1月7日リリースとなった、志方あきこさんのベストアルバム『VAGRANCY』。このアルバムには全20曲が収録されていますが、それらは全て、志方さんの自主製作レーベル「VAGRANCY」からリリースされた楽曲で構成されています。しかしながら別記事でもまとめた通り、志方さんはハッツアンリミテッドからメジャーデビューを果たし、エイベックスからもメジャーアルバムをリリースした後、今日まではフロンティアワークス等より数々のアルバム・楽曲をリリースされてきました。ここ数年間は自主製作レーベルからのリリースの方が若干頻度高めですが、言わずもがなメジャーレーベルからも素敵な楽曲をたくさんリリースしていらっしゃるわけです。
この事を踏まえ、ここでは【勝手に祝!志方さん20周年企画】第2弾として、メジャーリリース(商業枠)楽曲から私個人的に特に好きな楽曲20曲を、ゆるっとさくっと紹介させていただきたいと思います!
後に述べる通り、楽曲紹介内容は私の個人的感想を多分に含みますが、お読みくださり興味をお持ちになった際には参考にしていただけると幸いです!
❖楽曲紹介順はリリース順に並んでいます。
❖都合上、紹介する楽曲は試聴可能なものに限定しています。
❖楽曲紹介文はTwitterにおける1ツイート分(140字以内)でまとめています。
❖楽曲紹介の内容としては、あくまで私の個人的感想の域を出ません。
❖ここではなるべく楽曲ありきの紹介をさせていただきます。
❖志方さん御本人も含め、作編曲者・作詞者(敬称略)を掲載しています。
❖楽曲によっては別記事と内容が被っていることがあります。
❖試聴ページは楽曲名部分をクリック・タップで別ウィンドウが開きます。
以上の通りに楽曲紹介が進みます。楽曲情報は確認に確認を重ねておりますが、万が一誤りを発見された際はコメント欄にてお知らせ頂けますと幸いです。気付き次第、早急に訂正させていただきます。
志方あきこメジャーリリース楽曲:MY BEST20![キラキラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
収録アルバム:Navigatoria(2005)
作編曲:志方あきこ 作詞:工藤順子
初メジャーアルバムの表題曲。“Navigatoria”は旅人を導く星=北極星を意味します。静かな波の音に始まるどこか懐かしいメロディに、鳥の囀りのような志方さんの歌声はどこか幼げで穏やか。歌詞も分かりやすく美しく、穏やかな情景を描き出す癒しの一曲です。ラスサビの繊細なハイトーンは必聴。
収録アルバム:Navigatoria(2005)
作編曲:志方あきこ 作詞:志方あきこ/LEONN
志方さんの愛らしい歌声がしっとりと歌いあげる、切なく可憐な恋の歌。スイレンの花と恋する心を重ね合わせた歌詞も淡く美しく、ラスサビの転調は細やかながら、聴く者の心を優しく照らし出します。静かな夜に一人になって、何もせず目を瞑って身を任せ、揺蕩うように聞き入りたい一曲です。
収録アルバム:RAKA(2006)
作曲:志方あきこ 作詞:篠田朋子
春の訪れを喜び歓迎する、まさに曲名通りの楽曲。志方さんの歌声は繊細なレースのように、淡く重なり合い聴く者の心に大輪の花を咲かせます。多重録音の強みが存分に生かされた、燦然とした祝福のハーモニーが美しい。祝福に満ちた、眩く調和する志方さんのコーラスがたまらなく好きな私です。
収録アルバム:RAKA(2006)
作曲:志方あきこ 作詞:LEONN
儚く漂う霞のような志方さんの歌声に包まれ、癒される一曲です。一度耳にすれば、思わずうっとりさせられます。すべての音色が美しくふわりと広がっていくのに、盛り上がり過ぎない絶妙な静かさで柔らかく優しい。志方さんだからこそ成せる、絶妙なメロディとハーモニーが心に染み渡ります。
収録アルバム:The Epic of Zektbach -Ristaccia-(2009)
作曲:Zektbach(舟木智介)
リズムゲームに収録された楽曲です。曲名は「トゥーリ パンタレイ」と読みます。とある島で伝承される儀式と、それを断ち切ってしまった青年がもたらした混沌の物語がこの楽曲の背景です。歌詞は全て造語、オリエンタル調の演奏とともに神々しい世界観を織り成す、ファンタジー色濃厚な一曲。
