クスリをやめるか続けるか | 家族の統合失調症に向き合った日々

家族の統合失調症に向き合った日々

何の変哲もなかった人生が、家族の統合失調症をきっかけに変わりました。この経験を、同じ悩みを抱え苦しんでいる方に届けたい一心で書いています。

おはようございます。

久しぶりの投稿になります、振一郎です。

 

 

クスリは良くない、クスリを使わずに治す、という考えは果たしてどうなのか。

 

考えさせられた出来事があります。

 

統合失調症を発症した妻はクスリを処方されましたが、知人の方から、クスリは良くないと言われたことを機に断薬をした時のことです。

 

 

 

クスリで抑えられていた頭の声は、断薬と引き換えに再発しました。

 
頭の声にのみ込まれないように妻は必死に耐えていました。
 
その必死な様子が妻の息づかいからも伝わり、私まで苦しくなりました。
 
そのぶん、妻を何とかしてあげたいと思う気持ちが強くなりました。
 
 
 
妻は、頭の声に毎日、毎瞬、怯えていました。
 
30歳のまだまだ遊びたい年代の妻には、楽しいことは全くなく、体の緊張と向き合う毎日でした。
 
夜は夜で眠れない苦しさがやってきます。
 
私は、ずっと手をつないで寝てあげました。
 
 
 
断薬をして数週間が経った頃、もう限界を感じたのでしょうか。
 
妻が「病院に行っておクスリもらってこよう」
 
ポツンと泣きながら言いました。
 
 
 
それを聞いたとたん、「また副作用で苦しむのではないか」と私は非常に不安になりました。
 
副作用で苦しむ妻を見ていた記憶があるからです。
 
その瞬間の私は、目の前で泣いている妻の声よりも、私自身も自分の頭の声に支配されてしまったのです。
 
このまま断薬でいくか、それともクスリに戻るか。
 
まだ何も起きていないのに、頭の中に苦しい場面が想像されます。
 
 
 
その間に現実という場面がスッと見えました。
 
何日も眠れずツラそうにしている目の前の妻の姿です。
 
それが見えた時、意識が今に戻ったのだと思います。
 
病院に行きたいという妻の気持ちに、私は静かにうなづくことができました。
 
 
 
ヨガの個人指導の中で、先生から中庸という言葉を学びました。
 
極端にならない。
 
偏らないといった意味です。
 
 
 
それをヒントに、今回は西洋医療と代替療法を組み合わながらクスリと付き合うことにしました。
 
クスリを飲みながら一方でデトックス、という方法です。
 
デトックスにいいハーブティーを飲み続け、サウナも頑張って通い続けました。
 
 
一度断薬して、その苦しさからまたクスリを飲み始めた妻のその後ですが、
 
まず、変わったのは睡眠です。
 
あれだけ苦しんだ不眠から解放されたようで、グッスリ眠れるようになりました。
 
 
クスリと同時にデトックス
 
この方法が良かったのか、以前のようにボーッとすることもなく、副作用もクスリをのみ始めた当初より強く出ることはありませんでした。
 
 
 
 

 

 

クスリに対する価値観は人それぞれだと思います。

 

クスリは良くない、クスリは飲みたくない。

 

そう言って、医師の指示を無視する人も少なくないと思います。

 

しかし、妻を通してクスリに対する新たな考えを抱くようになりました。

 

素人判断でクスリをやめることは安全な行為とは言いがたいということです。

 
 
 
最後までお読みくださりありがとうございました。
みなさま、良い1日をお過ごし下さい。