ネタバレは気にしてません。嫌な人はスルー推奨。
6/22に開幕した劇団四季の新作『恋におちたシェイクスピア』。四季のストレートプレイの新作は12年ぶりだそうです。
初日は四季の会会員のみ対象の抽選販売でした。当選を逃した私は、四季の会先行予約で取ったチケットで、昨日(6/27)、やっと観ることができました。母も一緒です。
新作でまだ開幕したばかりだからか、吉田社長や四季の社員さんが劇場入り口前に並んでお客様をお迎えしていました。
ロビーのグッズ売り場には列が出来ていました。5分弱並んで、プログラムとグッズを数点購入。
缶入り榮太棲飴、開幕限定ストラップ、ボールペン。席は1階上手ブロックの2列めの列の真ん中2席でした。舞台が近かった
キャスト。↓
第一印象の感想を簡単にまとめてみます。
私は原作の映画を観ていないので、まったく初めての物語でした。
とても楽しくてロマンチックな舞台でした シェイクスピアの作品(特に『ロミオとジュリエット』と『十二夜』)を知っているとより楽しめるかも
キャストさんは芝居達者揃いで、役者さんひとりひとりの個性や持ち味がすごく活きていました。今回の演出を担当した青木豪さんは外部の方ですが、四季の役者さんのことをよくわかっていらっしゃるようです。
木目の見える材木で組まれた、3階建のバルコニーの舞台セットもよかったです。場面ごとに姿を変えて、舞台を劇場にしたり、お屋敷の中庭にしたり、宮廷にしたり。スタッフさん(一部はキャストさんも)が人力で動かしているのも味があります。
柱に付けられた燭台の蝋燭(恐らく本体は樹脂)の炎がちゃんとゆらゆらしてました。『オペラ座の怪人』でも使われているLEDの炎ですね。
衣装はイタリア製だとか。一見無地に見える生地にも繊細な模様が入っていたり、色使いが華やかながら上品で、物語の世界にピッタリな衣装でした。
そして、客席通路を使って役者さんが出入りする場面が結構多くて、通路横の席はなかなか美味しいかも。私たちは通路横ではなかった(通路から3つめと4つめ)けど、かなり近くで役者さんを見られました
キャストの感想。
欠点の多いどちらかというとダメ男なウィルを、上川一哉くんはとてもチャーミングに演じていました。
コメディセンスもなかなかで、ヴァイオラの洗濯係の変装には笑わせてもらいました。
山本紗衣ちゃんのヴァイオラは芯のあるしっかりとした女性。男装の時のつけ髭もなかなか似合ってました。
ウィルとの別れを自ら選ぶ理由に感動しました。ヴァイオラって本当に芝居と詩が好きなのね。
ウィルとヴァイオラの恋模様が、ロミオとジュリエットの恋、そして『十二夜』のオーシーノー公爵とヴァイオラの恋に重なっていくのが面白かったです。よく出来たストーリーだわ
1幕ラストのラブシーン、ウィルがヴァイオラのさらしをクルクルほどいていくのにちょっと笑ってしまいました。時代劇の「よいではないか」「あーれー」みたい
神永東吾くんのネッド、カッコよかった ラウルよりエリックよりジーザスよりトニーより、今回のネッドのほうがステキ
私、今まで神永くんをカッコいいとかステキと思ったことがあまりなかったのですが(ファンの方ごめんなさい。単に好みの問題です)、初めて文句なくいい男だと思いました
テンポのいいセリフまわしにもびっくりしました。失礼ながら、こんなに日本語が上達してるとは思ってなかったです。
阿久津陽一郎さんのバーベッジは、豪快で傲慢で強引で空気読めない系?と思ったら、芝居を愛するイイ男でした
凄いなと思ったのは、阿久津さん、大芝居をしながらもちゃんと客席の気を捉えていること。お客さんを置いてきぼりにしない芝居は、『アラジン』のジーニーでも活かされていました。さすがだ、あっくん
志村要さんは"強面だけど実は気のいい人"を演じさせたら右に出る人はいないですね。ヤクザの親分のようにヘンズロウに借金の取り立てをしていたのに、自分もシェイクスピアの芝居に出られると知ったら超ご機嫌に。かわいいオジサンでした。
爽やかさ全開の田邊真也さんのマーロウ。悪童のようなところもあるけどウィルとの友情に厚くて、とても魅力的な青年でした。まさか彼があんな結末に…
飯村和也さん、神保幸由さん、味方隆司さん、中野今日子さん、増山美保さん、平田了祐くんもいい味出していて、まさに適材適所の配役でした。
中野さんの女王陛下、めっちゃ姐御肌でカッコいい
平田くんのウェブスターはひたすら怖い
アンサンブルさんたちもよかったです。
女性役担当の少年俳優を演じた菱山亮祐くんがとってもキュートでした ジュリエットの扮装も似合ってた
川口雄二さんもまさかの女形。「ロミオとジュリエット」の稽古の場面で、ワイヤーの入ったスカートをつけてウロウロしているのがかわいかったです メイクとドレスも様になってました。
鈴木周さんのどもりのひどい俳優が面白かった。周さんもやっぱりうまいわー。
ハンサムな南圭一朗さんにはどの役でも目を引かれました 剣さばきが見事。
原口明子さんは酒場のおねーちゃん役と女王陛下の侍女役のギャップが素晴らしかったです。ドレスもウィッグも似合ってました
男性アンサンブルの菱山くん・小林くん・小松さん・佐藤さんが4人でコーラスをやっていて、ロマンチックなハーモニーを聴かせてくれました。
上演時間3時間ですが、最後までまったく飽きることなく観ることが出来ました。好きだな、この作品 あと3公演取ってあるけど、チケット増やしたいです。もちろん、10月の公演も観るわよ
プログラムによると、味方さんの役に星野元信さんもキャスティングされているようだし、アンサンブルの中に吉田巧太郎くんの名前もありました。この2人も気になる役者さんなので、ぜひ観たいです。
次は7/7に観劇予定です。
今度は少し列が下がるけどセンターブロックの席なので、また違うものが見えてくるかもしれません。
楽しみー
ところで、幕間に母とキャストさんの感想で盛り上がっていたら、隣の席の年配のご夫婦の奥様に話しかけられました。「四季はもう長く観てらっしゃるの?」と。
調子に乗って私の四季ファン歴をお話ししたら、旦那様から「もしかしてブログをやってらっしゃる?」と尋ねられました。
なんと、このブログをいつも読んでくださっている方でした
素敵な偶然の出会いでした