収録アルバム:Harmonia(2009)
作曲:志方あきこ 作詞:みとせのりこ
天地や季節を廻り旅をする風の、雄大かつ壮大な自然讃歌。志方さんがこの歌を口遊めば空は移ろい、あらゆる時の記憶が脳裏に流れ込んでくる気さえしてきます。歌声が纏う神々しさは果てしなく、多重録音の魅力が存分に生かされた楽曲。みとせのりこさんの世界観溢れる作詞にも注目です。
収録アルバム:Harmonia(2009)
作曲・作詞:土屋暁
副題の読みは「サラベク・ラプランカ」。互いを愛した歌姫と騎士の少年を巡る、壮絶な伝承を語る楽曲です。激動を予感させる冒頭から、突如押し寄せる多重コーラスは鳥肌必至です。楽曲を彩る志方さんの歌声は多彩で、微かな声から弦楽器のように艶やかな声、禍々しい声まで自在にこなします。
収録アルバム:Harmonia(2009)
作曲:志方あきこ 作詞:志方あきこ/篠田朋子
私的に志方さん楽曲ではトップ3に入る程、本当に大好きな一曲。ゆとりのあるテンポがメロディ展開に重厚感と雄大さをもたらします。独唱のボーカルから、サビに入りはじけるように重なり煌めく多重コーラスは鳥肌必至。収録アルバム『Harmonia』の最後に相応しい、眩しいほどに力漲る一曲です。
収録アルバム:片翼の鳥(2009)
作曲:志方あきこ 作詞:江幡育子
曲名は7のローマ数字、イタリア語で「セッテ」と読みます。幼気ながら刺々しい志方さんの歌声はゾっとする程の狂気を孕み、聴く者を追い詰めるようなバックコーラスがどこまでも恐ろしい一曲。仄暗い耽美さと激しい演奏が物語と情景を目まぐるしく展開させていき、“罪”を艶やかに描きます。
収録アルバム:咲夜琉命~SAKIYA=RUMEI~ Ar tonelicoⅢ Hymmnos concert side.Blue(2010)
作編曲・作詞:志方あきこ
曲名は「エグゼク・フリップ・アルファージ」と読みます。ゲーム「アルトネリコ」シリーズ楽曲の中でも高い人気を誇ります。前半は儚く、漠然とした祈りの詩。しかしある瞬間から弾けるように曲調が変化し、危うげな力強さを翻します。志方さんの神秘的な歌声に空気が張り詰める一曲です。
収録アルバム:咲夜琉命~SAKIYA=RUMEI~ Ar tonelicoⅢ Hymmnos concert side.Blue(2010)
作曲:金田一郎 作詞:工藤哲雄
こちらもゲーム「アルトネリコ」シリーズで人気の高い楽曲。“私を忘れないで”という、少女の切なる願いが紡いだ涙腺崩壊必至の一曲です。元の物語を知らずとも、この楽曲そのものに心をぎゅっと締め付けられる人は多いはず。志方さんの幼い歌声が切なく悲しく、愛しく護りたくなるような響きです。
収録アルバム:謳う丘~Ar=Ciel Ar=Dor~(2010)
作編曲・作詞:土屋暁
副題の読みは「アル・シエル アル・ドール」。生命の誕生を祝福する、母なる星の意思を謳った楽曲です。竪琴の音色から滑り出すように語り始まり、愛しい生命の誕生に歓喜する星の心を重厚なコーラスワークで紡ぎます。漣のような志方さんの歌声が集まり高まり、神話の如き壮大さを演出します。
収録アルバム:白夢の繭~Ricordando il passato~(2011)
作編曲・作詞:志方あきこ
曲名は「ピタラクタ」と読みます。次の楽曲に登場する、とある神秘の花へと集う精霊の名前です。歌詞は全て造語、和訳は明らかにされていません。神秘的かつ明快な音色と、低音高音と色彩鮮やかな志方さんの歌声が、独特な物語世界を紡ぎ出します。間奏に差し込まれる力強いギターの音色が隠し味。
収録アルバム:白夢の繭~Ricordando il passato~(2011)
作曲:志方あきこ 作詞:磯谷佳江
一年に一度だけの夜に咲く、神秘の花の物語。日本語歌詞で耳馴染みよく味わいやすく、祝福に満ち溢れたラスサビの多重コーラスは聴いているだけで舞い踊りたくなります。思わず浮き足立つような盛り上がりが楽しく、オリエンタルな雰囲気を纏う民族調の演奏と、笛の音が爽やかな心地よい楽曲です。
