北森鴻の瑠璃の契り | mizusumashi-tei みずすまし亭通信
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 北森鴻:瑠璃の契り―旗師・冬狐堂(2005)文藝春秋
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 森谷明子:白の祝宴 逸文紫式部日記(2011)東京創元社
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 群ようこ:ゆるい生活(2015)朝日新聞出版

久しぶりに量販古書店?の100円本コーナーをのぞいてきた。北森鴻は読むの初めて。「魑魅魍魎が住まう骨董業界を生き抜く孤高の美人旗師(はたし:店舗を持たない骨董屋)・冬狐堂」こと宇佐見陶子が主人公。心に傷物感がちょっと重たいけれど、まずまず。群ようこを読むのは久しぶり。普段は〝書物系随筆(のようなもの)〟以外はあまり読まないのだけれど、漢方&マッサージで体質改善をはかる(ゆるい)日々がリアルに面白い。

森谷明子「白の祝宴 逸文紫式部日記」は紫式部もの第2部。第1部はデビュー作品ということもあって〝こなれていない感〟を感じましたが、こちらは安心して読める。ただ(私に知識があるというわけではありませんが)やはり多少の古典知識があったほうが楽しめる内容になっている。作者もずいぶんかみ砕いてくれていますが、いちいち丹念に風俗習慣を説明するわけにはいかないようだから。100円本はいいですね。普段読まないような作家に気軽にチャレンジできます。