サポートライター みけ の独り言 -4ページ目

サポートライター みけ の独り言

電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回は社会人基礎力の12の要素の中の「規律性」を取り上げます。これもまた前回と同じく、「チームで働く力(チームワーク)」に含まれる要素になっている項目です。

規律性、ごくありふれた表現の言葉ですね。どのような意味を持つ言葉なのか、分かっている人も多いと思います。平たく言えば「ルールを守る、ルールに従う」といった意味ですよね。場合によっては「ルールを決める」という意味を含む事もあるでしょう。好き勝手なことをしない、秩序を重んじる、そんな意味が含まれている、それくらいの事を理解していれば何も問題はないでしょうし、問題は起きないと思います。

「規則性」と言った場合は社会の規則、約束、組織の規定を尊重してそれを守ることや、そのために自らの行動を律するという所までを含めたモノになっています。これは単に受動的にルールを守るというだけに留まらず、状況によっては臨機応変に、主体的に秩序を守る、さらに進めて秩序を作り出す能力までを指します。ここまで出来て、始めて評価されるという事でしょう。

一人暮らしの人が自宅で過ごすうえでも、日常生活の中で多少は何かルールを決めているんじゃないでしょうか。このような例では、自分で決めたルールを特に守らなかったとしても、自分が困るかもしれないという程度で済むかもしれません。しかし、社会人として他の人とのつながりの中で過ごすうえでは、ルールがあるならそれに従わなければなりません。特に、それが仕事につながる場合だと、自分勝手な事をすれば他の人に迷惑をかけてしまいます。こんな点も規律性に含まれるという事ですね。

社会人基礎力で言うところの「規律性」は、社会のルールや職場の規律、人との約束を守ること、そのために自律して行動する力です。だからこそ、規律性が「チームで働く力(チームワーク)」のところに含まれる要素になっているのでしょう。まさに、チームで働くために不可欠な要素なんですね。

具体的な内容を挙げると、例えば「報告・連絡・相談の徹底」などは、その最たるものの一つでしょう。仕事の進み具合や取引先との関係など、関係者の間で共有する情報は多々あります。報告や連絡、相談などを怠ると周囲の人や取引先にも悪影響が出て来ますので、避けなければなりません。そのためにも、ルールを守るという規律性は非常に大事なものです。

約束の時間や納期を守る事、コンプライアンスの遵守など、仕事の内容によって多少の違いがあるでしょうけれども、具体例としては同じような内容が挙げられます。周囲からの信頼を得て仕事を遂行するためにも、また、結果に繋げるための安定したパフォーマンスを発揮するためにも、自律も含めて規律性は必須となる能力です。

結局のところ、先に出てきたように「信頼される事」が重要なんです。特に仕事に関わる場合、その人を信頼できる人物としてみてもらう事が出来るかどうかで、仕事や取引先との関係が大きく変わって来る事に繋がります。最後は「人」なんですね。仕事のスキルが高い人物になることは重要な事ですが、信頼のできる人物になる事だって大事な事です。

そのためには、日頃からルールや時間を守ること、そして交わした約束事は厳格に守ることなどの姿勢が大切です。特にマナーや社内規定は厳守です。また、納期(つまりデッドライン)は絶対に守らなければなりません。

このような、ルールをキチンと守る、遂行するといった小さなことの積み重ねが、自分の信頼を得ていくんですね。ですから、社会のルールもそうですが、会社独自の決まりなどについても正しく理解したうえで、遵守の徹底が必要です。そして、時々でも自分の言動を振り返ってみる機会を作って、自分の身勝手で相手に迷惑をかけていないか見直すという事も、頭のどこかに置いておきましょう。

といっても、中には理解不能な事も出て来ます。苛立つことも出て来ますが、だからといっていちいち反応していては仕事は進みません。自分の感情や行動をコントロールできるようにする必要も出て来ます。怒ってみても仕方がありません。冷静になって、起きている問題について論理的に考えて、背景の事情なども含めて何が起きているのか解釈出来るようになった方が解決に至りやすくなると思います。そのためには、なぜそんなルールが必要なのか、このルールが出来た背景は何なのか、そしてこのルールを破るとどうなるか、考えてみるのも一つの方法ですね。

場合によっては、ルールそのものから改善する必要があるかもしれません。周囲の人の意見も聞きながら、改善案の提案が必要かどうかも考えてみる必要に迫られるかもしれませんよ。

いずれにしても、状況が混乱していては仕事は出来ませんので、まずは整理することろから手を付ける事も必要になるでしょう。そのための仕組みを作るという方法だってあると思います。状況の整理が出来れば、仕事にも安定したパフォーマンスが出せるでしょうし、成果にもつながるんじゃないでしょうか。

