ええ〜ナニコレェ〜めっちゃ秋じゃないですか。
この涼しさは、ここ2年間目黒のさんま祭の気持ちになってとてもサンマ!ビール!な気分になります。
本日は早々に仕事を終えて荷物を受け取る必要があったので、帰り道久しぶりにコンビニでビールを三本購入しました。
最近余裕なくバタバタしてしまっていたがためになんだか幸せな心地です。
さて、5月の舞台以来初めてのブログ更新。三ヶ月も間が空いてしまいました。
気づけばぼくも28歳となり、ホッとしている自分と、27歳伝説に名を連ねるチャンスを逃したことに寂しさを覚えつつ・・・。
しかし少し油断すると人が堕落するのはあっという間ですね。
そして言い訳の数も増えるわけですが、”もう出せる言い訳の引き出しも尽きました”ということで、「そろそろ書くか・・・。涼しくなったし・・・」な気分になったわけでございます。
5月、舞台が終わってすぐに翌週にはレコーディングを行いました。
そのための制作・練習・計画の日々でございました。
その時のものはようやくいま形になろうとしています。
「あざやかなバナナ」
と題したミニアルバムを発売することになりました。
約1.5年振りの新作発売となる今作。前作は昨年初めの配信限定の「夢の住処e.p.」でした。
今作については、実はさらにそれを遡って作られた楽曲から、今年になって作られた楽曲まで収録されています。
本作品について今日は話したいと思います。

曲目は以下の通り
1.あざらし
2.わがままなからだ
3.君は夏の通り雨
4.晴れ待ち
5.ささいな
6.ブルーバード
となっております。
ちなみに、楽曲の紹介文をHP上で掲載しています。それも交えて行こうかなと。
(ちなみにコチラ👉 あざやかなバナナ楽曲紹介(リンク))
Ⅰ.制作時期について
僕は普段、作った楽曲はアプリのエバーノートに全て保管しているわけなのですが、そこから上記楽曲の制作日を振り返ってみようと思います。
以下制作順
2015年2月22日 あざらし
2015年2月15日 君は夏の通り雨
2017年8月27日 ささいな
2017年10月7日 ブルーバード
2018年2月9日 わがままなからだ
2018年2月9日 晴れ待ち
2月はそういう月間なんでしょうか・・・。
ちなみにこの中で最も古い「君は夏の通り雨」から最も新しい「わがままなからだ」「晴れ待ち」まで、この間に制作された楽曲はと言いますと、数にして約70曲(ソロ・うたたねのライブで演奏された曲)ほどでした。
うーん、思ったより少なかった。ゴッホは10年の間におよそ900点の油絵を描いたとのことですので、僕は全く足元にも及ばないわけで、なんか励みになりますね、ゴッホ。
自分が「手紙」「魔法みたいな」という音源を出したのが2016年上半期のことでしたので、「君は夏の通り雨」「あざらし」はそれ以前からあった楽曲ということになります。
というわけで、そもそも楽曲があるのに音源化されなかったものも多数あり(理由はタイミングと気分です)、本当は今年、全て出し切るつもりでいました。
ところがそこに予算と体力の壁が襲ってくるわけで、とにかく複数回に渡る自己ディスカッションを経て、
今回の6曲をまずは収録しよう、ということになりました。
Ⅱ.各楽曲について
上に書いた通り、HPからの引用をしつつ補足いたします。
(もしも曲を聴く前に余計な情報を入れたくない方がいらっしゃいましたら、すいません)
1.あざらし
2015年3月に初めてワンマン公演をした際の限定音源「こだま」に、おおたさやちゃんというシンガーをゲストに迎えて収録された楽曲をソロver.で再録。(HPより引用)
ぼく、それからうたたねメンバーも同様、青春の1ページに欠かせない存在が横浜ギャラクシーという今はもうないライブハウスがあります。そこでよく、おおたさやちゃんとは遊んでおりました。もともとは大学の後輩にあたります。
ある時先輩がいいます。「さやちゃんを横浜のプリドーンにする」と。「おぉ・・・!」と僕らは盛り上がります。
そのくらいみんなを虜にしていたさやちゃん。だけどなかなか外で歌ってくれない。僕は彼女の今を閉じ込めなければいけないという使命感に襲われて制作を開始します。彼女に声をかけると「いいですよ!」との快諾も勢いに拍車をかけます。
2月といえばまだまだ冬真っ只中の寒い時期です。
