125、難しいことを分かりやすく | サポートライター みけ の独り言

サポートライター みけ の独り言

電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

世の中には、やさしい事をヘンに難しく表現する人がいます。私も時々出会いましたが、大抵の場合「つまり、こういう事?」と一言で要約できるような事が多かったような気がします。「何でそんなに分かりにくいことを言うの?」と周囲からツッコまれたりするのですが、ご本人はいたって真面目な顔だったりします。難しい表現をしなければ沽券にかかわるとでも思っているんでしょうか。

何かについて書いたり話したりするときに、ヘンに学術用語や専門用語を多用した、融通の利かない(?)表現しかしてくれないために、ずいぶん煙に巻かれた気がしたことがあります。あの時はずいぶんお世話になりました(怒!)。

冗談はともかく、文章を書く上では、読み手に理解してもらう必要がありますよね。ですから、特定に分野の専門家しか読まないということは想定していません。あくまで、いろいろな人に読んでもらう事、そして読むだけではなく、理解してもらうことが大事になってきます(セールス目的の場合なら、さらに行動を起こしてもらところまでが含まれます)。

ということになれば、難しい言葉や表現は、多用しない方が良いでしょう。むしろ、やさしい表現や分かりやすい言葉を使った方が読み易いはずです。もちろん、意味が変わってくるようではいけませんが。専門用語や難しい表現が並んでいるとき、「きっと書き手は中途半端な知識しか持っていないんだろう」なんて考えてしまいます。言い換えが出来ていないわけですから。

難しいことをもっと難しい言葉で説明してもらっても、読んでいる側は分かりません。やたらと専門用語ばかり並んでいる、一昔前のIT関係の書籍や文章など(ゴメンナサイ)、結局どうしろということなのかが分からなかったりしませんか。今でもトラブルシューティングなどの問いかけや解説文など、結構目につくように感じます。

「書いた人は分かっているだろうけど・・・」という気持ちになってしまえば、場合によって読み手は顧客ではなくなってしまうかもしれませんよね。少なくとも、WEBの方では「分かりにくければ直ぐに離脱」だそうです。書く側は「そんなことはないと思う」かも知れませんが、ご自分はどうですか?

分かりやすい表現、簡単な言葉に置き換えるといった作業、どれだけその内容を理解しているかと同時に、どんな言葉で言い換えると分かりやすくなるかといった、語彙の問題も絡んできます。書き手の技量も試されるわけですね。コワい・・・。

ついでに言うと、どうしても他の言葉に置き換えることが出来ない場合は、簡単な解説を付け加える必要があるでしょう。何のことかが分からなければ、読み手は前に進めません。注をつけるなり、その場で簡単な言葉を使って説明文を足したりして、読み手がスムーズに読み進めることが出来るような気遣いが求められます。書き手は知っていても、読み手が同じように知っているとは限りませんから。