12の要素の10回目、柔軟性 | サポートライター みけ の独り言

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今回取り上げるテーマは「柔軟性」です。ちょっと違和感を感じる人がいるかも知れませんが、これもまた社会人基礎力の12の要素の一つとして入っている項目なんです。ただ、何を求められているのか、だいたい見当がつきますよね。おそらく、お察しの通りです。

この文脈での柔軟性が身体状況を表しているわけではないことは分かりますよね。精神的、あるいは心理的な意味で、状況の変化に対してであったり新しい環境に変わった時などに素早く適応して、臨機応変に対応する能力や性質のことを指します。社会人として必要な能力というのも、なんとなく分かるような気がしませんか。

大雑把に捉えると、本人の中で収まる範囲のプライベートの場合でも、他の人と一緒に何かを行う仕事の時でも、物事を柔軟に考える事が出来れば、問題が起きた時の解決がしやすくなると思います。

例えば、ビジネスでの場面や対人的なところであれば、その時の状況に応じて行動や思考を変えられる「臨機応変さ」が必要になるでしょう。また、固定観念に囚われる事無く、いろいろな新しい意見を取り入れる姿勢も、解決のためには求められることになるでしょう。プライベートな場合であっても、また心理的な側面から考えてみても、今起きている目の前の出来事を受け入れつつ、自分の価値観に軸を置いて考えをめぐらし、その前提で行動ができる能力ということになります。つまり、ビジネスでは「柔軟な発想」や「他者の意見の受け入れ」が重要になりますし、そのためにも自らの考えに固執せず、しなやかに対応する姿勢が必要となります。こういった資質を持つことは、その人が仕事を遂行する上で大きな強みとなりますね。

もしも、物事を柔軟に考える事が出来ないとすれば、どうなるでしょうか。周囲の人からすれば、この人は融通の利かない頑固、いや意固地で厄介な人物だと映るんじゃないかな。特に、職場である程度の年齢に達した人の中には、こんな人物が出てきたりしませんか。

精神的な意味での硬直性といってよいかもしれません。実際に精神的硬直性という言葉もあるようです。それによると、柔軟性は感情的な、または情緒的な役割を切り替える能力を指す場合もあるようですね。それに対して、硬直性は過去の行動様式に固執するあまり、変化を受け入れられない傾向を指すということになります。プライベートな部分では精神的な硬直性は許される面もあると思いますが、それが仕事に関わる話になってくると、状況は変わって来ます。

本来、精神的な柔軟性にしても硬直性にしても、主に中年期以降の精神的な発達課題において、環境変化や喪失(例えば、親の死や子離れなど)にどう適応するかを示す概念なのだそうです。しかし、これを職場に持ち込んで引き摺られたとしたら、本人も周囲も大変じゃないでしょうか。

調べてみると、精神的な硬直性としての定義があるようです。参考までに書いておきます。

精神的硬直性とは、
その定義は「感情や行動パターンが固定化し、変化に対して抵抗を示す状態」となっていました。そして、その特徴はと言うと、「過去のやり方に固執し、新たな状況や役割への転換が困難」であること。したがって、当然ですが、リスクが生まれます。リスクとしては、環境の変化(例えば、自分の退職や子どもの独り立ちなど)に適応できず、孤独感や喪失感を強めてしまいます。また、新しい視点を受け入れられないため、関係性が孤立しやすい傾向があります。感情が固定化するって、なんか怖い気がしませんか。老化ということでしょうか。 

精神的な硬直性ということは、精神面での自由さが失われているって言うことじゃないのか、そう思ったので、そちらの方も少し調べてみました。そうすると、ちょっと気になるコメントが出て来ました。「発達心理学的な位置づけ」というタイトルがついていたのですが、内容がちょっとヤバい・・・。

「アメリカの成人発達論(特にペックの理論など)では、老いや喪失を迎える過程で、情緒的・精神的な硬直性を乗り越え、柔軟性を獲得していくことが、健康的な老年期への成熟に不可欠であるとされています。これは、固定された価値観から脱却し、変化を受け入れる力の重要性を示唆しています」、こんな内容でした。

昔から、年齢が上がっていくにつれて心の自由度(そんな言葉が有るかどうかは知りませんが)が少しずつ小さくなっていく、心の自由が少しずつ失われていく、そんな事をが言われてきた気がします。体も心も硬くなって、しなやかさが失われていく、そんな事なんでしょうか。

ここまでくると、なぜ柔軟性が社会人基礎力の要素に入っているのか、なんとなく分かるような気がしませんか。若い人の場合は経験が少ない分だけ発想が自由という強みがありますよね。ベテランの人にとっては、何かの拍子にでもちょっとした変化が起きたり、人が入れ替わったりして少し波風が立ったりすることがあれば、それはある意味でチャンスと捉える事が出来ます。なぜなら、普段は何も考えなくても仕事がスムーズに流れていたとしても、どこかに少しでも動きがあれば、今まで当たり前に流れていたことが急にギクシャクしたり滞ったりすることが起きるからなんですよね。

新人さんといっても新入職者や中途採用者ばかりではありません、他部署からの異動で赴任してきた人だって居るでしょう。そういった人たちが疑問に思ったことを尋ねてくれば、普段の当たり前を見直す「きっかけ」になるんです。それを「いちいち、めんどくさいことを訊くな」なんて片づけてしまうとすれば、変化を望まない姿勢だと言われても仕方がないでしょう。忙しければ、手が空く時まで待ってもらったうえで話を聴く、それならば、まだ救いがあるかもしれませんが・・・。

心の柔軟性って、こんなところにも隠れているんじゃないか、そのように感じます。あまり頻繁に「なぜ~」と尋ねられたらうるさいと感じるかもしれませんが、相手の人がそんな疑問を持つ姿勢だけは否定してはならないと思います。

こういった気持ちをもって仕事に臨む姿勢、だからこそ、社会人基礎力に柔軟性が入っているんじゃないかと思います。この柔軟性が無いと、互いの意見や立場の違いを理解したうえでのコミュニケーションがとり辛くなりませんか。また、、自身の考えに固執せず、他者や環境に合わせて行動を変更できなければ、仕事もスムーズには流れなくなると思います。

まさに、チームワークを発揮するためにも、突発的な問題への対応においても、必要不可欠な資質ですね。いろいろな意見を聞いて取り入れる事によって多角的な視点を持ち生かすことができますので、それがより良い成果や成長に繋がるわけです。

変えてはいけないモノに対しては頑固に守り、それ以外は臨機応変に対応する、そんな心の姿勢、必要ですね。