走田神社と寂照院 | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

長法寺から20分ほど歩き、走田(はしりだ)神社に立ち寄りました。

 

 「走田」は早稲田(最も刈入れが早い田)の守護神で、奥海印寺(おくかいいんじ)と長法寺の産土神(うぶすながみ)です。かつては寂照院の鎮守社でした。

 

 祭神は天児屋根命(あめのこやねのみこと)、武甕槌神(たけみかづちのかみ)、経津主神(ふづぬしのかみ)、姫大神(ひめおおのかみ)の春日四柱を祀っています。春日四柱とは、春日大社から勧請(かんじょう)を受けた神のことです。

 

 走田神社と道を隔てて寂照院の裏玄関がありました。この辺りに7世紀初めに造られた直径約12m高さ約3.5mの円墳があったそうです。円墳の中には死者を埋葬するための石室があり、出土物からかなりの権力者だったと推測されています。裏玄関は閉まっていたので表玄関から入りました。

 

 寂照院は海印寺の子院です。海印寺は9世紀初頭に僧道雄(どうゆう)が華厳宗を修業し、国家を鎮護する道場として建てたのが始まりとされています。平安時代中期以降衰え、中世後期には寂照院が唯一残りました。

 

 本堂には千手観音坐像と四天王立像が祀られています。また、長岡京市指定文化財の石室が保管されていますが非公開でした。

 

寂照院を出ました。次に続きます。