漫画と現実の献立を考えるのが大変 | 牧村しのぶのブログ

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家庭漫画では家族が食事中に会話する場面が多く、複数の家族の家族構成、生活水準に合わせて何種類もの献立を考えるのが大変です。そうは見えないと思いますが、家庭によって食事に対する考え方が違うので手を抜けません。

 

私はアシスタントさんをあまり使わない方ですが、お願いする時

ストーリーを全部知っている私が場面ごとに資料を渡して細かく指定を入れます。そうしないと思い通りにできません。

献立は毎回私が決めています。

 

夕食  仕上げ前

外食  仕上げ前

いったいいくつ考えたら終わるのだ、と思うほど食事の場面が多いこともあります。読む時はさっと流すだけの小さな食卓の絵に

見る時間と比較にならないほどの時間と労力をかけています。

 

食卓  仕上げ済み

 

自分の食事も全て自炊のため、現実の献立も同時に考えながら働いていました。

 

自分の夕食(仕事中なので簡単)

 

参考資料も使いますが、そのままトレスすることはできません。

食器も盛りつけも献立も変えて、場面ごとに食前、食べかけを描き分けています。

 

これがなかなかの苦行です。

しかし料理はまだ良い方です。私はお洒落でないため洋服と髪型を考える方がもっと大変です。それも時代によって違った特徴があるため、資料を集めて描き分けていました。

 

そういう仕事はいっそAIにお願いしても良いかと思います。

他に作中に出てくる新聞雑誌、テレビやスマホの画面、ニュースの音声、飲食店の品書き、店名や社名、学校名などの固有名詞、脇役の姓名など何でも構わない時はAIで作れれば省力できます。

それだけで場合によっては1日以上時間が浮きます。

 

AIは人間を助ける仕事に使いたいと思います。