家の近くに、ボートをこげる公園があって、当時よく考え事をするときにはそこに行きました。
その夜も、同じようにその公園に佇んで池を眺めておりました。
寒いのでコートのポッケに手を突っ込んでベンチに座ってマフラーに顔を埋めます。
ふと思考が詰まって空を見上げると白い息とそれからほんの少し星が見える澄んだ夜でした。
たまに近くに通る線路を電車が行き来してその光や音がなんとも心地よい。
さやちゃんはみんなのさやちゃんでした。先輩・友人男子諸氏を代弁するつもりでさやちゃんを頭に描くと浮かんできた言葉をそのまま歌詞にしました。
澄んだ空気の夜には口笛がよく響きます。
メロディーも歌詞も素直に浮かんでくる瞬間というのは、そしてそれが頭の中で渦巻いて形になっていくときには、もう家に早く帰りたくなるころです。
家に帰ってギターを手に取るとあとは設計図をもとに形にするだけです。
そうして出来上がったのが「あざらし」という楽曲です。
この曲は2015年3月に初めて開催したワンマンライブ「こだま」の限定音源として、さやちゃんと僕のデュエットという形でリリースしました。
※すでにこちらは残念ながら廃盤となっております。
そしてその後時間が経過してから、少しずつ一人でも演奏するようになり、現在の形となりました。
今回の音源はさらにリアレンジをして、よりいまの自分にできる最大限の表現力を駆使して録音しております。
2.わがままなからだ
2018年制作。食べることがストレス発散で、手っ取り早い幸福の入手方法である僕自身のエッセイ的ブルース。聴くとおいしいものを食べたくなる。(HPより引用)
日々生きることでいっぱいいっぱいの時期に、少ない給料を元手にギブソンのハミングバードを購入し、弾き語りを本格的に始めたのが2014年9月頃。その頃から比べると体重はおよそ10kg増となっております小野雄大です。
今自信を持って言えることの一つに、「食事は最もシンプルな幸福」と言い切ることができます。
僕は1990年に新潟の旧新潟市のはずれで生まれました。実家は米農家で、学生になって横浜・東京に出てきてからも生来お米を購入したことがありません。幼少期より「食べること」について厳しい教育を受けてきまして、「お米一粒たりとも残すな」という家庭で育ちました。
水泳の選手をしていた時分に合宿でカレーを吐くまで食べさせられたことがありますが、その時だけは今でも覚えていて、食べることが苦痛な時期もありました。
しかしその後膨れた胃は簡単に満足しないようになり、僕はいつでも笑顔で食事ができる人間に成長したのです!
周りの人はそんな僕をこの世で一番愛に溢れる笑顔で褒めてくれるわけです。
家族も、友人も、恋人も食事中のぼくを褒めちぎるわけです。
さて、そんな環境で育ったぼくですが、上記の通り運動不足および加齢もあいまってみるみる太っていくわけです。
久しぶりの知人には必ずこう言われます。「なんか太った?(笑)」
その時ぼくは思うわけです。「え・・・?わたしの体重・・・重い?」
声もそうですけど、自分が思っているものと相手に見えているものというのは得てして違うものです。
時にはこんなことも言われました。バンドのフロントマンとして歌うぼくに先輩は「お前めっちゃ太るか痩せるかどっちかにしろ!」と。そうなると、「ええ・・・おっしゃる通りです・・・」
としか言えない状況になっています。
そんな経験が重なった2017年を通り越して、またさらにお正月太りに恐れながらも食べ続けた止まらない自分の成長に対する恐ろしさと自戒の念を込めたブルースということで制作された楽曲が「わがままなからだ」です。
そして今、ぼくは7月からジムに通い始めて次なるステージに向かって全力疾走中です。
こちらも応援お願いします。
目下の目標は、「大人の舌を持つ」です。
参考までに今までのモットーは「満腹というより『食った』感」でした。
3.君は夏の通り雨
2015年9月に行われた自主企画「こだま」でカタミチカラと限定音源として配布したCDに収録。すっと降ってすっと何事もなかったかのように乾いていく夏の通り雨のようなひとときの恋をテーマに描いた作品。(HPより引用)
この楽曲が今作で最も古いというのは自分でも驚きなのですが、夏のことをテーマにしているのに2月に作っているという点は自分の感性を褒めてあげたいところです。
