今回はちょっと(?)な人がいるかもしれませんが、「他人の頭を利用する」というタイトルにしました。これは「他人の思考や視点、発想などをアイデアとして活用できないか」という所から出てきた発想です。「他人の頭を使う」、それから「他人の頭を借りる」などの表現もあるようですね。どれだけ優秀な人であっても、自分一人で出来ることは限られています。また、いくら客観的に物事を捉えたつもりでも、どうしても多少は自分の色眼鏡を通して見てしまいます。それらを打破しようという事ですね。
「他人の頭を利用する」とだけ聞くと、人それぞれが考え方や立場に応じたいろいろな捉え方が出て来ると思います。また、「利用する」という言葉に損得勘定を含めて考える人もいるでしょう。「他人を利用して~」の部分を「他人を踏み台にして~」と捉える人だっているかもしれません。そういうことではなくて、組織やチームとして互いに補い合いながら仕事に取り組もう、成果を出そうという事で考えたいと思います。
タイトルは少し舌足らずだったかもしれません。キチンとした表現をするなら、「他人の頭も活用して仕事を進める」「チームやグループのメンバーと協力したり役割分担をしたりして互いに知識やスキル・視点などを共有しながら仕事を進めていって、成果を最大限に大きなものにしよう」ということになります。この方が自分一人で頑張るよりもはるかに大きな成果を出せると思いませんか。こういった考え方って、世の中が複雑になれなるほど重要になってくるスキルですね。
仕事に限って考えるとして、メンバー全員が同じグループで何かの仕事に取り組んでいるのか、それともそれぞれが個人で違う仕事をしていながら協力体制を取っているのか、それによっても違ってくるでしょう。ただ、複数の人たちが協力し合って仕事に取り組むわけですから、そのためのルールは互いに理解しておかなければなりません。
例えば、誰がどのような分野に精通しているか、どのようなスキルを持っているかといった情報を共有しておけば互いに便利でしょうし、融通しやすいと思います。また、それぞれが抱えている仕事についても、協力を依頼することで負担が増えることはなるべく避けたいものです。
互いに協力し合うというよりも協働しあうと言った方がしっくりくるかもしれません。そのような関係を築いて仕事をするためのポイントも知っておきましょう。
まず、相手に何を求めているのかを正確に伝えることが不可欠です。何を伝える必要があるかというと、まず自分が取り組んでいる仕事の全体像と、その中のどの部分にどのような知識やスキル、情報などが必要かといった事ですね。これを相手に知ってもらわなければ何を協力すればよいのかが分かりません。また、それらがどのように役立つのか、その予定なのか、知識ではなくて意見を求めているのかなども明確にしておく必要があります。ただし、曖昧な伝え方をすると相手もどのように対応してよいか分からなくなりますので、この辺りはきちんと伝える必要がありますね。出来るだけ具体的に、何を知りたいのか、何が必要なのかを伝える必要がありますね。
次に、協力を依頼するわけですから、上から指示するような伝え方ではいけません。コメントを求めるのであれば相手の話を遮ることなく全部聞き終えたうえで、さらに詳細を確かめたり意味を確認したり、事例を求めたりすることも必要になるでしょう。相手がその分野に詳しいからこそ協力を依頼しているわけですから、その意見や考え方、視点などを尊重する姿勢は必要です。また、相手に求めているわけですから、自分が喋り過ぎる事が無いような配慮も忘れてはなりません。
ただし、いくら意見やアイデアを求めたと言ってもそれを採用するかどうか、またそれを判断した責任は依頼をした側にあります。依頼するときにこの点はしっかりと伝えておきましょう。また、優れた意見や情報であれば、その出所を明確にしておくことも重要です。そのうえで、必要に応じてその提供された情報を加工する事があるかもしれません。その加工もまた、自分の側の責任で行なうものです。いくら誤解や勘違いがったとしても、提供してくれた人のせいではありません。また、その情報を採用した根拠なども用意しておきましょう。
他にも注意を払うポイントがあります。
協力を依頼してそれに応えてくれた相手ですから、どのように役立ったかの報告や評価をフィードバックすることは忘れないでください。もちろん、感謝も忘れずに。キチンと感謝を伝えることによって相手も喜ぶでしょうし、別の機会にまた必要なら協力を求めても応じてくれるでしょう。逆に、こちらに協力を依頼される場合も出て来るでしょうから、その時は快く引き受ける姿勢も求められます。協力してもらって当たり前というような言動は絶対にしてはいけません、信頼関係が築けなくなってしまいます。
また、提供された情報や知識、スキルが多少なりともピント外れの事も無いとは限りません。こちらが求めていることをちゃんと必要な情報として伝えていたかどうかは反省材料になります。自分の側が何か必要な情報を出し惜しみしていなかったか、ヘンに利害関係を意識して提供しなかった背景や制約などのモノは無かったかなども、反省材料になります。それらも踏まえたうえで、自分が依頼を受けた時のことを考えて、適切だったかどうかを振り返る事もしておきましょう。
こういった事全般を含めて、他人の頭を利用するという事になるのだと思います。普段からの良好な関係を周囲の人と築いておくことが必要ですね。「借りる」という表現の方が適切かもしれません。このような配慮も含めた行動が、自分への信頼にもつながります。
これらがもしもムリというのであれば、他人を期待せずに自分一人で頑張らないといけなくなるんじゃないかな・・・。


