞれの門派における太極拳の技法を習得できるように進めています。
太極拳の門派では、陳式太極拳の伝統式、国際標準化の中国武術段位制規定、龍身蛇形太極拳に一番力を入れて行っています。
(その他、旧段位制での一~六段(8、16、24、32、42式)太極拳も希望者には指導しています)
太極拳系器械はこれまでに16、34式剣、太極扇なども行い、中国や香港、シンガポールでの国際大会でのスタイルでも行えるようにして来ました。
今年に感じたことで本当に一番、よかったと実感出来たことは、
2013年に国際中国武術段位制の導入が落ち着き、
上海復旦大学武術協会、花妙林老師からの斡旋と奨励があり、2014年から導入し今年で、普及指導者の育成・養成が一段落した龍身蛇形太極拳は、
限りなく「楊氏太極拳の元祖、楊露禅の太極拳技法」に近づける練功法が特徴です。
「龍身蛇形太極拳 日本支部が始動」
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-12197361462.html
「龍身蛇形太極拳文化」における思想哲学
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-12164851899.html
「龍身蛇形太極拳との出会い」
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-12161147298.html
「龍身蛇形太極拳 日本支部として」
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-12159714005.html
「日本初 第1回龍身蛇形太極拳大会」
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-12197591199.html
陳式太極拳を学んだ楊露禅は友人で、同じく陳式太極拳を学んだ武禹襄と太極拳を修め、それに独自の理論を加えて創始しました。
「龍身蛇形太極拳の成立プロセス」
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-12170179476.html
太極拳の名称の由来となったと言われる『太極拳譜』が太極拳技法や、太極拳思想の根幹になっています。
そこで、私達の太極拳の修練では「太極拳譜」に基づき、太極図説、陰陽学説の考え方に従い太極拳を修練を行います。
その為には花妙林老師と共に現在、上海武術協会重鎮の瞿栄良老師が上海に伝承のあった楊露禅式太極拳、武式太極拳、全祐式太極拳の技法を「太極拳譜」に沿って融合し、創始した龍身蛇形太極拳を行い、それからは、
太極拳の源流、陳家溝・陳式太極拳の伝統基本功、段位制規定の単練、対練を経てから、陳式太極拳の推手を経てから、
楊式、武式の太極拳推手を行い、そこから武術用法の析招(散招)の行います。
今年は9/4の2016年中国武術文化交流大会を終えて、全体がひと段落したことで比較的に長く修練をしてきた皆さんは、楊式、武式の太極拳推手、武術用法の析招(散招)を行っています。
その成果もあって、9月、10月、11月は本当に太極拳らしい武術功法の質が高まり、活動の充実にとても嬉しく思っています。
これまでに日本国内で知られた太極拳は、健康体操的太極拳であり、武術功法での太極拳を行えるところは非常に少ない実情がありました。
そして日本国内には、よくありがちな「先に普及システム優先」で作り上げた教程に後付け、後足しで補足をしていくものが見られますが、
これは太極拳の伝統功法には、全く遠くなり、結果的には健康体操的である以外には、やはり、それ以外の能力を得ることはできず、
「太極拳文化」や武術功法からは、遠くなり、実質には不完全です。
かつて、私は1985年に本場中国での武術スタイルを学び、修練をし続けて、今日まで行って来ました。
ですから1982年から始めた武術修練で、日本国内で、指導を受けたものは、1985年で反古にしました。
一時期は、そういった日本国内での不完全なシステムが横行することで、日本人の行う太極拳技芸の低迷、あるいは「太極拳は中国武術としての技法がない」という広められていく業界全体のイメージダウンに、非常に懸念を感じていました。
そして、そんな社会環境のあった中で、
今感じることは、1985年の上海、1986年の上海、安徽省武術隊で学びが始まり、30年が過ぎた、この時間と空間と武術修練:功夫のことを、ひたすら想います。
今年、その31年の修練が龍身蛇形太極拳として、太極拳活動で完成し、
やはり、文化技芸ですから、正式な評定機関が必要になって来ますので、それも上海復旦大学武術協会がすべて技能評定機関になり、
私の目指して来た、すべての夢の実現を今実感しています。
来年2017年からは、また新しい夢、希望に意識を向けて尽力していきたいと思います。