今回は12の要素の中から「考え抜く力」の一つに挙がっている「計画力」を取り上げます。これをざっくりと捉えて考えるならば、計画を立てる時には既にゴールが見えている、あるいはゴールと思しき状態を理解なり設定なりが出来ていることが必要だと感じます。そして、そのゴールに向けてどのように突き進んでいくかの段取りを考えて効率よくゴールに辿り着くように準備を進めていくという事だと思います。
実際に様々なサイトや記事で「計画力」の事を調べてみると、「課題解決に向けたプロセスを明らかにして最善の解決策を検討する力を指す」とのことが書かれていました。また、この「計画力」をキチンと実行するためには、「正しい選択をする力」「詰める力」「未来を予測する力」などが必要だとも書かれていました。確かに、これら3つの力は実効性のある計画を立てるうえで必須なものですね。さらに、「課題の解決に必要なタスクやプロセスを考え整理する力」や、「事前に考えたプロセスに沿って行動する力」といったものなども必要だとのこと。個人的には役所言葉だな~と思いましたが、いかがでしょうか。
それにしても、ただ「計画力」といいながら随分といろいろな事を要求してきていると思いませんか。ただ闇雲に動いても仕事をしている事にはならないという事なんですね。どんな目的で、今自分は何に取り組んでいるのかを理解していないと、やっていることがほぼ全部ムダな作業になってしまうかもしれません。仕事に取り組む時の気持ちの姿勢が大事になります。
当然ですが、仕事には期限が存在します。その期限を締切日とするなら、そこから逆算してスケジュールを立てることになります。スケジュールの中には「いつまでに、どこまで」といった要素が入っていないと実効性に欠ける机上の空論になりかねませんので、ここは大事なポイントですね。
また、計画の中では万が一トラブルなどが発生した場合に備えて、すぐに修正するようにしておかなければなりません。締め切り直前になって「できません!」では済まない話です。さらに、こんなことを一度でもすれば、その人にはもう仕事が来なくなるんじゃないでしょうか。
計画というものをざっくりと表現するならば、未来をより良くするために行うものと言えるかもしれません。だとすれば、計画の前に「より良い未来」を思い描く必要があります。そのためには、先ず「自分がどうなりたいのか」を明らかにしておかなければなりません。そのうえで、仕事としてどのような状態が理想的なのか、目の前のトラブルがどうなれば良いのかを考えることになるでしょう。
未来の理想的な仕事をするためには、これから立てる計画(スケジュール)のゴール、すなわち「目標の設定」を正しく行う必要も出て来ます。ここで設定する目標が間違っていると、そこに向かうために立てた計画ではどうやっても目指す未来を手に入れる事が出来なくなりますよね。ですから、正しい目標の設定が必要です。
また、これもどのように表現するかで変わってくるかもしれません。できる限り誤解がないように、具体的で分かりやすい目標の表現が必要です。あいまいな表現だと、参加する人達の行動がバラバラになったり勘違いが出てきたりして、キチンと揃わなくなるかもしれません。精度の高い実行プロセスで計画を遂行するならば、何をすれば良いのかが分からないなんて事が無いようにしておきましょう。
また、これも当然の事ですが、その計画は期限内に仕上がらなければいけませんね。また、どんな機材を使って、どのような技術が必要なのか、何を調達する必要があるのかなどにも気を配って準備する必要がありますが、準備して揃えるためには段取りなどが事前に分かっていて、タイミングよく現場に届く事も重要ですね。
計画って「スケジュールを立てて準備をする」ぐらいのことだと思っていませんか。夏休みの計画ならそれでよいかもしれませんが、仕事となるとそうはいきません。社会人基礎力では計画力を「課題に向けた解決プロセスを明らかにし、準備する力」と定義しています。そして行動の例として「課題の解決に向けた複数のプロセスを明確にし、"その中で最善のものは何か"を検討し、それに向けた準備をする」としています。
ですから、社会人にとっての計画力は前後のプロセスにも気を配っておかなければならないんですね。段取りですから順序も大切です。そのうえで、最善のモノは何かを考えなければなりませんので、効率よく進めていく事も求められているんです。
それじゃ、想定外などのトラブルが生じたらどうするのかという疑問も出て来るでしょう。その時は必要に応じて計画の修正をしなければなりません。ゴールの期日は動かせませんので、そこに至る残りのプロセスをどのように処理するか、必要なら変更も含めた臨機応変の対応が出来なければいけないと、このような能力まで求めてきているんです。
計画力に求められている言外の力量をまとめると、
・正しい目標設定を、誤解なく参加者に伝える事が出来る
・目標に至る道筋や仕事の見通しが立てられる
・業務の処理を効率化できる
・トラブルがあったときでも、スケジュールの再調整ができる
・期限内に業務を終わらせることができる
こんなことも一緒に求められているんですね。これは大変です。計画自体にもあまり時間をかける事が出来ないでしょうから、これではまるで無いものねだりの様ですね。
では、どうやってこれを身につけるかですが、どうすればよいでしょうか。繰り返し何度も「適切な目標を設定し、実行した計画の仮説と検証を検討する」これに尽きるのではないかと思います。方法としては、
・日頃から物事に優先順位をつけて行動することをクセ付ける
・SMARTを活用して適切な目標設定を実現する
・PDCAを回して仮説と検証を繰り返す
・ビジネス研修やセミナーがあれば、これを活用する
こんなところでしょうか。日頃から練習しておかないと、いきなり本番になったときに「できない」という事が無いように準備しておく必要がありそうですね。


