
ウクライナ情勢は?(22)__侵攻から2年
ロシアがウクライナに侵攻を開始して以来、間もなく2年が経つ。
戦況は一進一退であるが、ロシア軍は東部の要衝アウディーイウカ
を攻略すべく、攻勢を強めていた。
そんな中、17日、ショイグ国防相はウクライナ東部の要衝
アウディーイウカを完全に制圧したことをプーチン大統領に報告
したという。
アウディーイウカは物資の補給や防衛の重要な拠点たが、
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、アウディーイウカ
から部隊を撤退すると表明していた。
この戦いではウクライナ軍への武器弾薬の供給が枯渇してきて
おり、優勢なロシア軍との苦しい戦いが続いていた。
ここが抑えられると、東部地域への補給が遮断されるため、
ウクライナ軍の東部や北部での行動に大きな支障が出そうだ。
逆に、ロシア軍にとっては東部への補給が容易になり東部一帯の
橋頭保となり得る。
ガッチリと固めれば、東部の拠点化することになる。
問題のウクライナへの補給だが、一番の供給源である米国の
補給が枯渇してきているのが最大の原因だ。
弾が無ければ戦えない訳で、この撤退はこれまでの支援分が
底をつき始めていた結果である。
米国では、議会上院で13日早朝、ウクライナ、イスラエル、台湾
への支援を盛り込んだ953億4000万ドルの法案を70対29の
賛成多数で可決している。
この法案にはウクライナ支援の610億ドル(約9兆1500億円)が
含まれる。
そして、法案は野党共和党が多数派を占める下院に送付される。
共和党はウクライナ支援に消極的で、この法案が下院を通るか
どうかは分からない。
通らない場合は、ウクライナ軍は更なる窮地に追い込まれる。
一方、欧州連合(EU)の加盟27カ国は1日、ウクライナに対する
500億ユーロ(約7兆9500億円)相当の支援パッケージを承認
している。
これが届き始めるのが3月になるとの事で、暫くは苦戦が続く。
投入が予定されている航空勢力が間もなく展開され始めるのが
ウクライナにとっては大きな好材料だが、欧米の支援が継続して
受けられなくなると、現状維持も困難になる恐れがある。
ウクライナ軍は欧米の支援なしでは戦えないし、単に東部諸州
だけでなく、国全体がロシア軍に蹂躙されかねない。
欧米の支援が細るというのなら、何か別の手段を講じない限り、
ウクライナを見捨てることになろうし、ロシアの横暴を許容する
事にもなってしまう。
そんな折、16日、反体制活動家で、刑務所に収監されていた
ナワリヌイ氏が「散歩のあと気分が悪くなり、医師が蘇生措置を
行ったものの死亡が確認された」との報道があった。
北極圏にあるロシア北部の刑務所に収監されていたが、これは
どう見ても殺されたんだろうな。
ロシアの大統領選挙が来月に予定されており、プーチン大統領
が立候補しているが、ナワリヌイ氏は支援団体を通じて、
プーチン氏以外の候補者に投票するよう呼びかけており、収監後も
反政権の活動を続けていた。
何とも恐ろしい政治体制ではあるし、昔からのロシア上層部の
野蛮な考え方や振舞いは収まる所が無い。
こんな国の言うがまま、するがままになれば、ウクライナに未来は
ない。
欧米の一層の関与が必須だし、支援疲れなどとは言ってられない
状況ではある。