こう考えると、規律性は「チームで働く力」の要素の一つとして必要なんですね。その時の状況に応じて、そして社会や会社のルールに則って、自分の言動を適切に律する事が出来れば、仕事もうまく回るでしょうし、信頼にもつながります。ちょっと堅苦しく感じるかもしれませんが、仕事であれば正確さはもちろんの事、真面目に、計画的に取り組まなければなりません。むしろ、これが出来れば「信頼できる」、「管理能力が高い」といった評価にもつながると思います。

社会人基礎力に規律性が入っているという事は、つまり「組織の一員として、他者に迷惑をかけずに、社会から信頼を得るため」には不可欠な要素だからという事ですね。だからといって、規律(性)を守るばかりだけでは融通の利かない人物になってしまいます。柔軟な対応が必要になる時に、「ルールに従えば不可能」という場合はどうすればよいでしょうか。ルールに固執していては解決できません。突発的な変化に弱いからといって、「起きたトラブルの方が間違っている」とは言えないでしょう。

それこそ、報告、連絡、相談、そして周囲の人を巻き込んで柔軟に考えて解決策を練ることになるんじゃないでしょうか。


 

 

今回取り上げるのは、「チームで働く力(チームワーク)」に含まれる要素の中から「情況把握力」です。まず、この言葉に使われている漢字に注目ですね、「状況」ではなくて「情況」になっている点がポイントのようです。どちらもその時の様子という事なので、意味としては同じです。しかし、漢字を見る限りニュアンスが違いますよね。どちらが一般的かというと、「状況」の方が普通に使われているようです。迷ったら「状況」にしておけば良いでしょう。また、「情況」の方は古い表現のようですので、その意味でも「状況」にしておけば問題は起きないと思います。それじゃ、なぜ「情況」になっているのか、ですね。

 

じつは言葉の意味ではなくて、その時の様子の何に重点を置いた表現なのかという点で少し違いがあるようなんです。簡単に説明すると、「状況は客観的に捉えた表現」なのに対して、「情況」の方は「主観的に捉えた表現」なのだそうです。それを踏まえての「情況把握力」という言葉を考えると、当事者に対して「その時の状況について、関係者の内面にまで目を向けたうえでの、出来事に対する理解や解決に至らしめるための状況把握を求めている」という事になりそうです。これは結構難しいことを求めているんじゃないでしょうか。

これって、非言語の部分ですよね。非言語コミュニケーションの領域にまで踏み込む必要がありそうな気がします。いずれにしても「情況把握力」という表現になっているのですから、物事の様子を「状況」として捉えるだけではなくて、その時の言葉にせずにスルーしてしまうところにまで気を回せっていう事になりそうですね。だとしたら、関係者の気持ちやその物事の置かれた環境、ひょっとしたら空気感や雰囲気、無言の〇〇〇にまで及ぶんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。

そうやって物事を客観的に、そして論理的に分析していくことを求めているような気がします。もしも、ある物事がトラブルにつながりかねない火種を抱えているかもしれないのであれば、まずは本来の姿や状況としての全体像をイメージしたうえで現状を見て現状を正しく理解しなければ、適切な判断や行動に至る事は出来ません。こういった一連の流れは、人それぞれで違うかもしれませんが、その人なりでもよいので、適切な判断や行動につなげる能力が「状況把握力」ということですね。

これが、経済産業省が求める「社会人(が持つべき)基礎(としての)力」であり、「チームで働く力」の要素の一つとして求める力量であり、トラブルを起こさず未然に防ぐためのリスクの察知や優先順位を判断するために、必須のスキルとして提唱しているということなんですね。とてもややこしい話のような気がしますが、どうなんでしょうか。

仮に、情況把握ができなければその人の仕事はどうなるでしょうか。まず、物事の全体を見渡して考えるという事はしないんじゃないでしょうか。もし仮に何かの修理や改善策を考えるとしても、部分的な対処で終わってしまう可能性があります。あるいは、直観的な判断で安易なその場凌ぎで終わるかもしれません。でも、これではキチンと解決したとは言えませんね。時間が経てば同じ問題がまた噴き出してきそうです。

さらに、社会人基礎力としての12の要素に位置付けられている「情況把握力」ですから、仕事をする本人の自覚が基本的に出来ていることが必要です。だとすれば、自分の役割りや立ち位置を理解している必要があります。しかし、情況把握が出来ていなければ、関係者と自分との関わりについても十分把握できているかどうかが不安です。「権限が無いから何も出来ないので、何もしない」という人物や、「見えているけれども自分から言い出せば自分が対処しなければならなくなるのが面倒だ、気が付いていない振りをしておこう」という人物がいたとすれば、チームとしての情況把握は出来ません。その結果、トラブルが起き放題(?)になるかもしれません。

