悠釣亭のつぶやき -149ページ目

空自中等練習機T-4の墜落事故

14日、宮崎県、新田原(にゅうたばる)基地所属のT-4練習機が
愛知県で墜落した。
乗員2名が乗っていて、共に殉職したと思われる。
痛ましい事故であったが、早く乗員と機体の回収が行われる
ことを祈るばかり。

同機は新田原に帰投すべく航空自衛隊・小牧基地(愛知県)を
離陸し、約2分後の午後3時過ぎに犬山市近くの入鹿池付近で
レーダーから消え、付近でドーンという衝撃音が聞こえたという。

この墜落事故、ワシから見ても色々と不思議な事があったので、
早速「飛行少年」を訪れ、話しを聞いてみた。
この記事は部外者の、ほぼ素人の推測によるものであるため、
そんな考えもあるかな程度に軽く読み飛ばして頂ければ幸いです。





まず初めに疑われるのはエンジンの故障だが、離陸時の映像
では何か不具合があったようには見えず、通常の離陸だった。
フルパワー上昇ではなく通常の上昇経路のようで特別な負荷が
掛っていたとは思えない。

例えエンジントラブルだったとしても、双発機の両エンジンが
同時にアウトになるのは極く稀で(両エンジンに大型の鳥を吸入
した場合などは有り得るが)、片方が健在なら十分に帰投
できたはず。

入鹿池付近の目撃者の話でも、ジェット機の轟音が聞こえたと
いうから、少なくとも片方のエンジンは動いてたんじゃないのかな。
出力に制限があったとしても、少しでも推力が残ってれば、足が
伸びた可能性は大きい。


離陸から約1分は定常上昇し、高度1400mに達したというから、
普通の上昇をしてる。
1分で、恐らく4~5kmは進出してたはずで、ここでエンジンアウト
になった場合、右旋回すればすぐに入鹿池の方向となる。

しかし、空自パイロットで小牧のランウェー34を離陸すれば、
数分で広大な空自の各務ヶ原飛行場に達すると考えるのは
常識と言ってよいくらいで、そのまま直進すれば、少し足は伸びる
が、各務ヶ原に到達は可能だったはず。

滑空比は6~7はあろうから、両エンジンアウトでも、1400mの
高度からは8~10km飛べ、各務ヶ原に滑り込める。
万一届かなくても、木曽川の広い河川敷もある。
単なるエンジン故障だけではなく、操縦系にも異常があったと
いうことか?
それとも市街地を避け、山林方向へ機首を向けたのか?

入鹿池付近の目撃者が機体がクルクル回りながら落ちたと
言っているが、失速スピンに入ったか、操縦系統の不具合で
操舵不能になったのかは明らかではない。


機体がトラブルに陥った場合、キャプテンは操縦と不時着地
選定を、前席は不具合の回復を分担する(エンジン再始動など)
はずで、その両方がうまく嚙み合ってなかったように感じる。

まともに操縦が出来る状態なら、もっとスムーズに、不時着に
漕ぎつけられたはずだなと。
少なくとも、単なるエンジントラブルだけではないように感じる。


最後に、なぜ緊急脱出を試みなかったのかということ。
本機はゼロゼロ射出座席を装備しており、ゼロ速度、ゼロ高度
でも座席ごと乗員を脱出させられる射出座席を装備している。

裏返しになって落ちたという証言もあるようだから、射出は無理と
判断したのかも知れないが、池に降りようとしてそう出来たと
すれば、脱出のチャンスはあったはず。
着地寸前の1秒があれば、うまく脱出できていたかも知れない
んだが、何故出来なかったのか残念でならないが、不明だ。


自衛隊機にはFDR(飛行情報記録機)やCVR(乗員会話記録機)
の装備がないため、機体の残骸とレーダー航跡や目撃証言など
で原因を究明するしかないが、これはとても困難な仕事になる
と思われる。

同型機の飛行を停止して原因究明中というが、同じ状態を
再現するのは不可能だろう。
注意深く運用するしかない。
少しおカネは掛かろうけれど、最低限CVR程度は装備すべきじゃ
ないのかなぁ。
事故救命に関して、遠慮する謂れは無いと思うんだが。