前回、クレーム電話について書いたが、その記事に関して、katsさんからコメントをいただいた。それに返信を書いていたら、教員の初任者研修用に以前書いたものを思い出した(下記第2条)ので、“電話続き”で紹介します。
やす先生流 「電話応対4箇条」 ※ちょっと乱暴な言い分なので、自己責任でね!
第1条 立場の逆転をするな!
保護者に電話をするとき、子どもの宿題をやらせることや、朝起こすことなど、保護者がやるべきことをやったときに、やたら「ありがとうございます」と連発する先生がいるが、これは、保護者と教師(学校)の立場を勘違いさせてしまうもとになる。保護者のやるべきことをやった行為に対してねぎらいの言葉を言うなら「ごくろうさま」が適当であろう。
保護者と協力して子どもを育てていくんだけど、家庭ではその責任の主体は保護者にある。丁寧に応対するのと下手に出るのとでは、全然違う。言い続けるうちに、保護者によっては立場を勘違いするようになりかねない。
第2条 安易に折り返しと言うな!
こちらから「電話を折り返しさせます」と安易に使う事なかれ。(※対教職員の場合に限る。)
相手がこちらの職員(電話の本来の受け手)より明らかに下の者に、それを言うのはおかしい。また電話をさせればいいのだ。相手からの依頼(部活の練習試合の申し込みなど)の場合も同様。相手と職員の立場を判断しながら応対しよう。
相手のが下だと判断したら、丁寧にいつ戻るか教えると共に「本人に電話があったことを伝えておきます」と応対するべきだ。(※違う職場でも、同じ市教委の下で働く“同僚”だから。)
第3条 押し売り電話を取り継ぐな!
マンションの売り込み勧誘などがかかってくることもある。特に勤務時間中の電話はおおいに迷惑であるし、勤務時間外でもおそらく皆さん、職場で話すことではないと思っておいでだろう。そういう電話かどうかを応対者に判断しろと言うのは乱暴な言い分であろうが、なんとなく予想できたときは、こんな対応をしてみよう。
→目の前に本人がいても、「今は職員室にいないので後で電話させます。そちらの番号をお願いします」と返すのだ。これで、押し売りなら十中八九「結構です」と言って電話を切る。もし番号を言おうとしたら、それは押し売りじゃないので、すぐ「今、職員室に戻りました。変わります」と電話を渡す。
教師なら、このくらいの駆け引きをしてみよう。
第4条 電話でささっと心配り
最後に「応対」とはちょっと違うが、「電話連絡」について。
学校でケガをしてしまった時の家庭連絡は、義務であると同時に、家庭との信用を築く大きな手だてでもある。ちょっとした場合でも電話を必ず入れるべきだ。さらに、欠席したときや病気で早退したときも、夜、ちょっと電話を入れるだけで、保護者はすごくうれしいものだ。
うちの子の小学校はこれが徹底しており、うちの奥さんはそんな時、とても恐縮しつつ、うちの子を大切に思ってくれているんだなあとありがたがっていた。
たかが電話、されど電話・・・。
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