久保凛。中野実:天から降った娘など | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

久保 凛

 

週末は『陸上日本選手権』のスポーツ放送から。女子800m決勝で初出場・高校生の久保凛が並みいる実力者を降して優勝。身体は細く身体的に恵まれている訳でもなく、腕をくの字に横にはりだすようなフォームで「これでいいのか?」と思っていたら終盤、田中希実を抑え堂々と勝ちきった。すごいな。

 

中野実:天から降った娘(1953)白燈社

 

 

扉と著者真影

 

中野実:天から降った娘 小野佐世男 装釘

 

珍本にして状態の良い中野実の『天から降った娘(1953)白燈社』をみつけ買ってしまった。表紙絵は最初、杉浦幸雄かなと思ったら小野佐世男です。小野は大好物なので即買いしたが国会図書館で閲覧できる。併せて、函欠ながら岡本綺堂の随筆『思ひ出草(1937)相模書房』も入手。こちらは岩波文庫版に4分の1ほど7編が収録されている。

 

中野実:天から降った娘(1951)文芸図書出版社

 

こちらは文芸図書出版社版の見開きで田中比左良の装釘。戦後の田中による挿絵は多分に「乱暴力」を発揮して磊落に傾きよります。好みは戦前のタッチ。『天から降った娘』初出は雑誌『ロマンス』で連載された。この時の挿絵は長年中野とタッグを組んだ田中比左良が描いたのかな? 読むのはこれから。

 

 

柏崎市 松波

 

先月末に柏崎市までおでかけ。空き時間に海を眺めて、しばしボーと。海は凪ぎ、風は穏やかで横になったらそのまま起きあがるのがメンドーになりそうな。実は目線を右にきると刈羽柏崎原発がみえる。海浜からの帰りの道々、形の整った松ぼっくりを拾いひろいしながら、松波を惜しみつつ江戸気分季語なしで一句。

 

 さざ波やくつろぎなされと茶やむすめ