フーテンの横チン -343ページ目

グッとくる見送り


フーテンの横チン

 2010・3・31~東京・小笠原~

 正直、ウルウルした…。午前中に2ダイブし、器材を洗って片づけたりしてバタバタの帰り支度を終えて港へ。お世話になったショップの方々にお別れのあいさつをして、おがさわら丸に乗り込んだ。船上から眺めると、桟橋にはたくさんの島民が「また来てねえ!!」「東京でも頑張れ~!!」と手を振ったり、高校生が太鼓をたたいたり…。まるで一大イベントのような大騒ぎだった。え~っと、ガイドさんとか、どこにいるかな??……。探せど、探せど、どこにもいない…。もう帰っちゃったの??つれないなあ…。そんなさびしい気持ちでいると、後方から次々とボートが現れ、おが丸と並行して走っているじゃないですか!!!すごい、すごい!!こんな、すごいお見送りは初めてだ!!!今回、お世話になったボートの上では、高校生が旗を持って、大声を張り上げている。そして、ガイドさんが「4、3、2、1、GO!!」とボートの上から飛び込んだ。船で25時間半の長旅だが、こんな感動的なシーンを見せられると、自然と「もう一度、この島に来たい!!!」と誰でも思っちゃうよね。

ハート♥


フーテンの横チン

 2010・3・30~東京・小笠原~

 ダイビングで見るものは水中の生きものだけじゃない。水面上からの景色も見逃せない。高さ5メートルの波が立つ悪条件にも負けず、ボートは父島の南にあるポイント「マルベ」へGO!!ここからは通称「ハートロック」と呼ばれる千尋岩が望める。断崖絶壁にあり、海側からは赤い岩肌がハートの形に見えるため、このように呼ばれているそうだ。陸上からはこのハートの地形を見ることはできない。ボートの上からも眺めることはできるが、やっぱり目線の低いところから見るのが最高だ。水中ではお目当てのシロワニが不在だったが、エギジット後にハートロック見物で気分なおし。青空も広がっており、とてもきれいだ。ダイバーやシュノーケラーだけに与えられた特権。この地形をカップルで見たら、幸せになれるんだろうか??そんなことを考えながら、しばらくボーッと見つめていた。

まん丸のお月さま


フーテンの横チン

 2010・3・29~東京・小笠原~

 ついに、ザトウクジラは水中で現れてくれなかった…。ク~ッ、悔しい…。傷心のまま母島を離れ、父島へ移動した。風も強く、天気も悪い。1・5キロの坂道を登って「ウエザーステーション」という夕陽スポットまで行ったが、雲が多く、イマイチなシーン。なんだかツイていないなあ…。沈みがちな気分のまま、トボトボ来た道を下っていくと、まん丸なお月さまが見えた。「そうか、あすは大潮だった」。月の光を浴びて、海と停泊中のおがさわら丸が光っていた。この日の夕方、ダイブショップへダイビングの申し込みの電話をすると「あすは風が強いので、船を出せるかどうか…」。う~、最終日なんだから、無理にでも船を出してくれ~。まあ、そんなことを言っても、出せないものは出せないからね。いまはとにかく、天候が回復してくれることを祈るばかり。そして、ザトウクジラさん、姿を見せてくれ~!!!