群ようこ。ぬるい生活 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

水野美紀

 

群ようこは東京都出身。日大卒業後、本の雑誌社に入社、在社中に単行本『午前零時の玄米パン(1984)本の雑誌社』を発表、本格的に作家デビューした wiki。以来、軽文学?の世界で息の長い活動を続けている。最近は「ゆるい作品」に磨きをかけて読者を楽しませてくれている。

 

群ようこ:ぬるい生活(2006)朝日新聞社

 

リサイクルコーナーに、群ようこ『ぬるい生活』があったので久しぶりに彼女の本を読んでみた。と言っても20年ほども前の作品なのだが、文庫化10年で実に20版を重ねている。すごい。このシリーズには、他に『ゆるい生活(2015)朝日新聞出版』『かるい生活(2017)朝日新聞出版』がある。

 

群ようこの小説は読んだことはないが、書評系の随筆は好物で

 

 ・鞄に本だけつめこんで(1987)新潮社

 ・ホンの本音(1990)毎日新聞社

 ・本は鞄をとびだして(1992)新潮社

 

あたりは記憶に残っている。なんというか、取り上げた作品を自分の身体サイズに合わせて書評?しているあたりに、彼女らしい芸というか本領があるのだろう。ゆるい中にもちょっと「そーだよね」と納得させられるところもあっておもしろい。

 

時には、ゆるくてかるい、ぬるい「まあまあの生活」のリズムを取り戻すのも悪くないと思う。