この頃音楽性でいうと、山田真未さん、ryu matsuyamaさんと知り合って仲良くさせてもらっていた頃であり、メロディーやギターの使い方は両名にひどく影響を受けたものになります。
また作品のテーマは上記通り「通りすがりの恋」的なものになるわけなのですが、別にぼくはテーマにあまりこだわっているわけではありません。
とにかく自分にはいつも絶対にこれ言いたい歌詞みたいなものがあって、そこを中心として出来上がっていく楽曲も少なくありません。
この曲で最も自分が着目したところは「いつもあの角を曲がれば」というBメロのでだし部分です。ここが世界観の肝になっています。
ちなみに、この曲の着想の部分でインスパイアしているのは村上春樹さんの「風の歌を聴け」です。
ある時、この曲を気まぐれにやった渋谷の路上ライブで歌っていたら、あるアイドルの女の子が聴きにきてくれて、「とってもよかった」と言ってくれたのを覚えています。
この曲も、この3年間の間でセットリストの中に組み込むことが多く、今回ようやく収録することに決めました。
この曲を最初に音源化する時にはカタミさんと家で遊んで飲んだのを覚えてます。あれは楽しかったですね。
またああやって外飲みしたいものです。
これは別件ですが、新宿タワーレコードで、今年うたたねを面出しで取り扱ってもらった時に、カタミさんのバンド”ラクルイノヨルニ”と面出しのコーナーで並んだのは胸に来るものがありました。
この曲を歌うといつも、ちょっとなくなった自信みたいなものが復活します。
なので、初心忘れるべからずという言葉はやはり金言なのでしょうね。
4.晴れ待ち
雨が降ったら外に出たくなくなる、そんな憂鬱を吹き飛ばしたいなと思って2018年に制作した楽曲。決して雨に濡れて欲しいというわけではなく、「気にしなくてもいいことってたくさんあるぜ、ポジティブにいこう、ついてこいよ」っていうメッセージを込めている。(HPより引用)
もしかすると「わがままなからだ」を制作して自分を激しくパンチしていたために開き直りでできた楽曲なのかもしれません。
その時雨が降っていたのかどうか、という点は言及に値しません。
とにかくぼくは自分自身を奮い立たせる何かを求めていて、そういう時って雑音がとりわけよく聞こえるってことがみなさんにも経験あるのではないでしょうか。
今集中したいのに!みたいな。
サビが、「雨に打たれて最高!びしょ濡れになっても最高!」というわけなので、だいぶいいステージまで侵食されている可能性があります。
この楽曲の音楽性については、その時期非常にお世話になっているメイプルハウスというライブハウスにほぼ毎晩通っていた経験等から紐づいて来ます。
2017年からメイプルハウスの好意により多くのプレイヤーミュージシャンと関わらせてもらいました。
その時に学ばせてもらったのが今まで取り入れていなかったリズムやフレージング、また楽曲のスタイルです。
そこには多くの”気負わない”マインドネスが溢れていて、そしてそれは自信に裏付けられて強い魅力を放っていました。
そんな人たちと笑っていると、不思議と「よし!いける!」という気持ちになるものです。
「風の吹くまま行ってみようぜ、わかんねーけどとりあえずゆけばわかるさ」と行った感じでしょうか。
得てしてそういうクレイジーさ、ファンキーさっていうのはその人の魅力になるものです。
5.ささいな
2017年制作。この時期、山田丈造というトランペッターと出会った。彼と一緒にやることが決まって、彼のラッパの音をイメージして作った楽曲。歌詞については、なんでもない日常のワンシーンを描き、聴いた人のいつかの夜に当てはまる、そんな曲にしたかった。(HPより引用)
さて、この楽曲は8月に作られたものですが、8月も終わりに近づくとだいぶ季節の変わり目の匂いが外の空気に混じって来ます。
ぼくは決まって9月以降しばらくはエリオット・スミスやaikoをめっちゃ聴きます。いまだにその2大巨頭は揺らがないのです。
共通項は”切なさ”です。
ぼくは切なさを求めて彼らを聴きますが、今作品に何が関係しているかというと、実は切なさに由来します。
あらゆる関係には大なり小なり波というものがあって、それを人は容易にコントロールすることはできません。
