とつぜん泣き出した妻にしてあげたこと | 家族の統合失調症に向き合った日々

家族の統合失調症に向き合った日々

何の変哲もなかった人生が、家族の統合失調症をきっかけに変わりました。この経験を、同じ悩みを抱え苦しんでいる方に届けたい一心で書いています。

こんにちは。

しんいちろうです。

 

 

20187月、妻が統合失調症を発症して、10月にクスリをやめた時のことです。

 

服薬中の妻は、ボーっとしてばかりいました。

 

それが、クスリをやめてからは目に見えて回復し、わたしと今まで通りに会話できるようになって、笑顔も戻ってきました。

 

 

 

元気になってきた妻は、仕事がしたいと言い出しました。

 

翻訳者が訳した文章を入力するアルバイトを探してきて始めました。

 

妻は、元ITエンジニアだけあってパソコンは大の得意でした。

 

 

 

アルバイトに行った日は、新たにワードの使い方を覚えたよ〜なんて言って、楽しそうな顔を見せてくれました。

 

そんな妻の笑顔を見て、もうあの苦悩の日々は終わったんだと思っていました。

 

 

 

 

しかし、それもつかの間でした。

 

12月、妻の様子がまたおかしくなりました。

 

ある日とつぜん妻が泣き始めました。

 

止まったと思っていた頭の声が再発したのです。

 

 

 

わたしは、どこかでこの事をわかっていたのでしょうか・・・

 

取り乱す妻の手を取り、向い合わせで座りました。

 

そして、静かにヨガで習った呼吸を一緒に始めました。

 

「ホラ、姿勢を正して。ゆっくり呼吸してみようね」

 

妻に優しく言ってきかせました。

 

 

 

しかし、わたしの声は妻にはまったく届きません。

 

妻の意識は、頭の声の方へ行ってしまっています。

 

妻は途中で何度も泣き出し、さらに激しく取り乱していきそうになりました。

 

そのたび、一方のわたしは自分自身の落ち着きを保つことに必死でした。

 

 

 

ほら、背中が丸くなっているよ〜。

 

呼吸が止まっているよ〜。

 

妻に優しく優しく言って聞かせました。

 

 

部屋で2人そんなことを30分ほど続けていました。

 

次第に妻も落ち着きを見せ始め、自分で呼吸ができるようになりました。

 

頭の声に連れて行かれたような妻の目がハッキリしてきました。

 

わたしの目の前に戻ってきたように見えました。

 

 

 

ヨガを始める前のわたしであれば、ここに書いたような対応はできなかったであろうと断言できます。

 

 

自分の妻でありながら、わたしが知っている妻の姿ではない異変に驚いて、逃げ出していたと思います。

 

 

 

 

妻とわたしが、呼吸に救われた体験です。

 

 

今日のブログがご参考になれば幸いです。

しんいちろう

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