言い換えた後の仮説を立てる | サポートライター みけ の独り言

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電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回は、なんともヘンなタイトルになってしまいました。言い換えをした後、相手がどのように理解して、どの様な行動をとっていくのかについて、予め考えておきましょうという事ですね。これはWEB上の文章を手がける方々にとっては文章によって読み手の行動を促すという事にもつながりますので、ご存じかと思います。

WEB上に限らなくても、普段の仕事上のやりとりでも必要なモノではないかと考えることができます。しっかりと伝わったか、相手は理解したか、それによって次のアクションはどんなことが期待できるか、そのような仕事上の効率などにも関わってきますので、大切な事ですね。

ここで、何かを説明する時のことを考えてみます。話し手(つまり説明をする側)がとても経験豊富で内容についても精通している人であれば、言葉を変えたり何かに例えたりしながら聞き手(説明を受ける側)の理解を助けることが可能でしょう。もちろん、話し手側の経験がモノをいう事は間違いありませんが。このような場合、聞き手もスムーズに理解が出来るでしょうから、もしこのあと実践が必要な場面になった時に、さほど困ることなく処理できると期待できます。

話し手もあまり理解できていない場合は説明がおぼつかない、たどたどしいものになるかもしれません。聞き手の方が心配になってくるようなら、別の人に交代してもらった方が良いという事にもなるでしょう。聞き手は理解の手前でストップしてしまいます。

話し手のコミュニケーション能力に難がありそうな人だったらどうでしょうか。どのような難かにもよりますが、自分が説明するだけで一杯いっぱいで他に余裕がないような場合、聞き手に対してふさわしくない表現を使う可能性が出てきます。失礼な表現かもしれませんし、とにかく説明して終わらせたいというだけかもしれませんし、いずれにしても聞き手にとっては「よく分からなかった」で終わってしまう可能性が高くなるんじゃないかとの懸念が出てきます。

聞き手が理解出来なければ、再度説明が必要になるでしょう。聞き手の説明を受けた後の行動なども、あまり期待できないことになります。聞き手の理解度を責めても意味がありません。聞き手の次の行動などが関係してくる場合は、理解の度合いはもちろんですが、その後に期待通りのアクションが取れるかどうかについて、予め考えておく必要も出てきます。

そのうえで、どの様な説明をすればよいのか、段取りや言葉使いなどにも注意して臨まなくてはなりません。配慮に欠ける言動が多い人だと、説明などのように何かを伝えるという役割には不向きという判断も、時として必要な場面が出て来るのかもしれませんね。

使う言葉が分かりにくくて相手に通じにくい、聞き手の背景の事などに構わず一方的に配慮に欠けた表現などを用いる、先に挙げた「難のある人物」に該当してしまったら・・・。理解はできたがもう少しやり方を考えた方がいいといった評価になりそうです。理解ではなく誤解になっているかもしれません。実際に、そのような人は世の中に結構な割合で存在しているようなんです。

今は先の事も一緒に考えて予想したうえで、今の仕事をこなさないといけない時代なのかもしれません。しかも、(聞き手ばかりとは限りませんが)過去の人達と今の若い人たちでは、考え方や行動パターンがずいぶん変化してきているようです。昔のやり方が通じる保証がないということは、理解しておく必要があります。その媒介になるのが「言葉遣い」であり、「どの様な表現をするか」であり、「その言葉や方法を選んだ理由」と「その根拠」となる配慮になるんじゃないでしょうか。

「仮説を立てる」といったちょっと大袈裟かもしれないタイトルでしたが、配慮が加わればいくらかはスムーズになればよいと感じます。