
日銀金融会合
27、28日に、日銀の金融政策決定会合が行われた。
以前の会合で2%の物価安定目標を実現することを目指し、
必要なら躊躇なく追加金融緩和措置を行い、1~1.5年をかけ
多角的にレビューして行くとしていたが、今回その指針に変更が
あるのかが焦点だった。
結果的には、
1.金利管理(YCC)の上限、0.5%は変更なし。
2.10年物国債の無制限購入水準を0.5%→1.0%へ上げる。
事が決まったようだ。
普通に考えれば、「金利据え置き」と言う結果だったと思えるん
だが(1.>2.)、将来的に政策金利が上振れするんじゃないか
との憶測も強く生まれた(1.<2.)ようだ。
これを受けて、日経平均株価は大幅な下落、円ドルレートは
円高方向へ大きく振れた。
ま、相場は将来を織り込むというから、多くの人が金利上昇は
近いと読んでいるという事のようだ。
ま、実際の金利管理は市場の動向や経済の状況を見ながら
調整されてゆくものだから、今後の企業業績や世の中の景気
(購買意欲や賃金の上昇)の動きで大きく左右されるんだろう
から、この反応は一時的なものだとは思うが。
で、今は金利が上げられる状況かと言うのがホントには知りたい
所なんだが、現在の状況を冷静に眺めてみたい。
①コロナ禍からの回復は順調に進んでいるように見えるが、
まだまだコロナ前の水準には遠い。人手不足?が阻む。
②長い間の金利低迷で、銀行の経営が相当に痛んでいる。
③長期ローンを組んでいる人の70%は変動金利を選んでいる
というが、低金利とデフレのメリットを享受してきた。
④内外金利差もあって、円安傾向が続き、輸出産業には大きな
メリットがあった。
⑤逆に、輸入物価が高騰し、国富の流出が止まらない。
だから、この状況を改善するには日銀としては金利を上げたい
んだろうけど、国内の経済基盤はそれに耐えられるか?
2%の物価安定目標というが、それは良いインフレの事であって、
今は悪いインフレで3%を超えている状況なんだからな。
輸入穀物とエネルギーの価格は自分では如何ともし難いんだな。
ワシ的に考えるなら、
①旺盛な需要に支えられた経済回復でしかホントの回復でない。
②そうなって初めて企業が本気の設備投資に動く。金利上げは
その芽を摘みかねない。
③金利の上下が経済を上下させることは無く、経済の加熱を
冷ます意図でのみ金利を上げるのが金融政策の王道。
④銀行救済の前にローン債務者救済があるべき。
⑤消費者の購買意欲を上げる施策があってはじめて、需要が
喚起される。
だから、今現在、金利を上げる余地はまったく無いはず。
長期債の購入水準を上げたのは、そんな状況になって欲しいと
いう、日銀の期待値としか思えない。
日銀の金融政策決定会合は注目されがちだけど、ホントの経済を
左右するのは政府の施策でしかない。
政府はこれまで以上に経済を冷ます施策ばかりを推進中で、
日銀との連携にこれほど齟齬があった時代をワシは知らない。
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