日本人考__若者達
「今時の若いもんは」と言うのは昔からの言い習わしで、さほどの
意味を持たないのは自明。
いつの時代でも年寄りは若い者の行動に批判的だった。
恐らく、そこには価値観の違いがある訳で、世の中の変遷は
如何ともしがたいし、結果責任は全面的にそれぞれの世代にある。
だけど、敢えて、今の若い世代はちょっと変なんじゃないって
感覚があるので、書かずにはいられない。
ワシの言う若い世代って言うのは高度経済成長期以降に生まれた
歳の頃なら50歳未満の世代の事。
もちろんそこには、取り越し苦労と言うか、ワシ等もそうだったけど、
若い時はそんなもんだよねと言う状態なのかも知れない。
もちろん皆んなが皆、そうだとも言わないんだが傾向として。
その最大の懸念は政治に対する無関心。
ま、全学連をもう一度とは言わぬが、自分たちの世の中だからね。
なるようにしかならないし、変えようも無いというアキラメ。
確かに、地盤がシッカリとあり、岩盤の組織票があり、知名度も
あって、更に小選挙区制の場合に変化が起こる可能性は相当に
低いんだろう。
しかし、昨今の投票率が50%前後なのを見れば、そして、若者の
投票率の低さを見れば、現在投票しない人達が積極的に投票
すれば簡単にひっくり返るのは計算するまでもない。
現状の何が不満かを考え、自分たちの将来がどうあって欲しいか
を真面目に考えれば、それを改善してくれそうな候補者は必ず
いる筈だし、候補者が特定できないなら、ヴォートマッチを行なえば、
自分の期待に最も沿った政党が選べるんだがね。
次に気掛りなのは欲が少ない事。
何でも欲しいものは手に入った時代だし、兄弟姉妹の数も少ない
せいなのか、競争してでも手に入れたいという気持ちが少ない。
ま、喧嘩にならないという意味からは良い事なのかも知れないが、
世の中の発展は欲から来るという面もあり、競争しない人には
進歩が少ないという懸念がある。
上昇志向も少ないから、トコトン努力する人も少なくなる。
一方で、過欲な人も居る。
何でも欲しいものが手に入ってきたんだから、自分の欲しいものは
手に入るのが当然と考えるのかな。
世の中には他の人間が居て、自分の思い通りにならないことが
多い事が分かってない。
ストーカーや横恋慕殺人なんかの身勝手な事をする輩。
本を読まない。
電子書籍を読むのならまだ良かろうが、SNSなどもあって、時間を
使うから、読書どころではない。
短文しか読まないから、読書力が下がってしまう。
手っ取り早く漫画やアニメでと言うのも良いのかも知れないけど、
人生に資する良書の多くは活字でしか味わえない。
プライドか高いのは良い事かも知れんが、何事にもマウントを取ら
ないと気が済まない人がいる。
蝶よ花よと育てられて、挫折を知らない結果、高過ぎるプライドを
持つから、ちょっとした事で切れる。
上には上が、下には下が居るという事を理解しない。
カネに対する執着心は大きい。
生活コストが高い事や給料が安い事があるんだろうし、多彩な
遊びに事欠かない訳で、果てはゲームだ、ギャンブルだ、推し活
だと、荒っぽいカネ使いをする人が多くなってるように思う。
そのために必死で働くというのなら良いんだけれど、安易な金儲け、
違法な金儲けに走るのは如何なものか。
善悪の判別のハードルが非常に低い事がこれに輪をかける。
闇バイトなんてものが成立する筈ない事くらい、ちょっと考えれば
自明だろう。
安易に流れる傾向も強い。
遮二無二働いて少しでも良い暮らしを求めるよりは、給料は少し
安くても、責任の無い気楽な仕事の方が人気がある。
キツイ正社員の仕事よりも、時折バイトでそこそこカネが入れば
エエやんかってな具合に。
打たれ弱い。
SNSで虐められたからって、自死するかってなもんだ。
精一杯反論して、それでもダメなら、アカウント消せばよいだけの
話だと思うんだが、今の若者はネットと繋がってないと生きられ
ないと信じ切ってるようだな。
兄弟喧嘩もしなきゃ、そうなるのかも知れないな。
一方では、大変な努力を黙々と続けて日本一、世界一を目指す
ような突出した存在があるのも事実。
好きな事をトコトン追求して、誰よりも高い場所を目指す人。
そこには辛いという感覚は無く、好きな事を楽しんでいるという
見事な領域に居る。
こういう人達がもっと増えれば、日本の将来は安心なんだけど、
それはほんの一握りと言うか、極く希な存在でしかない。
そういう人が育った環境を分析して、少しでもそういう環境を
増やし育てる努力がもっと行われても良いのかな。
ま、言うだけ野暮で、分かってらいと思う人も多いんだろう。
世の中がすぐに変わる訳もなく、繰り言かも知れんけど、もし
少しでもそういう傾向にあると思えば、改善しないと将来さらに
悪化して行く恐れが多分にあると思う。
長い間に積み重なって来た弊害なんだから。