近美「土田麦僊展」とガソリンガールに蠅取粉 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信
みずすまし亭通信-土田麦僊

県立近代美術館に「土田麦僊展」を観てきました。明治20年~昭和11年、49歳で亡くなっています。端正リアルな画風で知られる円山四条派の系流・竹内栖鳳に師事、また若い頃にはフランス印象派の影響を受け一年ほど留学もしますが、帰国後はかえって謹直静謐で大和絵風な流れを感じさせる伝統画風に戻ります。地方の展覧会はなかなか大作を集めきれないのか、下絵やスケッチの多い展覧会でしたが、かえって面白く感じられる作品もありましたね。

上の作品は「清暑(1905)」この頃は中国風の作品を幾枚も描いています。

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昭和9年発行のサンデー毎日掲載の浜本浩「裏町の乾杯」を読んでいたら「ガソリンガール」という職業婦人が登場します。詳しい描写がないのではっきりしないのですが、今の給油スタッフのようです。また関本冬樹のマンガに「蠅取粉」が登場します。ゴム製ブロアーの中に殺虫粉が入っていて、キュッと押すと噴霧される。かつて、幾種類の蠅取り機器があるのか探したことがありましたが「蠅取粉」とは気がつきませんでしたね。実物がみたい。

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Google画像検索でありました。除蠅粉。

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最近は美術館が混み合います。少し前まで、日本画の展覧会などガラガラでしたのに、私たちの嗜好もずいぶん変わったものです。そういえば、かつて街中にあった長岡現代美術館などは、いついっても誰もいません。のに、受付にはシャッポをかぶった美人受付嬢が2人決まっていたものでした。チケットをもぎってもらうと、片方がついてきて館内の監視員をされる。今は閉館していますが、再開すれば結構賑わうかもしれませんね。駅前の活性化にいかがでしょう?