<ご飯編>と<スープとサラダ他編>に引き続き、今回は麺料理他、タイならではのおもしろいものを紹介しよう。
まずは麺料理。
僕がタイの屋台で昔、一番初めに食べたのが、バ・ミーだ。最もポピュラーな屋台飯と言える。小麦粉から作った中華麺のタイラーメンで、屋台で黄色い麵が並んでたらそれはバミー屋だ。
普通のラーメンのように食べたいなら、バミーナム(ナムは水の意で汁入りのこと)を頼み、汁なしにしたいなら、バミーヘンと言って頼む。それぞれが違ったおいしさなので、ぜひ二種類とも体験してほしい。中に添えるものを聞いてくる時もたまにあるので、そういう場合は「タングモット」(全部)、もしくは「アライゴダイ」(何でもいい、おまかせ)と言えばいい。
タイの屋台、食堂、レストランでは、テーブルに必ず4つセットの調味料が置いてあり、自分で味をつけるのが普通だ。中身は砂糖、唐辛子、酢、そしてナンプラー。もちろんそのままでもマイルドで食べやすいが、僕はナンプラーと酢を少々入れるのが好み。
白い麺が並んでるときは、グアイティアオ屋だ。いわゆる米粉うどんだ。
これは麺の太さでセンミー(極細)、センレック(細)、センヤイ(太)とある。グアイティアオと頼むとたいていセンヤイが来るのが普通?かな。細いのがよければ最初からセンミーと頼めばよい。
もう一つ有名な麺料理がパッ・タイ。タイ風焼きそばのこと。センレックかセンヤイに玉子ともやしを混ぜて甘く焼き上げるので、日本人好みの味になる。もちもち感とシャキシャキ感が混じる独特の食感でうまい!
麺料理は以上で、次は屋台メニュー。
まずはムー・サテ&カオ・ニヤオの組み合わせだ。
露店をまわってると、必ずあるのがムーサテ屋。豚肉の串焼きだ。ココナッツが使ってあるのか、味が甘く独特で癖になる。この店があると、僕は欲しい本数だけ勝手に火鉢に乗せてしまうほど。いっしょにカオニヤオ(もち米のこと。ラップに包んで売ってる)を頼んで、それを歩きながら交互にほおばるのが最高においしいのだ。
見つけると必ず寄ってしまうのが、ロティ屋台。いわゆるタイ風クレープだ。作る様子をYOU TUBEに1分にまとめてる動画があったので、リンクを貼っておく。
その見事な手さばきに見とれてるうちに一人分できてしまうのだが、一つずつ作るので、僕らが3家族13人ほどで注文すると、大勢で屋台を囲んでいるのでそれにつられて他の客も寄ってきて、すごい混みようになったりする。
これはバンコクとパタヤとプーケットでは味や作り方が少々違うので、ぜひ食べ比べてほしい。一緒によく行くNファミリーは、この屋台があると必ず立ち寄るのが暗黙の了解となっている。
タイの露店には本当にいろいろなものが売っている。僕が住んでいた時には、露店で「鷹」の子供と「スローロリス」のつがいを買ったことがある(食用ではありません)。
今でもカエルやサソリ、メンダー(ゴキブリのでっかいやつ?)など、すごいものを普通に食用に売っている。でも、タイ人がみんな、それを食べているかというとそうではなく、タイ人の中でもそういうのが好きな特別な人がいるということ。
最後に飲み物。僕はお酒は好きではないので、ビールについては他の方のHPで見てもらって、ここでは僕の好きな露店で売ってるものを紹介する。
まずは、ヤシの実=ココナッツ・ジュースから。
これは写真左のような大きいのと、もっと小ぶりの写真中央のような違う種類の2種類がよく売られている。目の前でナタでスパッと切り口を入れ、ストローをさして手渡されるが、このココナッツって中のジュースはもちろんだが、内側についている白い果肉もおいしく食べられるのだ。だから僕が買うときは、店の人にスプーンをもらって、飲んだ後に内側を削って食べる。観光客でそこまでする人はほとんどいないので、頼まないとスプーンはくれない。ぜひ、機会があったら食べてみてほしい。
近頃、その果肉を最初からわざわざとってジュースと共に別容器に入れて売っている屋台を見かけた(写真右)。果肉が食べやすくてよい半面、生ココナッツから直接飲むというタイらしさがなくて残念な気も。
もう一つ、昔はなかったが、今はフルーツ・スムージーの店が多くある。タイの豊富な果物を、単品もしくは複数の種類を氷と一緒にその場でミキサーにかけて作ってくれる。
昔は「タイの屋台で氷は食べるな」と言われていたが、今は大丈夫。一緒に連れてった子供でおなかをこわした子は一人もいないから。
店頭に並んだたくさんの種類から自分で選んで作ってもらうので、毎回楽しく注文することができて子供たちにも人気である。
今回は以上。
次回、この“食シリーズ”の最後は、有名な鍋料理と、独特の鍋を使ったタイの焼肉料理の2つを紹介します。