最近の何回かは習慣についての話題を取り上げてきていますが、今回でいったん区切りをつけようと思います。なので、今回はそれにふさわしい(?)「習慣を止める」という話題をテーマにします。
習慣ってきちんとクセづけをしたり身につけたりすることがなかなか思うようにいきませんが、同じように「止めよう」と思った時も簡単には止めることが難しいものですよね。自動操縦のようなモノですから、いったん身に付いてしまうとなかなかストップしようにも身体が勝手に反応して動いてしまうようです。どうすれば、勝手に動いてしまう習慣をストップさせる事が出来るのでしょうか。
最初に行う事があるとすれば、それは「どんな時にその習慣が発動するかを自分で知る事」でしょうか。これって、じつは言葉にするほど簡単な事ではないかもしれません。なにしろ習慣って、ほぼ無意識の状態で発動してしまいますから。それでも、どんな時に発動するのか、後から振り返ってみるのでも構わないので、考えてみる必要がありそうだと思います。これは行動の習慣でも、思考の習慣でも同様です。
ただ、振り返って考えてみる、その時に「あっ、今みたいなときに習慣が発動しそう」と気がついたとしても、その時に意識して「この習慣やクセを止めよう」としないといけませんよ。「こんな時に発動するんだ~」で終わっていてはいけませんよ。その習慣やクセを止めたいのであれば「今だ!」という事で、意識してストップさせようとしないといけません。習慣にしてもクセにしても、最早その人にとっては「自動的な反応」や「反射」のような状態になっているわけですから。
一度身についたことを「止めよう」とするのは、かなりハードルが高いようですね。私個人としては、先に書いた通りに「今、習慣が発動しそうだ」というタイミングを意識することで新しく身につけたり止めたりしてきたのですが、たしかにハードルは高かったようです。ただ、他の方法を知らなかったために仕方が無かったのは否めませんが。
よく言われることですが、(もっと突っ込んで考えるなら)「止める」というよりも「別の習慣を上書き」する、あるいは「別の習慣に置き換える」ようにした方がラクかもしれません。実際に、悪習慣を止めるよりも別の習慣に置き換えることで結果的に悪習慣をストップさせるという方法がかなり推奨されているようです。
例として挙がることが多い話では、禁煙をしたい人がタバコを吸いたくなったら、口が寂しいのでタバコの代わりにガムを噛むという話がありますよね。これなどはまさに習慣の置き換えに当たります。ガム以外ではコーヒーを飲むという話もあるようです(企業の建物の中に自販機が設置されているのは禁煙支援のためでしょうか?)。
ここで注意点があります。ただ悪(?)習慣をストップさせるために別の方法に置き換えるというだけでは、ちょっと油断するともとに戻ってしまうかもしれません。そうならないような工夫が必要になります。では、どんなことを工夫すればよいのでしょうか。それは、「(悪い場合も含めて)習慣によって何がもたらされているか(メリット)」を考えてみると同時に、「なぜその(悪)習慣を止めたいのか(デメリット)」も一緒に考えてみる事です。
先程の例で考えてみると、タバコを吸うことで何が得られるかを先ず考えてみようというわけですね。タバコを吸うことで何を得ているか、思いつくまま挙げていくと、一息つく、一休みする、頭をリセットする、少し落ち着く、手持無沙汰の状態を回避する、そんなところでしょうか。これらは言い換えると、何かメリットがあるからする行為(この場合は喫煙の習慣)だという事になります。
では、なぜその習慣を止めたいのでしょうか。こちらも思いつくまま挙げていくと、健康に良くない、財布にも良くない、衣服にタバコの匂いが染みついてしまう、口が寂しい、喫煙は肩身が狭い、喫煙できる場所が少ない、嫌われる、時間のムダ、などでしょう。これらはデメリットと言えますね。
この辺は人によりますので、まだまだメリット・デメリットが出て来ると思います。以下は余談です。私はタバコを吸わないので分かりませんが、以前に勤めていた職場では敷地内が全面的に禁煙になっていましたので、タバコがやめられない人は結構苦労していたようです。雨の日などは傘を差しながら灰皿が設置されている近くのバス停付近で寒さに震えながらタバコを吸っていたという目撃例が多数ありました。ウワサでは、「敷地外になるので外出届が必要」という話や、「持ち場にいないのだからタバコ1本あたり5分の換算で休憩時間の加算やその分の勤務時間延長が必要」といった話などが出ていた記憶があります。明らかなデメリット、というよりも罰則みたいな話ですね。
それはともかく、財布にやさしくないという明確なデメリットがあるのですから、どうしても禁煙を意識する人は出て来るでしょう。別の方法を考えるか何かしないと、自分の立場が悪くなることは明らかなようです。
そうなると、何か別の行動(または行為)を設定して禁煙に進まないといけなくなります。何か新しい習慣を身につけて今までの(悪)習慣と置き換えることで、自分を修正していかなければなりません。習慣によってはこんな状況に追い込まれる可能性もあるんですね。
代替行動で何をするかを考えたうえで、それを別の習慣として身につけることで置き換えを進めていくとして、最初のうちは何度もつまづくんじゃないでしょうか。これは仕方が無い事だと思います。人はどうしてもラクな方に流されがちですから、その都度「出来なかった」と落ち込んでいては前に進む事が出来ません。これについても、ある程度は失敗を容認するような、逃げ道のようなルールを作っておく必要がありそうですね。そうやって自分を赦しながら、新しい習慣に置き換えていう事が出来れば、それまでの習慣も上手くストップさせる事が出来ると思います。


