悠釣亭のつぶやき -145ページ目

おバカ関税

14日、アメリカと中国は、スイスで行われた貿易協議での合意を
受けて、これまで互いに課していた追加関税を115%引き下げ
ることとなった。
ただし、引き下げた関税のうち、24%については撤廃ではなく
90日間の停止とし、今後、米国の求める貿易赤字の解消など
に向けて両国が協議を進めるということになった。

これまでに両国は、米国への輸入に145%、対抗して中国への
輸入に125%の関税を掛け合っていたが、当面の間、これらが
それぞれ30%、10%になるという訳だ。


これまでの貿易実績や米国への輸入物品の多様さからして、
これを大きく変えることは非常に困難な仕事になる。
米国内で販売されている日用品の殆んどが中国製であり、
米国民は今や中国製品無しでは生活できなくなっているから。

で、貿易赤字を減らすとなると、中国が高額の米国製品を更に
買い増すしか方法が無い訳だ。
一番高いのは武器だけど、これは買えないから、一時的に
受け取り拒否していたボーイング製の旅客機や農産物も
すぐに受取を始めることになるんだろう。


更に理不尽なのは、トラジイの言い方。
米国の大規模小売のウォルマートが(関税増だから当然の事と
して)、中国製品の値上げを行なうとしたが、これが気に入らんと。

要は、関税分だけ安く仕入れて、値段を据え置きしろという事
のようだ。
それが出来るんならすぐにやるんだろうけど、安売り製品は
国家補助で安くしているものが多く、今でも薄利だというから、
中国側も応じる事は無いだろう。


新たに追加された特別に高い関税分が短期に吸収できるはずも
ないから、両者が譲らねば、品薄になるのが当然の結果。
品薄の上に高関税で、米国民はバカ高い中国製品を買わざるを
得ない訳だが、今まで通りの消費を進めるとも思えない。
インフレを伴う景気の減速が起こるのは必定。

FRBは近々のインフレを見据えて、政策金利を年4.25~4.50%と
据え置きしたが、これも当然の帰結。
トラジイはこれに対しても、金利を下げろと圧力を掛けているが、
流石に中央銀行は独立性を確保した。

米国の3大信用格付け会社も米国の信用格付けを1段階
下げたが、これも将来の景気減速を意識したもの。
トラジイはこれにも反発しているが、関税=増税で、高額関税が
インフレを招き、景気を圧迫することに対して、市場が敏感に
反応しているということ。
ま、トラジイは意に介さないが、結果は数か月後に明確に出て
くることだろう。


そもそも、145%の関税って非常識にもほどがあるし、「下げて
やった」という積りかも知れんが30%は十二分に非常識で高い
関税だ。
今後、どこまで下げる積りか分からんが、はじめから貿易収支を
改善したいと申し入れるだけで喧嘩にはならないのを、無理強い
してでも喧嘩したいようだな。