市川雷蔵の浮かれ三度笠 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 市川雷蔵の浮かれ三度笠(1959)

 

市川雷蔵といえば眠狂四郎のシリアスな役者造りを思い浮かべるが、意外にも喜劇時代劇における軽さが心地よい。以前、八千草薫姫が出演しているので喜劇「濡れ髪剣法」を観てから雷蔵に対する認識が変わった。中村玉緒と共演した「浮かれ三度笠」も幾本も撮られた「濡れ髪」シリーズと同工異曲の内容で

 

本来若殿とお姫さまの二人が、よんどころない事情から渡世人と町娘に扮して出会い、惚れあい(表現が古いか?)事件は解決したものの、結局バカ殿(と言われている)見合相手に会ってみたら、あの素敵な渡世人が若殿だったみたいなお気楽展開なのだが、雷蔵の気楽(に見える)演技がまことに心地いい。

 

朝撮り写真から

 

市川雷蔵は写真好きで、撮影の間はよく愛用のライカでなにやかやと撮っていたらしい。自身の著書「雷蔵、雷蔵を語る」に、確かそんなことが書いてあった(写真も載っていた)ような気がする。地上波放送にはほとんど観たい番組がないので、雷蔵喜劇のDVDを借りて観ている。楽しい。