言い換える・置き換える | サポートライター みけ の独り言

サポートライター みけ の独り言

電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回は、どのような言葉を選んで言い換えを行なうか、そのセンスのような事について考えてみます。言葉を変えたり例え話を巧みに使ったりして、あの手この手でこちらが理解できるように導いてくれる、そんな言い換えが上手な人って、いますよね。何かの説明や報告のような簡潔で分かりやすさが求められる時に、単語のレベルでの言い換えや他の言葉の置き換えだけではなくて、概要のレベルで例え話を出してくるなどして伝えてくれたりする、その様な人の頭の中ってどうなっているんでしょう、ちょっと覗いてみたいと思いませんか。

伝える側の理解がしっかりしている事は必要ですが、それだけでは不十分なようです。言い換えというよりも気配りになるようなところから始まるのかもしれませんね。

例えば、一方的にマニュアルに沿って説明していく、あるいは伝えていくといった場合に、本当ならば相手はどこまでのことを知っているのか、どれくらい深くまたは浅く知っているのか、そんなことにも気を配って確認しながら進めていくという姿勢がある方が、成果につながりやすくなります。

また、専門的な言葉にも注意が必要です。相手が同じ分野の仕事をしている場合であっても、理解度に応じて別の表現に置き換えたり、新しい言葉が出て来るときにはその都度簡単に説明を加えたりなど、伝える側も結構配慮が求められるんじゃないでしょうか。

その他にも、伝える側と受ける側との関係性や立場の違い、伝える内容などによって伝え方が変わってくることがあります。顧客や取引先の担当者なら「丁寧に」でしょうし、同僚なら「フランクに」ても構わないでしょう。部下のような人が相手なら「分かりやすく」しなければなりませんし、多少上から目線になっても構わないんじゃないでしょうか。

両者のつながり方に応じて対応に仕方を変える事も、伝えるうえでは必要なスキルですね。マニュアルの様に専門用語しか使えなかったりすれば、受ける側は「伝える気がないんじゃないか、本当にこの人理解できているのか?」といったような気持ちになるでしょう。これでは受け手も、聞こうという気持ちになれません。

まして、受け手の理解など全く意に介さず、自分のペースでどんどん話を進めていくようでは、担当者として失格です、ふさわしくありません。ですが、往々にしてこのような人も居ることは知っておきましょう。例えばパソコンやスマートフォンなど、専門用語の羅列になりがちなものを説明する場合、伝える側の話の中身が専門用語だと言葉の意味は分からないし、しかも説明の回数だけは慣れるほど数をこなしてきたのか話のスピードは速いし、受け手が私ならきっと怒り出すと思います。

事前に時間が取れるのであれば予め準備をして、どの様にすればうまく伝わるかを考えてから臨むことが出来ますが、時間がない場合などはぶっつけ本番になりますので、伝える側の普段のその人のクセが出てしまいます。言葉を省略したり「あれ、これ」のように具体的でなかったりしないように、普段から気を付けておくことも大切ですね。