そして人は反省することができます。反省をするということは何かと比較することを意味しますが、一つ、”こうしておくべきだった”という後悔に似た考え方をすることがあります。
「晴れ待ち」の補足でも触れましたが、「初心」というものは得てして忘れがちになるのが人というものです。
「人間の変容する様」というのも自分が制作活動をする中では非常に大きなテーマの一つとしてあげられるのですが、本楽曲では、”日常の中に散りばめられたシーン”というものも大なり小なりあるわけで、実はその「小」の部分も非常に大きなファクターとなっていることが多いということにフォーカスしています。
ありふれたなんでもないことが、実はとっても大事だったなんてことも、そしてそれを振り返る時というのは、誰しも経験あることなのではないでしょうか。
この楽曲が作られたのは8月27日、メイプルハウスの店長の誕生日に、トランペッターの山田丈造と演奏させてもらう機会をもらって、店長への誕生日プレゼント的な意味合いで初めて演奏した楽曲です。
その時丈造から「いいリフですね」と褒められたのが嬉しかったのを覚えています。
またそのうちどこかでお披露目できる機会があれば嬉しいな。
6.ブルーバード
2018年制作。僕らは度々自信を失ってしまう。「やりたいことは何か」と人は答えばかり求める。人生における答えなんてものが最初からわかるのであれば僕らは生きているとは言えないし、それなら僕はもうとっくに音楽を辞めているだろう。夢という言葉を使っているけれどもそんな大げさなことではなくて、何回くじけたって鳥は羽を広げて飛ぶだろう。僕らは青い鳥で、何も自分に恥じる必要なんてないと思う。(HPより引用)
2018年制作と書いてますが、2017年でした・・・大変失礼。
自信をなくすのはぼくの十八番なもので・・・。
この曲はごく単純な2つのセクションのみで構成された楽曲になります。
自分が作るものの中ではメッセージ性の強いものではなかろうかと思っています。
最も重視しているのはメロディーと、それに乗っかった歌詞とリズムによって描かれる世界観です。
難しい理由は何もないし、あるいは自分への鼓舞なんじゃないのと思ったりします。
だけどこれはある人たちに向けて書いた歌詞でもあります。
ぼくには幸いなことに、周りにとっても一生懸命な人たちがたくさんいます。
人から見たら多分無駄なことなんだと思います。
笑われたりして来たんだと思います。
ぼくも笑われたりして来ました。
それこそステレオタイプですが、今、社会人をしながら音楽をやっていく中で、
やっぱりたくさん笑われます。
でもぼくはそんな人たちの知らないところで大きな力と価値を身につけている自負もあります。
今更人と比べたりすることもなくなりましたが、ぼくはぼくの正義と信念で活動しています。
きっとそれはこれからも変わらずに続けていけると自分を信じています。
何があっても頑張りたいな、っていう気持ちでしょうか。
一番は、そんなダサくて醜いところのような気がします。
というような6曲になります。
中には、「楽曲を聴く前に無駄な情報を入れたくない」という方もいたでしょう。
すいません・・・。
とにかくこのような内容で8月12日に発売をし、またそれに伴ってのイベントが開かれます。
また当日、そのほかにも新しいお知らせをご用意していますので、どうぞこぞって御集りいただければ幸いです。
長くなりましたが最後にイベント詳細です!
2018年8月12日(日)
"あざやかなバナナたち"
@三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON
出演 :
小野雄大(うたたね)
山口進(夜ハ短シ)
大平伸正(ghostnote)
open 17:30 / start 18:00
予約:ご予約はコチラからどうぞ!簡単にできます!
イベント詳細
小野雄大HP

これに伴ってアー写も新しくしました!

この撮影の後、からだはかぶれました・・・。
というわけで、イくにイけずの皮算用をしていた1年5ヶ月を経て新しい作品を発表できたことに、まずは協力してくれたみなさんに感謝申し上げるとともに、当日来てくださるお客様にはぜひ共演者含めて楽しい一日になることを心から願っております。
むくにむけずのバナナたちが出来上がりましたことをここに報告させていただきます。
どうぞ今後ともよろしゅう!