

台風一過、急に涼しくなりました。9月の半ば頃からキンモクセイが香っていましたが、今年は寿命が長く今だに匂っています。さて、東京日日新聞を購読すると、附録「東日マガジン」を月2回お届けして定価90銭とあります。発行部数は百万部(お手盛りか?)帝都随一、24の府県版に、汽車より速い「伝書鳩」に電話が164台あるとぶち上げています。この附録は昭和6年の発行です。表紙は「昭和新風俗」と題して、上左から多田北鳥、藤原龍雄、池上重雄、杉坂鎮吉とあります。


その「東日マガジン」掲載の挿絵から、悲劇の挿絵画家・名取春仙と、生涯第一線でバンを張った岩田専太郎です。

こちらは昨ブログで紹介した水島爾保布の漫画を一枚ご紹介します。

ついでに、これは明治時代の浮世絵師(証明するものがありませんが)の下絵のようです。こうした下絵を版木に貼り付けて彫るので、普通下絵は残らないのですが、なんらかの事情で中止されたらしい。大変珍しいので紹介します。摺った時に文字が逆にならないように、文字は版下の裏側に描いてあります。左側が表、右が裏でパリパリした用紙ですね。版画に詳しい人がいたらいいのですが。