「シンくん」と呼んでくれたあの声も奪っていった統合失調症 | 家族の統合失調症に向き合った日々

家族の統合失調症に向き合った日々

何の変哲もなかった人生が、家族の統合失調症をきっかけに変わりました。この経験を、同じ悩みを抱え苦しんでいる方に届けたい一心で書いています。

こんにちは。

しんいちろうです。

 

 

2ヶ月間の実家での療養後、戻ってきた妻の変わり果てた姿を見て、わたしは声を失いました。

 

 

幻聴に悩まされていた妻は、食事のときも頭の声に支配されていました。

 

食べようとすると貪欲」と頭の声に言われ、食べたいものも食べられずにいたそうです。

 

統合失調症を発症する前は、男のわたしよりゴハンを食べて、食べることが大スキきだった妻だったのに。

 

妻の食欲さえも奪っていくその声はいったいどんな声なのか?!

 

 

 

 

食事の量が極端に減ると、家族としては何としてでも食べて欲しいという思いが強くなり、イライラして、声を荒げてしまいがちになるのではないかと思います。

 

 

家族がこのような状況に陥った場合、どうしたらいいか。

 

わたしが心がけたことは、落ち着いて、ゆっくり話すことです。

 

食べようとしない妻に、わたしはこう言いました。

 

 

食べないと死んでしまうよ。

頭の声でなく、体に聴いてごらん。

食べずに残して捨てることの方が良くないよ。

 

 

 

変わってしまった妻の状態は、食事の量だけではありませんでした。

 

生活のすべてに現れていました。

 

 

仕事から帰ってきたわたしに妻は、今日あったことをよく話してくれていたものです。

 

それが、自分から会話をすることがなくなってしまいました。

 

 

わたしが話しかけても、「そうだね」としか返事が返ってきません。

 

妻の顔から表情がなくなり、常に天井を見てボーっとしています。

 


そんな妻に、ホーミータクヤセンというネイティブ・アメリカンの癒しの言葉の本を夜寝る前に読んであげました。

 

 

すると、無表情で反応がなく、ボーっと天井ばかり見て過ごしていた妻に、反応が現れました。

 

 

妻は、わたしが読む本の言葉に涙を流していました。

 

読んでいたわたしの目からも涙が自然と流れてきました。

 

 

その本には、体に感謝を伝え、深呼吸するといったことが書かれてありました。

 

まるでヨガだなと思いました

 

 

そんなことを続けているうちに、癒しの言葉が効いたのか、妻に変化が現れ始めました。

 

 

少しずつ食べる量が増えてきたのです。

 

 

 

 

 

 

今日のブログがご参考になれば幸いです。

しんいちろう

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