稲村亜美の始球式 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 sketchbook.085 稲村亜美の始球式

 

OGスタイルでの〝神スイング〟CMで売り出した稲村亜美は、あちこちの球団の始球式に招かれて100キロ前後のスピードボールを投げて話題になっている。リトルリーグ時代のポジションがピッチャーゆえ見事なフォームです。ボールを投げるというのは案外複雑な運動で、肘を畳み、肩を廻し、スナップを利かしつつ

 

ボールを投じられるようになるまでには、長い反復練習が必要。子どもたちは遊びの中で自然と身につけるのだが、最近はゲームやスポーツが多様化したことで投擲が苦手な男子が増え、旧人種としては気にかかる。そういえば安倍首相のキャチボールがね、なってない。稲村亜美さんに教わったらよろしかろう。

 

 トヨタ自動車CM「G's Baseball Party(2015)」より

 

 現代思想:1920年代の光と影(1979)青土社

 巴里・モダン1910-30年代(1992)東京都庭園美術館

 日本のアール・ヌーヴォー(2005)東京国立近代美術館

 

東京都庭園美術館で開催された「巴里・モダン1910-30年代」の色あせた図録を見つけて、当時を思いだそうとするのだが、なんだか外庭でぶらぶらしたことしか思いだせない。情けない。図録解説で海野弘がアガサ・クリスティ「青列車(地中海を走った急行寝台列車)の謎(1928)」は1920年代の風俗面から読むと面白いと書いている。

 

このミステリに登場するおばあさんの社交界のゴシップの新聞切抜きから、ポワロが犯人を見つけるのだが「このスクラップ(切抜き)こそ、20世紀の視覚メディアの構造や表現と深い関係があるのではないか(海野)」には、なるほどとスクラップ開始の起源に思い至るのである。「青列車の謎」読みたくなってきた。

 

 Good old days tennis      Otter's Carmen

 

以前描いたオッター歌う〝カルメン〟を改めて生成りの和紙にプリント、手彩色して額装してみた。