米国脚本家がAI利用に反発 | 牧村しのぶのブログ

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全米脚本家組合と配信会社やスタジオの間で行われていた契約更改交渉が決裂し、ストライキが続いています。AIを脚本製作にも利用したいスタジオ側に脚本家が反発し、脚本家の作品をAI学習に利用させない、AI生成作品を印税支払い対象にしないことなどAI使用に規制を要求しています。

全面的な使用禁止を求めているわけではなく、例えば登場人物の命名など簡単に見えて労力のかかる作業はAIに任せても構わないなど、脚本家の報酬に影響が及ばない限り製作プロセスの一環として活用することは容認される見通しだと報じられています。

漫画製作にも同じ問題が起きることが予想されますので、続報に注目しています。

 

人間が過去の作品をパクれば、著作権侵害とは認められなくてもパクリと非難を浴びて炎上します。

東京オリンピックのエンブレム、男女共同参画のポスターが炎上して撤回に追い込まれたことは記憶に新しいところです。

 

同じ人間がAIなら過去作のパクリで良いと認めるとは考えられません。特に依存度の高い作品のファンが反発するでしょう。

単にパクリが嫌われる、という問題ではありません。パクリで誰にお金が入るかも必ず問題になります。

直接作品を作らない人間が利益を独占するやり方は絶対に許されません。

 

人間が作った脚本にも過去作の影響はありますが、そこには愛情と敬意が感じられます。オマージュが捧げられます。好みの近い脚本家に親しみを感じることもあります。パクリだと炎上するのは依存しながら隠している場合です。AIも同じで、オマージュを捧げることはなく、ただ使うだけです。