「頑張って」と「頑張ろう」の違い | Il nome della rosa

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フィギュアスケート男子シングルのファンです。
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個人記録用ブログ

プラベです。羽生成分ゼロでございます。

 

 

 

 

我が家には受験生がいます。

 

もうすぐセンター試験。親もドキドキしています。

 

当日のお天気も気になるところ。

 

今週末はこの冬一番の寒さになるそうで、太平洋側でも雪が降るとか。

 

交通機関の乱れが起きない事を祈るばかりです。

 

さて先日、うちの受験生Aくんからこんな事を言われました。

 

 

受験生Aくん「あのさ、センターの日、『頑張ってね』とか絶対に言わないでね。俺、そういうの嫌なんだ」

 

私「ん?」

 

Aくん「普通にやって。いつも通り。その日だけ特別な感じなの嫌なの。

 

大会の日とかもさ、嫌だったんだ俺「頑張って」って言われるの」

 

私「ほう。じゃ、なんて言ったらいいのかな?」

 

Aくん「何も言わなくていいよ」

 

私「・・・・。でもさ、『気をつけて行ってらっしゃい』はいいよね。これはいつも言ってるよ」

 

朝出かける時に子供達には必ずこう言って送り出します。

言霊というか。無事に出かけて無事に帰ってくるように。

その日1日の言葉のお守りです。

 

Aくん「うん、それはいい」

 

私「あ、そうだ、当日の朝ごはんはどうする?何か食べたいものはある?」

 

Aくん「(しばらく考えて)シャケと豚汁がいいな。目玉焼きはなしで。」

 

私「OK😊」

 

シャケと豚汁。お安い御用です(食材は準備完了)

そんな感じで会話は終わりました。

 

 

親はついつい「頑張って」と言いがちですが、日々頑張っている子に「頑張れ」というのは非常に酷なこと。

 

気持ちはよくわかります。気をつけなきゃと思ったのでした。

 

それにその日ばかり特別感を出してしまうのもAくん的にNGだというのをすっかり忘れていました。

 

そうそう、Aくんは大会の前とか当日にそんな風に言ってました。

 

その日だけいつもと違うことをすると失敗する。

 

全てはいつも通りに。チームブライアン方式です。

 

 

 

 

しかし翌日、Aくんのお部屋を片付けていた時のこと

 

受験がらみの話の中で「・・・そうだ、頑張ろう!」と私はまた「頑張る」というワードをAくんに言ってしまいました。

 

私「あ〜、ごめん💦また頑張れって言っちゃった」

 

Aくん「『頑張ろう』はいいんだよ。」

 

私「?・・・・・でも昨日は嫌だと言ってたよね?」

 

Aくん「『頑張ってね』と『頑張ろう』は違うの。なんだろう・・・うまく説明できないけど。『頑張ってね』というのは嫌なんだ」

 

 

 

うーん。そうか。そうなのか?

 

どちらも同じように思えるけどな・・・。

 

うーむ。

 

「頑張ってね」・・・

 

確かに応援の気持ちと共に無言のプレッシャーも含まれているような気します。

 

言った側は自己満足を得られる言葉ですが、言われる側としてはあまり心地の良くない言葉なのかもしれません。

 

まぁ捉え方はその子の性格にもよると思いますが。

 

上手い例えではないかもしれないけれど

 

小さな船に乗ったAくんを大海に一人で送り出し、自分は海岸で眺めている感じ。

 

それに対して「頑張ろう」は自分も一緒の船に乗ってる感じがします。

 

(家族も)一緒に頑張っているイメージ。

 

まぁ、Aくんに言っても「それもちょっと違うんだなぁ」と言いそうだけど。

 

でもまぁ、なにはともあれ受験当日まで家では快適に過ごして欲しいと思います。

 

本人が嫌なことをしたくありません。

 

Aくんは、普段から口数が少なくあまり感情を表に出さない子ですが、年末くらいからなんとなくピリピリし始めました。

 

年末年始もずっと塾に通っていましたが、塾内にインフルの生徒さんが出たことで冬休みの後半からは家でカンズメ状態でした。

 

ストレスも溜まります。

 

もう随分昔のことになりますが、私は受験前のストレスに耐えかねて、泣いたり騒いだりで親を困らせました。(どんだけチキン 笑)

 

それに比べたらAくんは少しイライラしているくらいです。立派です。

 

私「いや〜、お母さんに比べたら君は大したものだよ。立派だよ。泣かないもん。」

 

私の受験までの様子を彼に話して聞かせました。

 

Aくんは少し呆れて笑ってました。

 

 

 

勉強するのも試験を受けるのは本人。

 

親は、健康に気遣い、温かい食事を用意し、神社でお参りをすることぐらいしかできません。

 

でも気持ちだけは一緒の船に乗ってるつもり。

 

見えないオールで一緒に漕いでる気持ちでいます。

 

 

 

泣いても笑ってもセンターまであと1日。

 

Aくんも、そして全ての受験生の皆さんもベストを尽くせるよう祈るばかりです。

 

そして、当日はいつも通り変わらずに。

 

淡々とAくんを送り出そうと思います😊