観光の目的とは | ザ!布教~立正安国への道~ 地域密着編

ザ!布教~立正安国への道~ 地域密着編

日蓮宗太生山一心寺僧侶の法華経広宣流布、立正安国のため、日々の活動を記録いたします。


今の富士山


今年も富士山への登山が賑わっているようです。しかしながら、亡くなられた方も4人いるということで、山の厳しさを侮ってはいけないということでしょう。


古来より、霊峰富士と呼ばれてきている富士山ですから、やはり神聖なお山なのだと思います。山頂には木花之佐久夜毘売がお祀りされています。


もともと日本の山岳信仰から修験者の山というのは、誰でも登れる山では無かったようです。山は神様の住む場所ということで、限られた人しか入ることが許されなかった場所ということでした。


富士山の観光登山であれば、そういう歴史のもと、様々な儀式や体験を踏まえて登ることが本当の富士山の価値を知る良き観光になるのではないかと、常々思っています。


オーバーツーリズム問題の背景には、観光産業に依存する経済状況にあり、本来の観光という歴史を知り、体験して新しい光を見出すことから離れて、その地域の良さ、文化、伝統を現代風に変えてしまい、どこに行ってもコンビニがあるかのように、そして人がコンビニに買いに行くように観光を変えてしまった所にあると思っています。


佐渡が世界遺産になりましたね。世界遺産になると多くの観光客が訪れます。それによってこれから佐渡もコンビニ化する可能性はあります。そうならず、佐渡の文化を伝える観光であって欲しいと切に願うところです。