浅田 舞のスポ友!フィギュアスケート男子 羽生結弦 | Il nome della rosa

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羽生結弦選手を応援しています。
個人記録用ブログ

2011年読売新聞さん、舞ちゃんとの対談記事。



浅田 舞のスポ友!

フィギュアスケート男子 羽生結弦さん

愛知県で開催されたアイスショーに一緒に出演した際、羽生結弦選手(16)(宮城・東北高2年)に話を聞きました。仙台市で暮らす羽生選手は、3月11日の東日本大震災が起きた時、同市内のリンクで練習中でした。自らも苦しい体験をした羽生選手は、被災地に少しでも元気を届けようと、各地で開かれるチャリティーアイスショーに積極的に出演しています。

東北に「元気届ける」

 ――震災の時、妹の真央と「結弦君、大丈夫かな」って心配したよ。けががなくて良かったね。

 羽生 ありがとうございます。体は全然、問題なかったけど、家は全壊と判定されました。

 ――大変だね。震災を経験してスケートの考え方は変わった。

 羽生 避難所ではすることがなくて、震災から10日後に横浜のリンクで練習を再開した時は、体を動かしていなかったからジャンプが全然、跳べなくなっていた。でも、転んでも、転んでも、スケートは楽しいって感じられました。

 ――手首につけたミサンガは。

 羽生 アイスショーにゲスト出演した歌手の倉木麻衣さんにいただきました。小さい頃からよく曲を聞いていたし、会った時は、上がっちゃった。

 ――好きなタイプの女性は。

 羽生 芸能人ではずっと上戸彩さんが好きです。守ってあげたい感じの、かわいい人が好きです。

 ――表現力があって、4回転ジャンプも跳べる。すごいね。

 羽生 音を感じて体を動かすのが好きなんです。だから、少しは踊れるのだと思う。

 ――今季のフリーの曲はレオナルド・ディカプリオ主演の映画「ロミオ&ジュリエット」。難しい曲だね。

 羽生 恋愛経験があまりないので、難しいなと感じています。でも、被災して、会いたい人に会えない苦しみは少しわかった気がする。それと、物語性があるので、感情移入しやすいという利点もあります。昨季の「ツィゴイネルワイゼン」は、物語性がないので本当に難しかった。

 ――今季の目標や、五輪の夢を聞かせて。

 羽生 今季はジャンプにばかり意識がいくのではなく、ミスなく滑って、プログラム全体の流れを重視したいと思います。2014年のソチ五輪は出場できたらうれしいけど、18年の平昌五輪ではちゃんと結果を残したいと思っています。



羽生結弦(はにゅう・ゆづる) 
 1994年、仙台市出身。身長1メートル70。先に始めていた姉の影響で3歳からスケートを始める。コーチは振付師としても有名な阿部奈々美さん。2010年世界ジュニア選手権優勝。昨季は全日本選手権4位、四大陸選手権準優勝。


ひたむきな姿応援

 羽生選手はフィギュアの「次世代のエース」と呼ばれます。豊かな表現力に加え、4回転ジャンプも跳ぶ、恵まれた資質を持っています。

 長く話をしたのは今回が初めて。「真面目」というイメージでしたが、「『しゃべってみるとアホだね』って周りからよく言われる」と語って、笑わせてくれました。明るいんです。

 でも、東日本大震災について話してくれた時は、涙がこぼれそうになっていました。「自分が精いっぱい演技することで、皆さんに少しでも元気を届けたい」と話していました。

 練習していた仙台のリンクが再開したのは7月末。調整が難しい中、シーズンに入ります。羽生選手のひたむきな姿に接し、「頑張って」と、心より思わずにはいられません。


 浅田舞さん
1988年、名古屋市生まれ。22歳。中京大学4年。7歳で妹の真央選手とスケートを始め、現在はアイスショーのほかスポーツキャスターなどにも挑戦している。 

(2011年9月18日 読売新聞)


アイスショーで演技する羽生選手(愛知県長久手町で)=尾賀聡撮影