収録アルバム:Ciel nosurge Genometric Concert Vol.1 ~契絆ノ詩~(2013)
作編曲・作詞:志方あきこ
曲名は「アイ・レイヤー」と読みます。ゲーム「シェルノサージュ」に登場し、豪華絢爛な多重コーラスが奏でる和楽曲です。幾重にも重なる志方さんの歌声はまるで笙の音色のように、重厚かつ清らかな調和を織り成します。作中ではこの楽曲が謳われるシーンで大きな蓮の花が咲きます。
収録アルバム:Turaida(2013)
作曲:志方あきこ 作詞:磯谷佳江
良い意味で曲名から想像される通りの一曲。志方さんが紡ぐアラビアンモチーフ、溢れる期待を裏切らず、むしろ大きく上回るクオリティです。志方さんの艶やかな歌声、魔術的で色気溢れる演奏と異国情緒あふれる打楽器のリズムが、絢爛豪華でエスニックな情景を脳裏に鮮やかに描きます。
収録アルバム:Turaida(2013)
作曲・作詞:志方あきこ
曲名は「ブオーナノッテ」と読みます。イタリア語で“おやすみなさい”を意味する言葉です。木管楽器のような響きの志方さんの歌声が聴く者を深く優しい微睡みの世界へと誘い、そっと寄り添う子守唄。志方さん自身による楽曲解説にも“「母」以上に大きな存在に護られるような歌”とある一曲です。
収録アルバム:Ar nosurge Genometric Concert side.蒼 ~刻神楽~(2014)
作編曲・作詞:志方あきこ
曲名は「ルクサ・ティシア」と読みます。ゲーム「アルノサージュ」の楽曲です。厳かな和の雰囲気を纏いつつ、それだけではない、少々風変わりな一曲です。密やかなコーラスと腹に響くような志方さんの力強い歌声が聴く者の心を震わせます。後半の四大元素を描写する歌詞が個人的な鳥肌ポイント。
収録アルバム:ライラニア(2015)
作曲:志方あきこ 作詞:みとせのりこ
志方さん楽曲で私が個人的にとても好きな要素の一つが“打楽器のリズム”。インディーズ時代から根幹にある民族調のテイストが、この楽曲にも色濃く現れていると感じます。一度耳に入れば心が躍るリズムと色彩豊かな志方さんの歌声で元気になる、眩しい力強さと晴れやかなメロディが楽しい一曲です。
収録アルバム:空蝉(2015)
作曲:志方あきこ 作詞:天野月
アニメ「いつか天魔の黒ウサギ」のEDテーマ。幼気な歌声がメインの楽曲ですが、演奏も相まってこの歌声はどこか無機質で冷やか、良い意味で感情が比較的フラットに表現されています。しかしながら同時に、今にも泣きだしてしまいそうな儚さをもはらむのは志方さんだからこその絶妙なバランスです。
いかかでしたか?以上、私的セレクトの志方さんメジャーリリース楽曲BEST20でした。
まとめながら、私は神秘的な楽曲や切ない楽曲等がより好みな傾向があるのかな~と思ったり、意外と好きな雰囲気が固まっているような固まっていないような気がしてみたりでした。志方さんはどんなジャンル・タイプ・雰囲気の楽曲でも作ることができる多彩な作曲家でもありますので、もちろんこれ以外にも私が好きな楽曲はたくさんあります。志方さんの楽曲でも特にこういうのが好き!と取り分けるのは、私にはちょっと難しいかもしれません。だって全部好きなんだもん。嫌いな曲、ないんだもん。しょうがないよね!(え?)
【勝手に祝!志方さん20周年企画】第3弾は、ベストアルバム『VAGRANCY』の視聴レビューを予定しております。ただ、私が色々しくじってしまってアルバムを手に取れるのは1月10日以降になってしまったので、不自然に間が空いてしまうかと思われます。やっちまったぜチクショウ。
第1弾では志方さんデビュー向けの情報を特集してみましたので、まだご覧になっていない方でよろしければコチラからお読みいただけますと嬉しいです!
烏滸がましい事は承知ですが、この記事をきっかけに、志方さんに興味を持つ方、志方さんの楽曲に魅了される方、志方さんをもっと好きになる方が増えたらいいなと願いつつ、結びとさせていただきます。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!