悠釣亭のつぶやき -223ページ目

切り餅

ワシ等が子供の頃は12月の声を聴くとご近所の世話役さんが
「次の日曜日にやりますよぉ」ってなお触れを回したもんだ。
そしたら、役員さん達が道具屋さんに行って必要な道具を
揃えて準備してくれる。


釜、せいろ、臼、杵、必要量の薪等々。
各家庭は自分達の家で必要な量のもち米を準備する。
そして、その日は早朝からせいろでもち米を蒸し上げる作業が
始まる。

ご近所には若い人がたくさん居たから、搗き手には困らなかった。
捏ねる技を持つおばさんもたくさん居た。
搗きあがった餅は伸し箱に乗せて、必要に応じて、丸餅にしたり
伸し餅にしたりして、固まらせる。

子供達には搗きあがったアツアツの餅にアンコをまぶしたり、
キナ粉をまぶしたり、ゴマ砂糖をまぶしたりしたお菓子餅が
振舞われる。
この時期の最大の楽しみだったもんだ。


いつ頃からかなぁ、まったく餅つき風景を見なくなったのは。
高度経済成長とともに、んなことするより、業者が搗いた餅を
買う方が安いって事になったんだろう。
餅つきをする人も集まらなくなった。

ちょうど時を同じくするように、〇〇〇の切り餅なんてものが
売られるようになった。
お供え用の鏡餅もプラパックに入れたものが売り出されるように
なった。
カネさえ払えば、まったく手を汚さずに、必要なものが手に入る
時代になった訳だ。

でもしかし、子供達の大きな楽しみだった、アンコ餅、キナ粉餅、
ゴマ砂糖餅の姿は消えた。
商品にならないものは消える運命だったわけだ。


で、売っている切り餅なんだが、これがまたうまく出来てる。
加熱殺菌して真空パックだから、長持ちもするから、青カビの
生えた切り餅をこんがり焼くようなリスクもない。

レンチンですぐに食べられるのも魅力で、欲しい時にすぐ供せる。
焼き海苔と醤油さえあれば、当座の空腹は満たせるし、結構
腹持ちも良い。

絶妙なのは、網で焼いた時。
表面に、見えないほどの切込みが入れてあって、餅がキレイに
膨れ上がってふんわりとなり、見た目がとてもキレイだ。





ワシは焼き餅もエエけどおろし大根餅が好きなんだよな。
で、レンチンで膨らましたのをタップリの大根おろしに絡めて
食する。
消化も良いので一石二鳥だな。

今年はコメが値上がりしたけど、切り餅ってキロ700円ほど
なんだよな。
コメがキロ600円強なのに何でこの値段で出来るのか不思議
なんだが、長期大量契約の賜物か?


ただし、問題が無くはない。
①太る・・・カロリーが高いからねぇ、程々にしとかないと。
②老人には危険・・・毎年喉に詰めて窒息死してるな。
  湿りっ気が無くなってる上に嚥下機能不全があるからねぇ。
  ツルっと入る大根おろし餅は控えめにして、焼き餅にするかな。