悠釣亭のつぶやき -402ページ目

米国大統領選挙2024

米国の大統領選挙は世界の趨勢を決める意味合いもあり、
注目せざるを得ないんだが、今回も、何とも不毛な選挙に
なりそうな気配だな。

少なくとも、大統領選挙はオペラじゃねぇぞ。


バイデン政権の失政はあろうけれども、昨今の米国経済は
好調と言えるんだろう。
物価上昇は激しいが収まる方向だし、それに勝る賃上げが実現
してるし、雇用も健在である。

ただ、インフレ率は少しずつ低下しているが、まだまだ高い水準で、
FRBは金利を抑えるのには慎重だし、今後を考えれば、中国経済
の低迷という大きな不安要素もある訳だ。


そんな中で、次期大統領選びは11月の本選挙に向かって
候補者選びが進んで行く。
民主党、共和党共に様々な候補者が取り沙汰されているが、
実績、知名度、比較信頼感、勝てる可能性等々を勘案すれば、
残念ながら?民主党はバイデン氏、共和党はトランプ氏が
最終候補になるんだろう。

で、両者の戦いとなれば、これまた残念ながら?トランプ氏が
優位という事になるとワシは思う。
いつの世も、大衆迎合は絶大な力を持つし、大衆の賢こさが
低いほどその力がいや増すという事実は変わらないから。

民主党の対抗策がトランプを立たせない事というのでは如何とも
しがたいな。
はじめから負け戦を意識してるとしか思えないんだが。
以下は「もしトラ」を前提に書いてみることにする。


トランプ氏の経済政策は実業家らしいダイナミックさがあるんだが、
まだMAGAなら許せるとしてもアメリカファースト(AF)をあまりに
強く打ち出すのは如何なものかと思う。
どこの国でも自国ファーストは当然の事なんだが、ナショナリズム
を煽る形でAFを唱える事には違和感しかない。

大国の大国たる所以は世界情勢を考えつつ、国益を全うする事
なんだと思う。
中華思想を前面に出す国は大国ではないのだ。
虎さんはそれを承知で大衆受けを狙ってるんだろうけど。

AFの発露が、環境なんかくそくらえ、化石燃料の使用を拡大し
自国の自動車産業を復活させよう、他国には高い関税を課し
自国産業を保護しようだもんね。


行き過ぎたグローバリズムや新自由主義には何らかの対応が
必須なのは分かるが、輸入品にはすべて10%の関税、中国に
対しては60%の関税ってなもんが実現出来る筈も無いと思うが。

そりゃぁ、ある程度は仕方ないんでしょうけど、産業の興隆は
知恵と技術に負うところが大きい訳で、保護政策で長く生き延びた
例はない事くらい分かってるだろうにね。

そこまで行かなくとも、ホントにやれば、米国はモンロー主義の
囲いの中で衰退をたどる事になろう。
往時と違うのは、往時はロシアや中国の膨張主義が存在しな
かったことで、今やれば、世界がゆがむ。


アメリカンディールはとにかく高く吹きかける所から始まる。
条件を付けて、少しずつ妥協点を見出すってことなんだが、その
意味ではトランプ氏は分かり易い。
対応は論理的に理を分けてやるしかないが、時間と労力は多い。

意外に通じるのが人間同士のケミストリーだし、情実や義理人情
なんてものも力を持つ。
Win-Win や on your side なんて言葉が大好きだし、「結局はアンタ
の利益」ってのには滅法弱いからな。


最大の問題は安全保障だろうか。
NATOとの決別が何をもたらすかは十分承知だと思うし、ウクライナ
をロシアの好きにさせることがナチスの台頭を許した故事に繋がる
事も承知の上だろう。
中国の事は大嫌いだから、まさか台湾から手を引くとは言わぬとは
思うけど。

応分の負担をしろというのが本音だろうから、同盟関係を最優先に
毟り取られないようにうまく立ち回るべきだが、日本の政治家は
この辺の事はよく分かってるんだろうかね。

上記の如く、「もしトラ」には懸念が大きいんだが、選ばれた暁に、
公言した公約を曲げさせる、確たる、説得力ある理由をどのように
準備すべきかを今から考えておく必要がありそうだな。


今回の選挙はヒスパニックやマイノリティー対エスタブリッシュメント
の戦いのように見えるが、もしそうならエスタブリッシュメントは
負けるんだろう。
積年の弊害がこれほど表面化してる時代は無いからね。

ワシが感じるのは、そして、期待したいのは無党派層の賢こさ
なんだけれど、この50年で米国人の80%は愚か者になって
しまったように感じるから、往年のような「考える人達」がどれだけ
残っているかが問われるんだろうか。
まずは予備選が集中する3月5日、スーパーチューズデイの
成り行きや如何?