LOVE Fashionー私を着がえるとき④ | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

京都国立近代美術館で見た「LOVE Fashionー私を着がえるとき」の続きです。以下の文章は、展示パネルから引用しました。

 

 

  Chapter4.自由になりたい

 

記録映像 オペラ《オルランド》

 

<私>という物語から逃れたい欲望。作家ヴァージニア・ウルフによって、アイデンティティの解放と選択が鮮やかに描かれた小説『オーランドー(1928)』。

 

 

衣服を通じ、不自由な規範に抗い続けてきた川久保玲(1942~)が発表したのは、『オーランドー』を自由に解釈したウィメンズ・メンズコレクション、ウィーン国立歌劇場創立150周年を記念したオペラ『オルランド』を彩った衣装の数々。

 

 

これら三部作は、変革と解放の旗手である川久保にとって、抑圧的な社会と格闘したウルフへの共感を示した作品だといえるでしょう。

 

 

コム・デ・ギャルソン・オム・ブリュス/川久保玲 2020年春夏コレクション

 

トップ、パンツ

ポリエステル・サテン、ウール/ナイロンの平織、刺繍、ポリエステル、レース、プリント、造花、アップリケ

 

 

トップ、スカート

ポリエステル/レーヨン/アクリルのジャカード、ポリエステル/ウール/絹/ナイロンのジャカード

 

 

トップ、スカート

ポリウレタン樹脂、ポリエステル・ツイル

 

 

ジャケット、Tシャツ、パンツ、ネックレス

ウール・フェルト、ナイロンのフェイク・ファー、綿ジャージー、クロシェ・レース、ウール/ポリエステル平織、模造パール、メタルプレート

 

 

ジャケット、ジャケット、パンツ、ネックレス

綿平織、ポリエステルピケ、模造パール、メタルプレート

 

 

ジャケット、ドレス、ネックレス

レーヨン/綿のフェイク・ファー、プリント、模造パール、メタルプレート

 

 

  Chapter5.我を忘れたい

 

日常生活から浮遊した服

 

トモ・コイズミ/小泉智貴

東京オリンピックの開会式でMISIAが国歌斉唱の際、着用したドレス

2021年

ポリエステル・オーガンジー、絹

 

 

ウォルト店/ジャン=フィリップ・ウォルト

ドレス、ヘッドドレス、ドレス・オーナメント

1912頃

絹サテン、絹シフォン、絹チュール、フロック・プリント、ビーズ刺繍、シークイン刺繍、タッセル、真鍮製のワイヤー

 

 

アレキサンダー・マックイーン/アレキサンダー・マックイーン

ドレス

2010春夏

絹ツイル、絹オーガンザ、デジタル・プリント

 

 

ヨシオクボ/久保嘉男

オーバードレス、シャツ、パンツ、レギンス

2023年春夏

ナイロン・チュール、ワイヤー、ポリエステル・ツイル、ストレッチ素材

 

 

ヨシオクボ/久保嘉男

ヘッドピース

2023年春夏

ナイロン・チュール、ワイヤー、アクリル

 

 

ヨシヲクボ/久保嘉男

ドレス、ショーツ

2023年春夏

ナイロン・チュール、ワイヤー

 

 

ジュンヤ・ワタナベ/渡辺淳弥

ジャケット、スカート

2000年秋冬

ポリエステル・オーガンジー

 

 

ジュンヤ・ワタナベ/渡辺淳弥

ドレス

2000年秋冬

ポリエステル・オーガンジー

 

 

ヴィクター&ロルフ/ヴィクター・ホスティン、ロルフ・スノラン

サンダル

2004年春夏

皮革

 

 

ロエベ/ジョナサン・アンダーソン

ドレス

2022年秋冬

レーヨン・ジャージー、樹脂コーティング

 

 

ティエリー・ミュグレー

ドレス、ヘッドドレス

1984秋冬

ポリエステル・ラメ、金属

 

 

ソマルタ/廣川玉枝

ボディウェア スキンシリーズ《PROTEAN》

2007年

ナイロン/ポリウレタン、無縫製ニット、クリスタルガラス

 

 

ノワール・ケイ・ニノミヤ/二宮啓

ドレス、トップ、ショート・パンツ

2023年秋冬

PET樹脂、色付きの玉、ポリエステル・メッシュ、化繊の二ット

 

 

リュウノスケオカザキ/岡崎龍之祐

ドレス《002-lifelike-》

2023年

綿/ポリエステル、プラスチック、ポリエステル

 

 

ヴィクター&ロルフ/ヴィクター・ホスティン、ロルフ・スノラン

ドレス「カロリーナ」

2005年春夏

絹サテン、モアレ、絹ファイユ、ふくれ織、ワイヤー

 

 

バーチャルな服

 

スリーアズフォー/ガブリエル・アスフォー、アンジェラ・ドン・ハウザー、アディ・ギル

ビデオ「パラレル・ユニヴァース」

2023秋冬クチュール

 

 

バレンシアガ/デムナ・ヴァザリア

鎧、靴

2021年秋冬

スチール、皮革

 

 

バレンシアガ

ビデオ「アフターワールド:ジ・エイジ・オブ・トゥモロー」

2021年秋

 

 

シャドーイング(復唱)

 

原田裕規

ビデオ《シャドーイング(トミゴロウ、リエ、イザベラ)》

2024年

 

 

  AKI INOMATA《やどかりに「やど」をわたしてみる》

 

「やど」を着替えるヤドカリたち

 

ーBorderー(天壇、北京)

2010/2019年

インクジェット・プリント

 

 

ーBorderー(アイット=ベン=ハドゥ、モロッコ)

2010/2019年

インクジェット・プリント

 

 

ーBorderー(ニューヨーク)

2010/2019年

インクジェット・プリント

 

 

ーBorderー(バンコク)

2010/2019年

インクジェット・プリント

 

 

世界各国の「やど」

 

ーBorderー(ライヒスターク、ベルリン)

2016年

樹脂

 

 

ーBorderー(ニューヨーク)

2019年

樹脂

 

 

ーBorderー(ラ・リューシュ、パリ)

2024年

樹脂

 

 

ーBorderー(チェジュ島、韓国)

2023年

樹脂

 

 

ーBorderー(ザーンセ・スカンス、オランダ)

2010年

樹脂

 

 

ーBorderー(東京)

2015年

樹脂

 

 

  感想

 

展示物を見る前、「やどかりがガラスの帽子を被ってお洒落。よく帽子を落とさずに歩けるな。」と思ったビデオ作品。ガラスの帽子じゃなくて、樹脂でできた《天壇、北京》の「やど」でした。

 

 

京都国立近代美術館では、5年に1回、こういうファッションの展覧会をしているようです。

 

 

前回は2019年に開催された「ドレス・コード?」。京都国立近代美術館に初めて来館した時に見た展覧会なので、よく覚えています。私たちがどういう気分で服を選ぶか?日常と非日常のファッションを比較する展覧会でした。

 

 

今回の「LOVE Fashion」は、ファッションに求める人間の欲望をチャプターごとに分けた展覧会。特に「きれいになりたい」と「ありのままでいたい」は図星でした。ショーで着るような服を間近に見れたのも良かったですね。

 

 

「LOVE Fashion」の話はこれで終わりです。最後までお読みくださり、ありがとうございました。



おわり