実際に、「面倒だから知らない振りをしておこう」、そんな人って現場に入るとかなりの人数がいることが分かります。中には、責任者にも関わらず「責任を問われるから報告しないでおこう」という人すら、実際にいるんです。ここまでくると、運営の体制そのものから見直さなければなりません。優先順位で考えれば、現場の問題よりも体制が抱える問題の方が先という事だってありそうですね。

まあ、そんな事を言っていても何も解決しません。この場合なら、先ずは自分が情況把握力を充分に発揮できるように鍛える事の方を優先にする必要がありそうですね。では、どうやって情況把握力を鍛えるかです。

先ずは全体像を見るクセをつけるところから、必要になると思います。私たちはどうしても何かトラブルや問題があった場所に目が行き勝ちですね。そのまま、そこだけを処理しても、根本的な解決には至りません。対処に取り掛かる前に全体を見渡すクセをつけるところから始まると思います。意外なところに原因があったりすることも多いと思いますよ。

それと、自分の役割りや立場を理解していないと情況把握力は発揮できないので、そのためにも自分と他者の関係を意識して、理解に努める必要があります。お互いの立場の違いや情況の違いを知って、そのうえでの役割りや置かれた状況などを知ることが大切です。また、知らない部分もあるでしょうから、その辺りは推測するしかないかもしれません。そうだとしても、理解に努めることは必要です。

あと、何事にも言えることだと思いますが、情況を知るためには情報収集とその分析は必要な事です。物事における情況の変化も含めて、常にアンテナを張って情報収集に努めなければなりません。そして、状況が変化した際には「なぜそうなるのか」を分析したうえでの対処が必要となります。こういったことはすべて物事の背景の事情になりますので、 いざという時にはとても有用な情報になることがあります。

このようにして情況把握力を磨いていけば、すぐに結果に結びつくことは無いかもしれませんが、それでも職場におけるトラブルの発生や対処に対する意思決定がスムーズになるでしょう。

それにしても、「情況把握力」としてわざわざ「情」の漢字を使っているにもかかわらず、「状」の漢字交じりの状態で説明をしている文章が結構目立ちました。ある解説の文章では最後の方に「情況と状況は同じ意味として考えてよい」という意味のコメントが追加(?)記載されていたのですが、それじゃ「情況」で表現しなくても「状況」で書いておけばいいんじゃないかと思ったのは私だけでしょうか。

 

 

今回取り上げるテーマは「柔軟性」です。ちょっと違和感を感じる人がいるかも知れませんが、これもまた社会人基礎力の12の要素の一つとして入っている項目なんです。ただ、何を求められているのか、だいたい見当がつきますよね。おそらく、お察しの通りです。

この文脈での柔軟性が身体状況を表しているわけではないことは分かりますよね。精神的、あるいは心理的な意味で、状況の変化に対してであったり新しい環境に変わった時などに素早く適応して、臨機応変に対応する能力や性質のことを指します。社会人として必要な能力というのも、なんとなく分かるような気がしませんか。

大雑把に捉えると、本人の中で収まる範囲のプライベートの場合でも、他の人と一緒に何かを行う仕事の時でも、物事を柔軟に考える事が出来れば、問題が起きた時の解決がしやすくなると思います。

例えば、ビジネスでの場面や対人的なところであれば、その時の状況に応じて行動や思考を変えられる「臨機応変さ」が必要になるでしょう。また、固定観念に囚われる事無く、いろいろな新しい意見を取り入れる姿勢も、解決のためには求められることになるでしょう。プライベートな場合であっても、また心理的な側面から考えてみても、今起きている目の前の出来事を受け入れつつ、自分の価値観に軸を置いて考えをめぐらし、その前提で行動ができる能力ということになります。つまり、ビジネスでは「柔軟な発想」や「他者の意見の受け入れ」が重要になりますし、そのためにも自らの考えに固執せず、しなやかに対応する姿勢が必要となります。こういった資質を持つことは、その人が仕事を遂行する上で大きな強みとなりますね。

もしも、物事を柔軟に考える事が出来ないとすれば、どうなるでしょうか。周囲の人からすれば、この人は融通の利かない頑固、いや意固地で厄介な人物だと映るんじゃないかな。特に、職場である程度の年齢に達した人の中には、こんな人物が出てきたりしませんか。

