「名探偵コナン」
ベルモットが蘭をエンジェルと呼ぶ理由
(呼ぶようになったエピソード)


第345話「黒の組織と真っ向勝負 

満月の夜の二元ミステリー」のセリフ




梓に変装したベルモットのセリフ

第866話「裏切りのステージ」より↓





ベルモットは《黒の組織》に所属する謎の女…別名、シャロン・ヴァンヤード(クリス・ヴァンヤード)。シャロンは、ハリウッドで活躍していた大女優で、アカデミー賞も受賞している。

両親は火災で焼死し、夫は病死。シャロン自身も名探偵コナン本編の1年前に急逝。唯一の肉親・娘のクリスはシャロンが若返った姿であり、現在は母親(自分自身)の地位を利用して《自称29歳の》二世女優・クリスとして活躍している。


さらに、20年前、ジョディ・スターリング(現在FBI)は、ベルモットに父親を殺されている。それなのに、ベルモットは老けていないので、ジョディは不審に思っている。

(第345話「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」にて〜「あなた…どうして年を取らないの?」長年抱いていた疑問をぶつけるもベルモットは黙秘。しかし、その謎を説明してくれそうな証人、灰原の存在を知った事によりベルモット逮捕へ動き始めたジョディだった。この回でベルモットは、灰原哀を殺()れる場面で、蘭が灰原哀を体を張ってかばったために任務を失敗してしまう。)




新一の母・元女優の工藤有希子が役作りのためマジシャンの黒羽盗一に弟子入りして変装術を教わっていた時にシャロンと出会い、その頃から仲良くなり親友となる。シャロンはその後、「千の顔を持つ魔女」の異名を持つ。



ベルモットはコナンの敵でありながら、コナンがピンチの時には窮地を救ってくれたり、蘭を「エンジェル」と呼んでいる。



それらを踏まえて


ベルモットが蘭を
エンジェルと呼ぶようになったエピソード





286話〜288

「工藤新一 NYの事件」


横浜・中華街で事件を解決したコナンのとなりで、蘭が高熱で意識が薄れゆく…



蘭の脳裏に黒い帽子の男・赤井や、新一、女優シャロン・ヴィンヤードのイメージが浮かんでくる。蘭は以前に赤井に会ったのがニューヨークで、新一と一緒にシャロン・ヴィンヤードと事件に遭遇した時だったのを思い出すが、倒れてしまう。


コナンがそばで蘭の名前を呼んでいた。


蘭《誰?新一…新一なの?悔しいな、また助けられちゃうなんて。あの時だってそう…ホントに辛い時、私の心を見透かしたように…悔しいけど嬉しかったよ、新一》





新一と二人でアメリカに住む新一の両親に会いに行ったときのことだった。ニューヨークの街を新一の母・有希子の運転するジャガーが疾走していた。有希子がブロードウェイで評判のミュージカル「ゴールデンアップル」のチケットを入手し、劇場に向かっているのだ。


突然、有希子が焦り出す。サマータイムになっていたのを忘れていたというのだ。開演1時間前に劇場で待ち合わせをしているという。「ゴールデンアップル」の開演は夜8時、1時間前といえば、もう間もなくだ。有希子は蘭と新一に覚悟を促し、猛スピードでジャガーを飛ばす。ニューヨークの街には若い女性を襲う通り魔が出没し、警戒のためパトカーが走りまわっている。




有希子は構わず爆走を続け、ファントムシアターに到着した。

有希子「問題なくちゃんと着いたじゃない」と微笑む。




しかし、追ってきたパトカーに捕まり、スピード違反をとがめられる。窮地に陥った有希子は、知り合いのニューヨーク市警のラディッシュ警部に救われる。




が、ラディッシュは変装した女優・シャロン・ヴィンヤードだった。有希子のジャガーが猛スピードで暴走しているという警察無線を聞いたシャロンが一計を案じ、映画のロケと偽って有希子たちを救出したのだという。シャロンはアメリカの大女優で、有希子の昔なじみでもあった。シャロンに会えた事に感激する蘭。


蘭「神様に感謝しなくちゃ」

シャロン「神様なんているのかしら?」

と表情を曇らせる。

シャロン「私の人生は不幸の連続」

女優デビューした当日に両親を火事で失い、アカデミー賞のオスカーを取った翌日に夫が病死、娘のクリスとも仲違いしたまま疎遠になっていると話す。



シャロンの案内で楽屋を訪れた新一たちは、有希子がテレビの特捜番組にゲスト出演したのがきっかけとなり、『ナイトバロニス』と呼ばれる女探偵として評判になっていることを知る。




