スタートアップ企業は、資金確保が課題でありますが、人材という経営資源の確保においても課題を持っています。このような声を生でお聞きする機会が、つい最近ありましたので、今回人材採用に関してブログを書いていきたいと思います。
先日、あるアプリを提供している企業の代表取締役社長が、人材採用で苦労されているとおっしゃっていました。求人を出したら、なんと300人も応募があったそうですが、面接の数が増えただけで、欲しい人材が見つからなかったそうです。
沢山の応募があったのであれば、選び放題ではないかと思いますが、そうでもないようです。
大企業でも人材が不足しているので、課題を感じられている人材採用です。ただ、中小企業は人数が少ない分、従業員1名がもたらす企業へのインパクトが大きいです。そのため、人材採用は、喫緊の課題となります。
人材採用の目的は、「欲しい人材を獲得する」ことです。ここに、「なるべく低コストで」、「早期に」という付加条件がついてきます。
人材採用もマーケティングと同じで、闇雲に「人材募集!」の採用活動を行なっても、コストがかかるだけなので、「来てほしい人材」に「アクセスできる媒体」を検討しなければなりません。
私が、先日相談を受けたスタートアップ企業の社長は、全く応募がこないのも困るが、全然自社に合わない人材が沢山募集してきても、面談が大変で困るとのことでした。
そこで、私は、企業が求めている人材にアクセスしつつも、自社について理解した上で応募してきてもらうために、こちらの手順を提案しました。
STEP1: 自社に必要な人材像を検討する
STEP2: ペルソナを作る
STEP3: チャネルを選択する
STEP4: メッセージを伝える
各STEPを見ていきましょう。
「STEP1: 自社に必要な人材像を検討する」では、自社の経営戦略や業務戦略に沿って、どのような能力、スキル、経験、マインド等がある人が必要になるのか考えます。例えば、オンラインでの営業を増やしていくが、これまで自社ではオンラインを主流とした営業組織を持ったことがないとします。その場合は、「インサイドセールスのマネジメント経験を有した人材」の必要性が見えてきます。また、インサイドセールスの人員を増やすので「電話での会話に前向きな人材」という人材像も見えてきます。
次に「STEP2: ペルソナを作る」においては、デモグラフィク、ジオグラフィック、サイコグラフィック、行動特性という観点で、人物像を具体的にします。例えば、インサイドセールスのマネジメント経験をしたことがある人材は・・・
<ペルソナ>
シミズ ソウタ(仮)
42歳、男性、埼玉県在住
家族構成:妻、娘1 人
趣味:テレビゲーム、ランニンング
性格:温厚、効率重視
というように一人の人物をイメージします。
「STEP3: チャネルを選択する」では、ペルソナに、どのようなチャネル、つまり「媒体」を活用すればアプローチできるか調査分析して、チャネルを計画します。例えば、42歳男性は、LINEはよく活用する。また、転職の情報収集は、インターネット検索で、その中でもIndeedを活用することが多い。効率重視なので、自身の転職条件を細かく設定して、検索をかけるであろう、というように計画します。
最後の「STEP4: メッセージを伝える」においては、掲載するコンテンツを考えます。どのような人材を求めているのか、必須条件と歓迎条件に、STEP1の検討内容を反映させましょう。また、コンテンツについては、自社の強みや社風働き方がイメージしやすいブログや写真、社⻑のメッセージを掲載すると効果的です。このような点に気をつけてコンテンツを作成したら、応募が増えて、実際の採用に繋がった企業や、採用単価を下げつつも、自社にあった人材を短期間で採用できたという企業が多くいらっしゃいます。
以上、スタートアップ企業からのご相談をきっかけに、「効果的な人材採用活動を行うには?」というテーマでブログを書きました。採用活動に課題を感じられている企業は、是非参考にしていただければと思います。
今回の内容は、従来からある人材採用活動の方法に関して、効果的に行うにはどうすればよいかという思考を基にしていました。しかし、最近は他の採用活動の方法も広まってきていますので、特に大企業が対象となる内容にはなりますが、「最近の人材採用のトレンド」について記載したいと思います!