精神的な意味での硬直性といってよいかもしれません。実際に精神的硬直性という言葉もあるようです。それによると、柔軟性は感情的な、または情緒的な役割を切り替える能力を指す場合もあるようですね。それに対して、硬直性は過去の行動様式に固執するあまり、変化を受け入れられない傾向を指すということになります。プライベートな部分では精神的な硬直性は許される面もあると思いますが、それが仕事に関わる話になってくると、状況は変わって来ます。

本来、精神的な柔軟性にしても硬直性にしても、主に中年期以降の精神的な発達課題において、環境変化や喪失(例えば、親の死や子離れなど)にどう適応するかを示す概念なのだそうです。しかし、これを職場に持ち込んで引き摺られたとしたら、本人も周囲も大変じゃないでしょうか。

調べてみると、精神的な硬直性としての定義があるようです。参考までに書いておきます。

精神的硬直性とは、
その定義は「感情や行動パターンが固定化し、変化に対して抵抗を示す状態」となっていました。そして、その特徴はと言うと、「過去のやり方に固執し、新たな状況や役割への転換が困難」であること。したがって、当然ですが、リスクが生まれます。リスクとしては、環境の変化(例えば、自分の退職や子どもの独り立ちなど)に適応できず、孤独感や喪失感を強めてしまいます。また、新しい視点を受け入れられないため、関係性が孤立しやすい傾向があります。感情が固定化するって、なんか怖い気がしませんか。老化ということでしょうか。 

精神的な硬直性ということは、精神面での自由さが失われているって言うことじゃないのか、そう思ったので、そちらの方も少し調べてみました。そうすると、ちょっと気になるコメントが出て来ました。「発達心理学的な位置づけ」というタイトルがついていたのですが、内容がちょっとヤバい・・・。

「アメリカの成人発達論(特にペックの理論など)では、老いや喪失を迎える過程で、情緒的・精神的な硬直性を乗り越え、柔軟性を獲得していくことが、健康的な老年期への成熟に不可欠であるとされています。これは、固定された価値観から脱却し、変化を受け入れる力の重要性を示唆しています」、こんな内容でした。

昔から、年齢が上がっていくにつれて心の自由度(そんな言葉が有るかどうかは知りませんが)が少しずつ小さくなっていく、心の自由が少しずつ失われていく、そんな事をが言われてきた気がします。体も心も硬くなって、しなやかさが失われていく、そんな事なんでしょうか。

ここまでくると、なぜ柔軟性が社会人基礎力の要素に入っているのか、なんとなく分かるような気がしませんか。若い人の場合は経験が少ない分だけ発想が自由という強みがありますよね。ベテランの人にとっては、何かの拍子にでもちょっとした変化が起きたり、人が入れ替わったりして少し波風が立ったりすることがあれば、それはある意味でチャンスと捉える事が出来ます。なぜなら、普段は何も考えなくても仕事がスムーズに流れていたとしても、どこかに少しでも動きがあれば、今まで当たり前に流れていたことが急にギクシャクしたり滞ったりすることが起きるからなんですよね。

新人さんといっても新入職者や中途採用者ばかりではありません、他部署からの異動で赴任してきた人だって居るでしょう。そういった人たちが疑問に思ったことを尋ねてくれば、普段の当たり前を見直す「きっかけ」になるんです。それを「いちいち、めんどくさいことを訊くな」なんて片づけてしまうとすれば、変化を望まない姿勢だと言われても仕方がないでしょう。忙しければ、手が空く時まで待ってもらったうえで話を聴く、それならば、まだ救いがあるかもしれませんが・・・。

心の柔軟性って、こんなところにも隠れているんじゃないか、そのように感じます。あまり頻繁に「なぜ~」と尋ねられたらうるさいと感じるかもしれませんが、相手の人がそんな疑問を持つ姿勢だけは否定してはならないと思います。

こういった気持ちをもって仕事に臨む姿勢、だからこそ、社会人基礎力に柔軟性が入っているんじゃないかと思います。この柔軟性が無いと、互いの意見や立場の違いを理解したうえでのコミュニケーションがとり辛くなりませんか。また、、自身の考えに固執せず、他者や環境に合わせて行動を変更できなければ、仕事もスムーズには流れなくなると思います。

まさに、チームワークを発揮するためにも、突発的な問題への対応においても、必要不可欠な資質ですね。いろいろな意見を聞いて取り入れる事によって多角的な視点を持ち生かすことができますので、それがより良い成果や成長に繋がるわけです。

変えてはいけないモノに対しては頑固に守り、それ以外は臨機応変に対応する、そんな心の姿勢、必要ですね。