その後、新一たちは舞台裏に案内された。場所を取るからと衣装が天井に吊られていたが、鎧が落ちてくる事故が起きる。その際に逃げ遅れた女優・ローズを蘭が体を張って助けた。




女優たちは、あの大鏡が割れなかったのは不幸中の幸いと胸をなで下ろすが、蘭はローズを助けた際に腕に擦り傷を負ってしまった。新一が絆創膏を探していると、シャロンがすかさずハンカチを差し出した。

シャロン「やっぱり神様なんていないわね。いるのならこんなむごい仕打ちしないもの。」



その後、突然帰ると言いだしたシャロン。

シャロン「外せない用事が入っちゃったし、今夜は酷い嵐になりそうだから(ミュージカルを観るのを)やめにしておくわ。」





ミュージカルが始まり、クライマックスになると舞台で劇団のトップスターの男優が殺される事件が起きた。彼は映画の主役の話が決まり舞台は今夜が最後だった。



天使の登場シーン、火薬が鳴りスモークが噴き出し大鏡に映った天使の映像が上にスライドすると同時に天使に扮した彼が鏡の裏から舞い上がり鏡の中から抜け出たように見える幻想的な場面での射殺。遺体は上から撃たれた痕跡があった。




現場に駆けつけたラディッシュ警部。犯人は彼が鏡の裏から出てくる瞬間をテラス席から狙撃したと推理する有希子は、テラス席から舞台に赤い光が伸びていたのをハッキリと見ていた。しかし、胸元にある火傷、右手についたかすれた血の痕は謎だった。衣装には血が付いていないし、宙に吊られているから何も触れないはず。





4人の女優たちは楽屋にいたが、皆、動揺していた。彼はそのうちの3人と付き合っていた事が判明。もう1人の女優とは夫婦だった。人気が落ちるからと、劇団にも内緒にしていたと言う。





新一は、蘭と舞台へ調べに行くと、大鏡に傷を見つけ繋ぎ合わせた跡も見つけた。さらによれたカーテンの裏に回ると、鉄の蓋に羽が挟まっていた。蓋を開けると血の跡があった。



工藤新一の推理

レーザーは、テラス席から放たれたモノではなく舞台からテラス席に放たれたモノ。落ちてきた鎧も誰かが狙っていると印象付けるための罠。



殺されたヒースの身長は、約190センチ。蘭の身長にパンフレットを足した高さなのに、さっき測った時、パンフは鏡からはみ出していた。しかもヒースが背負っていた翼のせいで屈めなかったのなら、鏡の裏に隠れても頭がはみ出ちまう。だからはみ出ないように舞台特有の仕掛け、奈落を使った。その蓋にヒースの翼の羽根が挟まっていた事、蓋の下の床に付いた血が弧を描いていた事、舞台にドーナツ状の溝がある事、溝の側のカーテンがよれていた事を加えると、ドーナツ状の床を動かせば隠れていた奈落がぽっかり口を開けると言う仕掛けだろう。



奈落の中で身を潜めて待っていたヒースを舞台の上から撃った。それができるのは、鏡の横で倒れていたローズだけ。他の女優たちは奈落を使う事を知らされていなかった。犯人は大鏡に傷を付け、それを見つけたスタッフは割れた部分を切り取り修復し、役者たちが不安がらないようにしていた。しかしそのまま使うわけにもいかず、奈落を利用、ヒースとローズ以外には知らせずに。火傷の跡は、撃った直後、胸元に拳銃を乗せた時に付いた跡。そのまま天井に吊られて止まった反動で拳銃は床に落ちた。ヒースの手のひらに血の跡がかすれていたのは、犯人の手を掴んだ証拠。犯人の手袋に、恨みがこもったヒースの手形が残ってるはず。


犯人はローズで、手袋を裏表にしてはめていた。事件後、女優たちが楽屋にいる時、ローズは手袋が滑って缶ジュースを開けられずにいたが、それでも手袋をはずさなかった事から新一は不審に思ったと言う。



ローズが愛していたのは、彼が演じていたエンジェルだった。

ローズ曰く「彼以外の男がミカエル役をやるなんて耐えられなかった。あのミカエルを殺したのは彼自身よ。でも神様はちゃんと私の事を見守ってくれてたの。鎧を落とした時、偶然クギが引っかかって逃げられなかった私を助けてくれたんだもの。」

蘭へ:「ありがとう かわいい天使さんおかげで想いが遂げられたわ‥(英語)





文字数オーバーのため②へ続く



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